週刊3Dプリンタニュース

「週刊マイ3Dプリンター」が創刊、2015年1月から

〜Maker Faire Tokyo 2014で実機がお披露目〜

 今回の週刊3Dプリンタニュースは、2015年1月に創刊される3Dプリンタの分冊百科についての話題と、その影でひっそり休刊が決まった3Dプリンタの分冊百科。そして、Autodeskが発表した光造形方式の3Dプリンタに関する話題を取り上げる。

週刊『マイ3Dプリンター』は2015年1月創刊ベースはボンサイラボの「BS01」

Maker Faire Tokyo 2014のオートデスク社ブースに展示されていたidbox!。筐体が透明アクリル製なので中の仕組みがよく見える。右や手前にあるのが、idbox!での出力サンプル
これが週刊「マイ3Dプリンター」の創刊号表紙
創刊号に付くパーツ。フロントパネルや補強板、テーブルベースなどが含まれている
創刊号の中身。完成までのステップが分かる。10号までで筐体が完成し、22号まででXYガントリー部分が完成する。3Dモデリングについては、全部で7つのステージに分かれており、3D CADと3D CGを交互に学習していく

 株式会社デアゴスティーニ・ジャパンは、毎号付属のパーツを組み立てることで、パーソナル3Dプリンタが完成する分冊百科「週刊『マイ3Dプリンター』」を2015年1月5日に創刊することを発表した。

 週刊「マイ3Dプリンター」は、2014年9月に宮城県限定で先行販売されていたのだが、その売れ行きが予想以上に好調なため、全国一斉販売が決まったという。デアゴスティーニは、こうした分冊百科の専門出版社だが、過去にもロボットを組み立てるシリーズなどは、最初に地域限定の先行販売を開始し、その売れ行き次第で全国販売を決定しているのだ。

 週刊「マイ3Dプリンター」の通常価格は1,998円(税込)だが、創刊号のみ特別価格で999円(税込)となる。完成までは全55号(約1年)を予定しており、総額では約11万円になる。週刊「マイ3Dプリンター」で組み立てる3Dプリンタの名称は「idbox!」だが、この3Dプリンタの監修を行なったのが、3Dプリンタの開発・販売を行なっているボンサイラボであり、idbox!は同社のFDM方式パーソナル3Dプリンタ「BS01」がベースとなっている。

 BS01は、純国産のパーソナル3Dプリンタであり、精度の高い造形が可能なことで定評がある。オリジナルのBS01は、筐体がMDF板でできているのだが、idbox!では筐体が透明アクリル板になっていることが特徴だ。

 MDF板は湿気の影響を受けやすいが、アクリルは湿気の影響を受けにくく、強度も高いため、より精度の高い造形が可能になる。また、ベースとなっているのはPLA専用版で、ヒートベッドは非搭載だが、専用シートの「ビルドタック」を使うことで、ABS樹脂の利用も可能だ。創刊号〜第45号までを購入した読者全員に、PLA樹脂フィラメント2種と3Dプリンタ専用シート「ビルドタック」がプレゼントされる。

 idbox!の本体サイズは250×250×275mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約5kgである。最大造形サイズは、150×130×100mm(幅×奥行き×高さ)で、ノズル径は0.4mm、積層ピッチは0.1mmと、スペックは十分だ。利用できるフィラメントは、PLA樹脂とABS樹脂で、直径は1.75mmのもの。ABS樹脂利用時は、ビルドタックの使用が推奨されている。一般的なドライバーと提供されるレンチだけで組み立てが可能で、ハンダ付けも不要だ。

 毎号のマガジンは、「組み立てガイド」「3Dプリンターの世界」「ベーシック講座」「作って学ぶモデリングガイド」の4つの章から構成されており、単に3Dプリンタを組み立てていくだけでなく、3Dプリンタの仕組みや3Dモデリングを基礎から学ぶことができる。

 週刊「マイ3Dプリンター」のモデリングガイドで使用する3Dモデリングソフトは、3D CADソフト「123D Design」と3D CGソフト「Blender」であり、どちらも無料でダウンロードできる。また、3Dプリンタ制御ソフトとしては、フリーソフトの「Repetier Host」(idbox!カスタマズ版)を利用する。

 2014年11月23〜24日に東京ビッグサイトで開催されたDIYイベント「Maker Faire Tokyo 2014」のオートデスク社ブースにおいて、idbox!の実機や週刊「マイ3Dプリンター」本誌が初めて一般にお披露目された。idbox!での出力サンプルも展示されていたが、精度は高そうであった。完成までに約1年はかかるが、じっくり3Dプリンタの仕組みや3Dモデリングを学んでいきたいという人にお勧めしたい。

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アシェット・コレクションズの「3Dプリンターをつくろう」は先行販売の4号で休刊に

「3Dプリンターをつくろう」の創刊号。組み立てる予定の3Dプリンター「ラッピー」の筐体サイズは、idbox!よりもかなり大きい

 週刊「マイ3Dプリンター」が全国販売を決定したその影で、ひっそりと休刊が決まった3Dプリンタ組み立て分冊百科があった。アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が先行販売を行なっていた「3Dプリンターをつくろう」である。

 「3Dプリンターをつくろう」は、10月に一部地域限定で先行販売が開始されたものの、4号(10月22日発売)をもっていったん休刊するとのお知らせが、先行販売を行なっていた書店に掲示されていた。

 こちらはラッピーと名付けられたパーソナル3Dプリンタを組み立てる予定であったが、先行販売の売れ行きが想定を下回り、休刊が決まったものと思われる。

こちらが最終号となった4号
「3Dプリンターをつくろう」休刊のお知らせ

Autodeskが光造形方式の3Dプリンタ「Ember」を発表

Emberの外観。オレンジ色のカバーで覆われている

 12月3日、米Autodesk社は、同社主催のイベントにおいて、光造形方式の3Dプリンタ「Ember」のデモを行なった。

 Emberは、同社の3Dプリンティングプラットフォーム「Spark」のリファレンスデザインとなる。Autodeskは、3D CADソフトなどの大手ベンダーであるが、3Dプリンタを発売するのはこれが初となる。

 Emberは、2015年早期に発売予定であり、価格は5995ドルである。DLP技術を採用しており、最大造形サイズは64×40×134mm(幅×奥行き×高さ)、XY解像度は0.05mm、Z軸解像度(積層ピッチ)は0.025mmである。なお、当初の出荷対象国は、アメリカやカナダ、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、ベルギーなどの11ヶ国であり、日本は含まれていない。

カバーを回転させることで、出力物にアクセスできる
下から光を照射させ、上に引き上げていくタイプである

(石井 英男)