週刊3Dプリンタニュース

中野ブロードウェイに「3Dプリンタ屋」が登場

~春休みに親子3Dプリンタワークショップが開催~

 今回の週刊3Dプリンタニュースは、中野ブロードウェイにオープンしたユニークな3Dプリンタ屋の話題と、3Dプリティングに関する企画展、そして親子3Dプリンタワークショップの話題をお届けしたい

サブカルの聖地「中野ブロードウェイ」に3Dプリンタ屋がオープン

中野ブロードウェイの入り口。サブカル系のショップから食料品店までさまざな店舗が入居している
「あっ3Dプリンター屋だ!!」は、地下1Fの一角にある
取材日には、Replicator 2Xが設置されており、造形を行っていたが、他にも数台のパーソナル3Dプリンタがあり、適宜入れ替えていく予定だという

 2月3日、株式会社東京メイカーと株式会社ストーンスープが共同で、中野ブロードウェイに、「あっ3Dプリンター屋だ!!」をオープンした。

 東京メイカーは、古くから3Dプリンティングに関するコンサルティングなどを行っており、3Dプリンタのノウハウや経験を豊富に持つ会社である。また、ストーンスープは、3Dモデリングを得意とする会社であり、両社とも「3Dプリンタのオタク」を自負する。「オタクなら、やはり中野ブロードウェイだろうということで、パーソナル3Dプリンタのショップを出すことにしました」(東京メイカー 中村翼氏)そう。

 この3Dプリンター屋は、3Dプリンタそのものを販売しているのではなく、パーソナル3Dプリンタで作ったオリジナルiPhoneケースやフリスクケースなどの販売や、お客さんの要望に応じて、オリジナルのアイテムを作成するといったサービスを行っている。

 中村氏によると、このショップはアンテナショップ的な意味合いも持っており、3Dプリンタに詳しくない一般の人のアイデアやニーズを汲み上げるにも、中野ブロードウェイという場所は最適だという。パーソナル3Dプリンタのショールームやパーソナル3Dプリンタの時間貸しを行っている店は他にもあるが、本店のように、パーソナル3Dプリンタで作られたアイテムを販売している店は、あまり聞いたことがない。

 現在、3Dプリンタならではの鎖のように動くiPhoneケース(3000円)やフリスクケース(1000円)、ミンティアケース(1000円)が販売されているほか、既存のデータに追加カスタマイズを行う3Dトッピング(一箇所につき300円~)といったユニークなサービスも提供されている。例えば、iPhoneケースに笛やストラップホールを追加するといった3Dトッピングを行ったお客さんがいるという。また、3Dデータを持ち込むと、1時間あたり980円という低料金で3Dプリンタを利用できるほか、3Dデータの作成サービスも行っているなど、至れり尽くせりだ。さらに近日中に、パーソナル3Dスキャナを導入し、3Dスキャンサービスも開始する予定である。

 営業時間は午後1時~8時で、定休日は特にないとのことだ。パーソナル3Dプリンタで、どのようなものが造形できるのか知りたい方や、3Dモデリングはできないが、こういったものが欲しいというアイデアをお持ちの方は、一度行ってみてはいかがだろうか。

右側のショーケースには、パーソナル3Dプリンタで造形されたアイテムが展示・販売されている
3000円で販売されているiPhoneケース。3Dプリンタでしか造形できない鎖構造を採用していることが特徴
こちらは、フリスクケースとミンティアケース
これが「あっ3Dプリンター屋」のメニュー。3Dデータを持ち込んだ場合の3Dプリンティング料金は1時間あたり980円とリーズナブルだ
3Dトッピングの例。iPhoneケースに笛をトッピングしたもの
点線内に手書きで絵や字を書くと、それを元にiPhoneケースやフリスクケース、ミンティアケースを造形してくれるサービスも行っている

企画展「3Dプリンティングの世界にようこそ!」が印刷博物館が開催親子体験ワークショップも

3Dプリンタに関する企画展告知ページ。ワークショップへの申し込みもここから可能

 3月11日~6月1日まで、東京都文京区にある印刷博物館P&Pギャラリーにおいて、企画展「3Dプリンティングの世界にようこそ! -ここまで来た!驚きの技術と活用-」が開催される。本展では、3Dプリンタの実機や出力品の展示はもちろん、これまでの歴史から最新の活用シーンまで、「3Dプリンティング」に関するさまざまなものが紹介される予定だ。

 また、同企画展にあわせて、3月23日と3月30日に小学生以上の子どもとその親を対象にした3Dプリンタ体験ワークショップが開催される。各日とも、午前10時半からと午後2時からの2回ずつが行われ、所用時間は約2時間。参加は事前申し込みが必要で、定員は各回とも親子10組だ。

 参加費は無料(印刷博物館本展示場への入場は入場料が必要)なので、3Dプリンタを使った工作に興味がある親子は、是非参加してみてはいかがだろうか。なお、このワークショップは、一般社団法人3Dデータを活用する会・3D-GANの協力によって行われるもので、3Dプリンタの出力物は、後日引き取りに行くか、郵送(有料)での受け取りを選べる。

(石井 英男)