パワレポ連動企画

割り切って使うアンダー1万円ビデオカードの世界

【パワレポ連動：チョイ古自作PC再生計画（12）】

AKIBA PC Hotline!編集部

2016年6月8日 11:30

DOS/V POWER REPORT 2016年5月号

　こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年7月号」の第1特集「あなたのPCが生まれ変わる！3年、5年、10年前のパーツもめんどう見ます!! チョイ古自作PC再生計画」を掲載する。

　第12回目では数千円で販売されているローエンドのビデオカードについて解説する。現在ローエンドで販売されているビデオカードは、数年前の製品の焼き直しとなっていることが多い。用途によってはCPUの内蔵GPUで十分な場合もあるため、購入前に使用目的を明確にしたい。

　本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年7月号は全国書店、ネット通販にて5月28日(土)に発売。第2特集はコストパフォーマンスに優れる大容量ディスクを用途別に解説する「容量単価×用途別が正解です最新HDD購入案内」を掲載。そのほか、あなたのPCのメインメモリ、有効活用しませんか？「16GBオーバーのメインメモリはこう使え！ Windows 10時代のRAMディスク活用術」、持ち運びに便利な大容量で高速なフラッシュメモリ「ベンチで性能が丸分かり！一つは持ちたい最新USB 3.1/3.0メモリ」、スペースが許せば考えたい「ウルトラワイドもオーバー30型も PC体験を一変させる大型液晶ディスプレイ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY＋の本編「わがままDIY」も掲載だ。

　今号の特別付録は、自作PCの組み立てやメンテナンスに関わる「？」を解決！「39のギモンにベストアンサー！ PC自作Q＆A事典2016」だ。

-チョイ古自作PC再生計画-
ビデオカード編その4　低価格ビデオカードのメリットは？

一点豪華主義でも効果は絶大!!
ビデオカード編

　ビデオカードのアップグレードは、とくにゲームにおいて絶大な効果を得られる。

　そして以前に比べるとかなり容易に行なうことができるので、ゲーマーならやらない手はない。

割り切って使うアンダー1万円カードの世界

　PCゲームに興味はない、という人にビデオカードは必要ない。だが、マルチディスプレイ環境を構築するための出力ポートが欲しい、4K液晶へ出力したい、BDなどの動画再生時のCPU負荷を減らしたい、といった場合は、数千円で売られているローエンドのビデオカードが最適だ。数世代前の設計のGPUなので、ゲームが遊べるような高い描画性能は期待できないが、カードは小型、消費電力も低く補助電源不要なので搭載するPCを選びにくい。

　しかしこのクラスのビデオカードを買うなら、最新CPUの内蔵GPUを使うことも考慮すべきだ。これならCPUもパワーアップできるし、ビデオカードの分の消費電力もセーブできる。最近のマザーは3画面同時出力も可能なので、実用性は安価なビデオカード並みに高いのだ。

NVIDIA GeForce GT 730
GeForce系の「GT」型番はゲームには向かない安価なGPUに付く。ゲームには向かない性能だが、ゲームやデスクトップを低負荷で高画質録画できる「ShadowPlay」に対応しているのがポイント

AMD Radeon HD 5450
5年前に登場したGPUだが、リフレッシュレート30HzながらHDMIで4K液晶への出力が可能。最安価格だと3,000円を割るショップもあるので、最低限の投資で4K出力を得たいときに活躍

GPUパワーを演算に活用
画像処理などにGPUを使う用途もあるが、そのためだけにハイエンドGPUを使うのはコスパが悪い。CUDAを活用して画像の超解像処理を行なう「waifu2x」ならGT 730クラスでも効率的な処理が期待できる

動画再生支援機能を頼る
旧世代の内蔵GPUやビデオカードには搭載されていないBDの再生支援機能目的で格安ビデオカードを導入するという手もある。アニメ好きなら現行Radeon（R7 360やR9 380以上）のFluid Motion Videoが効果絶大

【中古買い取りに放出してステップアップ！】

　ビデオカードは高価なものであるほどリセールバリューが高い。1、2世代前の製品なら下取りに出して、それをより高性能なビデオカードを購入するための原資にする、という渡り歩き方もオススメだ。ミドルレンジの下のほうで、箱・保証ナシだと下取り時に買い叩かれる場合もあるので、過度の期待は禁物。

　GTX 1080/1070の登場で、中古市場はどう動く!?

中古買い取り価格の例（2016年5月中旬現在）

【ビデオカードを買い換えるべきシチュエーション】

　最近のCPUは性能面での成長が鈍化しているのに対し、GPUの成長はまだまだ衰える気配がない。それどころか4K対応やVRゴーグルなど、新しい楽しみ方への対応も求められており、重要度はさらに上がっている。高性能なビデオカードはそれなりに高いが、ゲームや動画鑑賞などホビー性を求めるのであれば、躊躇なく最新ビデオカードに投入すべきだろう。

　物理的な大きさや電源ユニットの出力といった制約はあるが、乗り換える前のPCの世代が新しいほど、乗り換えを阻む障壁も低くなるのだ。

[Text by 加藤勝明]

【DOS/V POWER REPORT 2016年7月号は5月28日(土)発売】

★第1特集「あなたのPCが生まれ変わる！ 3年、5年、10年前のパーツもめんどう見ます!! 『チョイ古自作PC再生計画』」
★第2特集「容量単価×用途別が正解です『最新HDD購入案内』」
★特別企画「16GBオーバーのメインメモリはこう使え！『Windows 10時代のRAMディスク活用術』」「ベンチで性能が丸分かり！『一つは持ちたい最新USB 3.1/3.0メモリ』」「ウルトラワイドもオーバー30型も『PC体験を一変させる大型液晶ディスプレイ』」
★連載「最新自作計画～最新ケースで作るパワフル小型マシン～」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツコンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツスペック＆プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「39のギモンにベストアンサー！『PC自作Q＆A辞典2016』」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版（PDF）を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める直販電子版月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-05-23-0956.php