メモリ購入時のポイントは？など、“メモリの疑問” 4点を解決

A．メモリの規格と速度、電圧、レイテンシです

　マザーボードに対応した規格／速度のメモリを選ぶことがもっとも重要です。現在はDDR4-2133が主流です。

　OCメモリは電圧やCLもチェックしたほうがよいでしょう。

A．マザーボードごとに決められています

　マザーボードのメモリスロットよりも使うメモリの枚数が少ない場合は、挿す位置に注意が必要です。マザーボードごとに優先して使うスロット、推奨の構成が決まっているので、必ずマニュアルで確認しましょう。

　注意したいのがチャンネルです。最近のCPUの多くは2組のメモリを同時に使うことで高速化するデュアルチャンネルアクセスに対応していますが、メモリスロットごとにチャンネルが決まっているので、挿す位置によっては有効化されません。デュアルチャンネルかシングルチャンネルかでは性能が大きく異なるので、しっかり確認しておきたいところです。LGA2011-v3対応マザーボードは4組のメモリを同時に使うクアッドチャンネルアクセスに対応しますが、こちらも同様です。

推奨構成はマニュアルに記載

ASUSTeK Z170-PROのマニュアルの記載例。メモリ2本の場合はCPUから遠いスロットから1本おきに使うことが推奨されている

A．できます。 ゲームではとくに効果的です

　内蔵GPU環境では、メインメモリがビデオメモリとしても利用されるため、メモリ性能が内蔵GPUの性能に影響します。ただし、高速メモリを使えば必ず高速化するというものではありません。GPU自体の描画性能が、メモリ性能を上回っている場合のみ、メモリの高速化が効果的に作用します。右のグラフは、Core i7-6700Kの内蔵GPU（HD Graphics 530）環境で、速度の異なるメモリを使って試した結果です。FF14ベンチでは、DDR4-2800で4.2％、DDR4-3000で5.2％のスコアアップが確認でき、HD Graphics 530環境でも高速メモリの効果はしっかりあると言えます。内蔵GPUがより高性能になれば、さらに明確に効果が出るでしょう。

地味だが着実にスコアアップ

3DMark v2.1.2973

DDR4-3000利用時で5.2％アップ

ファイナルファンタジーXIV：蒼天のイシュガルド ベンチマーク（標準品質、DirectX 9）

A．RAMディスクがお勧めです

　RAMディスクは、メインメモリの一部を仮想ストレージとして使う技術です。SSDよりもはるかに高速なので、システムのテンポラリファイルやWebブラウザのキャッシュフォルダ、ゲームのデータフォルダなどに使うとレスポンスが快適になるほか、SSDへのアクセスが大幅に減り、寿命延長にもなります。

RAMディスクはNVMe SSDと比べても圧倒的に高速

CrystalDiskMark 5.1.2（1GiB、5回）

Windows 10対応のフリーツール

ディスクサイズに制限なし

Windows 10対応のRAMディスクツールとしては「SoftPerfect RAM Disk」などがお勧め。ASRock、ASUSTeK、MSIのマザーボードは、独自のツールが付属しているので、それを利用するのもよい

「SoftPerfect RAM Disk」はRAMディスクのサイズに制限がないので、メモリから大容量を割り当てることができる

[Text by 鈴木雅暢]