パワレポ連動企画

Skylakeの可能性を引き出す拡張性抜群の小型PC~静音性追求型~

【25年目のPC自作スタンダード(18)】

DOS/V POWER REPORT 2015年12月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年12月号」の総力特集「25年目のPC自作スタンダード」を掲載する。

 第18回目はSkylakeを搭載した拡張性抜群の小型PCをベースに、アイドル時でも気になるPCの動作音を少しでも小さくした静音性追求型PCを紹介する。

 PCから発生する騒音のほとんどは空冷ファンより発生しているため、静音ファンに付け替えるのは意外と効果がある。ただし、静音型のファンは通常型よりも風量が小さくなるため、ケース内温度が上がりすぎないように注意しよう。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年12月号は全国書店、ネット通販にて10月29日(金)に発売。PC自作の面白さを再検証する総力特集のほか、最新ゲームを楽しむにはどのくらいのビデオカードが必要?「秋の夜長はこの装備で楽しむ! 最新&定番ゲーム快適プレイ環境はコレだ!!」、11acももはや標準? お手頃製品を紹介「5,000円から買える便利アイテム IEEE802.11ac+1000BASE-T対応無線LANルーター」、そろそろ活躍の季節「大型液晶、無線にNFC……ますます便利に 最新インクジェットプリンタ31選」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は「“CPU進化の系譜”ポスター」。印刷可能なPDF版のダウンロードコードも付属しているので、ラミネートすればお風呂場でもCPUの系譜を堪能できるぞ!


-25年目のPC自作スタンダード-
“PC/AT互換機”の最先端はここにある!


Skylakeの可能性を引き出す
拡張性抜群の小型PC ~静音性追求型~

■静音性追求型

動作音が気になる人向けの静音チューニングマシン 騒音源を着実に排除

 本誌の読者なら「寝ている間以外は(寝ている間も)PCの電源を入れっぱなし」というのもめずらしいことではないはずだ。となると、なるべく静かに動作するほうがありがたいわけだが、今回の基本構成は、その意味ではつらい。アイドル時でも動作音は40.1dBで、かなり気になるレベルだ。そこでここでは、静かに動作するPCに変身させてみよう。

 静音チューニングの基本は、「うるさい部分を特定してつぶしていく」作業だ。動作音は「まとめて一つの音になる」のではなく、一つでもうるさい騒音源が残っていれば、基本的にはうるさいままだからだ。

Enermax Technology
T.B.Silence-PWM UCTB14P
PWM対応で600~1,200rpmの間で回転数が変動する14cm角ファンだ。前回の「性能/冷却強化型」では「増設ファン」として利用したが、こちらでは「換装ファン」として使う

 まず一番気になったのは、前面の20cm径ファンである。マザーボードのファンコントロール機能で制御していても、ほぼ600rpmで変動はなく、「ゴーッ」と気になる音を出し続けている。まずはこれを、静かに動作するEnermaxの14cm角ファン「T.B.Silence-PWM UCTB14P」に交換してみた。

 12cm角ファンという選択肢もあるが、同じ回転数なら14cm角ファンのほうが風量が多く、冷却面で有利。14cm角ファンの製品数も増えている。

前面ファンに注目
20cm径ファンは600rpm前後で動作しているが、ファンの羽根のサイズが大きいこともあり、それなりに大きな動作音が発生する。今回はまずこれを外す
前面から4カ所でネジ止めされている20cm径ファンを外し、同じネジを使ってT.B.Silence-PWM UCTB14Pを取り付ければよい
ZOTAC International
GeForce GTX 960 ZTGTX96-2GD5R01(ZT-90302-10M)
GeForce GTX 960を搭載するビデオカードだ。GPU温度や負荷が低いときは、ファンを自動で停止する

 ファンの交換後はアイドル時で36.6dBと、はっきりと効果が現われた。机の下に置くなら、もうこれで十分だろう。ただ机の上に置いた状態だと、ビデオカードの動作音が気になった。GTX970-DCMOC-4GD5は、アイドル時でもファンが回転しているためだ。

 そこで、GPU温度や負荷によってファンを自動で停止する機能を持つZOTACの「GeForce GTX 960 ZTGTX96-2GD5R01(ZT-90302-10M)」に換装した。アイドル時の動作音は34.2dBとさらに小さくなり、これなら机の上に置いて使っても気にならない。

アイドル時はファンが止まる
アイドル時は、基本的にファンは停止した状態になる。なお、GeForce GTX 960搭載カードではこの機能を利用できるモデルが多い
ディスプレイ出力端子は、DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-I×1、DVI-D×1の4種類

 ただ、動作音は冷却性能とトレードオフの関係にある。静かになったとしても、各パーツの冷却がうまくいかずPCが不安定になっては本末転倒だ。下のグラフは、各状況におけるCPU温度やGPU温度を整理したものだ。CPU温度やGPU温度は、おおむね基本構成時から変化はなく、問題はなさそうだ。

 このようにアイドル時は非常に静かにできたが、高負荷時の動作音は、基本構成から大きく変わっていない。ビデオカードは負荷が高い状況になると、ファンが高速回転して大きな音を発する。交換用のGPUクーラーはあまり一般的なものではないので、高負荷時の動作音の改善は難しい。

パーツを換装した後の内部の様子。換装した前面の14cm角ファンは、CPUクーラーやビデオカードに風が当たりやすい前面中央に固定している。ファンのサイズが小さくなることによる風量の減少を少しでも補うためだ

【ビデオカードを外せば高負荷時でも静かなPCに】

ビデオカードを外すと、CPUクーラーのヒートシンクまわりに大きな空間が生まれる。また至近距離の熱源がなくなり、CPU温度も上がりにくくなったようだ

 前述のとおり、高負荷時の動作音の原因は高速に回転するビデオカードのファンだ。本気で静音化を図るのであれば、ビデオカードを取り外すのも一つの手だろう。実際にビデオカードを外して検証してみると、アイドル時、高負荷時ともにほとんど動作音に変化はなく、非常に静かに動作するようになった。

 また熱源となるビデオカードがなくなったことで、CPUの冷却にもよい影響を与えている。高負荷時でも50℃を超えない、という驚異的な結果だ。ただしビデオカードを外せば、PCゲームへの適性は大きく低下する。自分の利用スタイルを考えて選択したい。

動作音(高負荷時、単位:dB)CPU温度(高負荷時、単位:℃)
基本構成42.356
前面ファンを交換/ビデオカードなし35.149

 高負荷時でも動作音は非常に小さくなり、CPU温度は7℃も低下した

【検証環境】

OS:Windows 10 Pro 64bit版
アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:OCCT 4.4.1 POWER SUPPLY テストを10分実行中の
最大値
室温:24.8℃
動作音測定距離:PCケースのフロントパネルから20cm
各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.28で、CPU はTemperaturesのPackage、GPUはVideo Card Temperaturesの値


【問い合わせ先】

Enermax Technology:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/http://www.enermaxjapan.com/
ZOTAC International:03-5215-5650(アスク)/http://www.zotac.com/


[Text by 竹内亮介]


DOS/V POWER REPORT 2015年12月号は2015年10月29日(金)発売】

★通巻256号記念企画「自作PCクロニクル」
★総力特集「PC/AT互換機”の最先端はここにある!25年目のPC自作スタンダード」
★特別企画「秋の夜長はこの装備で楽しむ!最新&定番ゲーム快適プレイ環境はコレだ!!」「5,000円から買える便利アイテム IEEE802.11ac+1000BASE-T対応無線LANルーター」「大型液晶、無線にNFC……ますます便利に最新インクジェットプリンタ31選」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 特別付録「“ CPU進化の系譜”ポスター」(紙版のみ別途付録、電子版ではPDFデータのダウンロードパスワード掲載)
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2015-10-21-0000.php

【電子販売ショップ】

(AKIBA PC Hotline!編集部)