買ってみたらこうだった!

GTX 970でグランド・セフト・オートVが快適に動くのか試してみた

ありそうでなかった「メモリ使用量目安」の機能もチェック

GV-N970G1 GAMING-4GD
グランド・セフト・オートV

 どーも、記事が掲載される頃には、提督業における大規模案件を華麗に片付けているであろう瀬文茶です。

 先日、メインPCのビデオカードをGIGABYTE GV-N970G1 GAMING-4GD(GeForce GTX 970)にアップグレードしたのですが、それを知った本誌編集部の久保氏に勧められ、グランド・セフト・オートVを始めてみました。

 今回はこのGV-N970G1 GAMING-4GD(GeForce GTX 970)で、どれだけグランド・セフト・オートVが快適に遊べるのかをご紹介します。


まずはゲームを手に入れる、自宅の回線が速ければダウンロード版の購入が手軽

 グランド・セフト・オートVは架空の都市ロスサントスが舞台のオープンワールドゲーム。

広大なロスサントスを縦横無尽に遊び尽くせる本作、4月14日に発売されたPC版のインストール容量は60GB超、パッケージ版はDVD7枚組という、凄絶にボリューミーなゲームです。

その容量ゆえ、インストールも一筋縄ではいかない場合もあるようで、筆者にグランド・セフト・オートVを勧めた久保氏は、パッケージ版のインストールに2時間半もの時間を要したとのこと。

 しかし、ダウンロード版を購入した筆者の環境(200Mbps契約)では、ダウンロードからインストール完了まではおおよそ1時間弱でした。高速な回線をお持ちの方なら、ダウンロード版の方がスムーズにインストールできそうですね。

20MB/secくらいでダウンロードできれば、インストール込みで1時間前後で完了。
しっかり200Mbps出る我が家の回線。高速な回線があれば、あとはサーバー側の調子次第ですね。

 さて、このゲームの筆者の業前ですが、車を運転すれば3分も待たずに軽量化(事故破壊)が完了してしまったり、登れそうな壁を見ると飛びつこうとして顔面を強打したりといった状況。やり始めて間もない点はお察しください。

筆者の運転スキルにより軽量化(事故破壊)されたクルマ。とりあえず、ロスサントスが左側通行ではないことは理解しました。
この壁などは登れそうに見えるのですが、ロスサントスでパルクールは駆使できないので登れませんでした。


フルHDならGeForce GTX 970でかなり快適!高画質設定でも60fps超え

 さて、ここからが本題です。GeForce GTX 970搭載ビデオカードであるGIGABYTE GV-N970G1 GAMING-4GDで、グランド・セフト・オートVをどの程度の描画品質で遊べるのか調べてみました。

基本のグラフィックス設定。最高の設定では無いものの、かなり品質重視の設定にしています。
高度なグラフィックスの設定はデフォルトのまま。これらの設定は描画負荷が高めなので、フレームレートを上げたい場合はデフォルトの設定にしておくとよいでしょう。

 いろいろ試した結果、画面解像度を1,920×1,080ドットにするなら、グラフィックスの設定をかなり高めに設定しても60fps前後を維持することができ、十分に快適な動作を得ることができました。

 設定を試していて気付いたのは、植生の濃い場所でフレームレートの低下が大きい点で、これには「草の精密度」という項目が大きくかかわっています。パフォーマンスを重視するなら、多少軽めに設定すると良いかもしれません。

これらの設定を適用した際のゲーム画面。街中では70~80fps程度、郊外の植生の濃いところでは60fps前後を記録しました。
「草の精密度」を「ウルトラ」(左)と「ノーマル」(右)にした時の描画とフレームレート。植生の濃い場所では、この違いがはっきりと分かります。

 ちなみに、GeForce Experienceで描画設定の最適化を行ったところ、アンチエイリアシング関連の設定項目を低めにする代わりに、「高度なグラフィックス」の設定が最高に引き上げる方向で調整されるようです。

 この設定の場合、市街地を移動する分には概ね60fps程度で動作しますが、草の精密度を高めに設定していることもあってか、郊外に出ると40fps前後までフレームレートが低下する場面もありました。

 常時60fpsの維持を目指すなら、最適化された設定よりも少し軽めに設定してやる必要がありそうです。

GeForce Experience
GeForce Experienceによる最適化。画面解像度は1920×1080ドットに手動設定しています。
GeForce Experienceの最適化を適用した際のビデオメモリ消費は3.3GB程度。
草の精密度を高めに設定している最適化設定では、植生の濃いシーンでは40fps程度までフレームレートが低下。


オプション画面に表示されるビデオメモリ量の挙動をチェック

 先に紹介したスクリーンショットにも映っていますが、グランド・セフト・オートVにはグラフィックス設定に応じて、使用するビデオメモリ量の目安を表示する機能が備わっています。

 ここでのメモリ容量はビデオカードに実装されているメモリ容量を上限としており、これを超える設定は推奨されていません。なお、グラフィックスの「推奨上限を無視」を「オン」にすることで、ビデオカードのメモリ容量以上の設定を適用することは可能です。

ビデオメモリに基づく推奨上限を無視しようとするとこのように注意が表示されます。
3840×2160ドットの4K解像度でアンチエイリアシングを高めに設定すると、ビデオメモリ使用量は7GBを突破。超高解像度でハイクオリティな描画には、GPU性能に加えてビデオメモリ容量が求められます。
4GBのビデオメモリのうち、0.5GBの転送速度が遅いGeForce GTX 970。4GBを超えるメモリを使用する設定を適用しても、最大で3.6GB程度までの消費となっていました。

 テクスチャの設定はメモリ消費量の増減が大きい設定項目の一つ。ノーマルと超高では1GB以上メモリの消費量が違っています。

テクスチャ設定
超高
ノーマル

 シェーダーの設定はメモリ消費量の増減が少ない設定項目の一つ。ノーマルと超高でも差は10MB未満に過ぎませんでした。

シェーダー設定
超高
ノーマル

 ビデオメモリの消費量は、アンチエイリアシングやテクスチャ、シャドウなどの項目を変更すると大きく変化し、シェーダーや草の精密度、テッセレーションではあまり変化しません。

 なお、ビデオメモリの消費が少ない項目でもGPU負荷は増大するため、推奨されるビデオメモリ量を下回る設定にしていれば必ず快適に遊べるという訳ではありません。

 快適なプレイが可能かどうかの絶対的な指標にはなり得ませんが、自分好みの設定を詰める際の目安として参考にするのが良さそうです。


GPUの実力に応じたクオリティで楽しめるグランド・セフト・オートV

 プレイ以前のイメージでは、グランド・セフト・オートVはビデオメモリの消費量が大きい重たいゲームという認識だったので、GeForce GTX 970でどこまでやれるか心配だったのですが、思っていた以上に高い描画設定でプレイすることが可能でした。

 設定可能な最高の品質でプレイしたいと望むなら、GeForce GTX 970では力不足になることもありますが、フルHD解像度で快適なプレイを望むなら、GeForce GTX 970で十分なようです。

 グランド・セフト・オートVは、描画設定の項目数と品質のレベルが豊富に用意されおり、良いGPUを持っていればどんどんリッチな設定を適用してプレイすることができる一方、ある程度描画品質を抑えることで軽快な動作も実現できます。

 遊ぶためにハイエンドGPUが要求される重たいゲームとは違い、ミドルレンジからウルトラハイエンドまで、各GPUのパフォーマンスに応じたクオリティで楽しめるゲームであると言えるでしょう。