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AMDの最新CPU「Ryzen」が3月3日に発売、深夜販売も実施

Ryzen 7 1800Xなど3モデル

(2/23 19:23更新)深夜販売ショップが増加。
初出日時 2/23 3:00
ツクモeX.パソコン館の予価(税抜き表記)

 40%の性能向上を実現したという「Summit Ridge」ことAMDの新世代CPU「Ryzen」がいよいよ3月3日(金)に発売される。

 発売予定のモデルは、上位から「Ryzen 7 1800X」「Ryzen 7 1700X」「Ryzen 7 1700」の3つ。Ryzen 7 1800XとRyzen 7 1700XにはCPUクーラーは付属しない。

 販売を予告しているのは、ツクモeX.パソコン館ツクモパソコン本店パソコン工房 秋葉原BUYMORE店で、予価(以下、税込表記)は順に64,584円、50,544円、41,904円。各ショップとも予約受け付けは行っていない。

 発売日当日は、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店ツクモeX.パソコン館ドスパラパーツ館が深夜販売の実施を予定している。

AMDの新世代コアアーキテクチャ「Zen」を採用したSocket AM4対応CPU

ツクモeX.パソコン館の深夜販売の告知
ドスパラパーツ館の深夜販売の告知
MSIのX370マザー
MSIのB350マザー

 Ryzenは、AMDの新世代コアアーキテクチャ「Zen」を採用したSocket AM4対応CPU。製造プロセスは14nm。

 今回の3モデルは8コア/16スレッドのCPUで、合計キャッシュ容量は20MB。クロックとTDPは、Ryzen 7 1800Xがベース3.6GHz/ブースト4GHz、95W、Ryzen 7 1700Xがベース3.4GHz/ブースト3.8GHz、95W、Ryzen 7 1700がベース3GHz/ブースト3.7GHz、65W。モデルナンバー末尾の「X」は、ブーストクロック以上にクロックアップするという「EFR」(後述)をサポートすることを示している。

 Zenアーキテクチャでは、消費電力を増やさずに前世代コアとの比較で40%の性能向上を実現したという。核となるのは「SenseMI」技術で、温度・速度・電圧を監視する「Pure Power」、負荷に応じてクロックを調節する「Precision Boost」、要求されるデータを予測して演算性能を高める「Smart Prefetch」などで構成されている。

 ユニークなのが、マニアやコアユーザーなどに向けたオーバークロック機能の「EFR(Extended Frequency Range)」。「XFR」とも約される。

 空冷、水冷、“極冷”といった冷却システムの性能を感知して、クロックを向上させるもので、冷却性能が高い場合はブーストクロックを超えるクロックでの動作も可能としている(Ryzen 7 1800Xでは4GHz超、Ryzen 7 1700Xでは3.8GHz超)。マニア向けの機能ながら、完全に自動で制御され、ユーザーが操作する必要は無いという。

 当日は、新しい「AMD X370」チップセットなどを搭載したSocket AM4マザーボードも発売される見込み。Socket AM4プラットフォームでは、2チャンネルのDDR4メモリインターフェイスのほか、PCIe Gen3、USB 3.1 Gen2、NVMe、SATA Expressなどがサポートされる。なお、複数のショップによると、「マザーボードの初回入荷数はかなり少ないかもしれない」という。

 ちなみに、Socket AM4マザー単品での発売は初となるが、マザーを採用したPCはツクモとドスパラが発売済み。CPUはRyzenではなく、ExcavatorアーキテクチャのOEM向けAPUであるA12-9800が採用されている。

ASRockのRyzen向けマザーボード

[撮影協力:ツクモeX.パソコン館パソコン工房 秋葉原BUYMORE店ツクモパソコン本店ドスパラパーツ館]