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マルチディスプレイの“ベゼルを無くす”キット「ROG Bezel Free Kit ABF01」が発売

2020年6月26日 06:30

ASUS「ROG Bezel Free Kit ABF01」

　マルチディスプレイの“ベゼルを無くす”というASUS製キット「ROG Bezel Free Kit ABF01」が発売された。レンズで光を屈折させることでディスプレイ同士の境目を見えなくするという。

　店頭価格は税抜き16,182円（税込17,800円）。

　2台以上のディスプレイを隣合せにして1つの画面として使えるようにするマルチディスプレイは、広大な表示領域を実現できるのがメリット。

　フルHD（解像度1,920×1,080ドット）のディスプレイを使用した場合、解像度は2台で3,840×1,080ドットに、3台で5,760×1,080ドットになり、PCで多くの文字や画像、ウインドウを表示できるようになるなど、情報量が増える。

　もちろんゲームでも有用で、例えば3Dグラフィックで描かれるRPGやFPSゲーム、レースゲームなどでは見える範囲が広くなり、まるでゲームの世界に居るかのような“没入感”が高くなる。

　ただ、隣り合ったディスプレイの境目は邪魔な存在。フレームを細くした「スリムベゼル」「狭額縁」のディスプレイを使えば境目の幅を減らせるが、完全に無くすことはできない。

　ROG Bezel Free Kit ABF01はその境目を“無くす”という画期的なキット。と言っても、物理的にディスプレイのフレームを除去するわけではなく、レンズで映像（光）を屈折させることで境目を見えなくするというアプローチだ。

　キットの内容は、熱可塑性PETを用いた細長いレンズ2本と、クリップ4個で、これらで3台のディスプレイを使うマルチディスプレイに対応できる。

　設置方法は、ディスプレイの境目にレンズを置き、レンズの上下をクリップで固定するだけ。こうすることで、ディスプレイの端の映像がレンズによって引き延ばされ、境目を隠す形になる。

　Webサイトで公開されている動画を見る限りでは、端の映像が間延びするものの違和感はほぼ無く、境目が見えなくなるメリットのほうが大きい印象だ。

【ROG Bezel-Free Kit - How to install l ROG】

　ただし、テキストファイルやWebブラウザの文字、ウインドウのメニューなどは、引き延ばされると視認性が下がる。同社も、Webの閲覧や表計算ソフトなどを使う作業には推奨しないとしている。

　また、最適な境目の角度は130度で、ディスプレイとの距離や見る位置に応じて調節する必要がある。

　レンズのサイズは102.3×54.9×55.7mm。対応ディスプレイは「27型以下の4辺フレームレス、スリムベゼルの平面ディスプレイ」で、曲面ディスプレイには対応しない。

　詳細なディスプレイ仕様については、フレーム幅が13mm未満、ディスプレイ本体の厚さが20mm以上などとされており、Webサイトには対応する同社製ディスプレイのリストも掲載されている。