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リード最大800MB/s、初の12Gbps SAS-SSDがSeagateから

「6Gbpsの壁」はついに突破

 12Gbps SAS対応のドライブが初登場、2.5インチサイズのSSDとしては最速クラスとなるSeagate製SSD「1200 SSD」が発売された。販売されているのは容量200GBモデル「ST200FM0073」で、実売価格は89,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。このほか400GBモデル「ST400FM0073」と800GBモデル「ST800FM0053」がラインナップされている。

エンタープライズ向けのSSD、リード800MB/s、ライト640MB/s

 1200 SSDは、12Gbps SAS対応のエンタープライズ向け2.5インチ/7mm厚SSD。同社製SSDとしては、10月に登場したノートPC向けの「600 SSD」に続く製品となる。

 12Gbpsの転送速度をサポートした製品については、これまでにインターフェイスカードやドライブケースなどが登場しているが、ドライブの店頭販売を確認したのは今回が初めて。

 また、12Gbps SAS対応のSSDについては、これまでに同社のほかHGST、Samsung、東芝が製品を発表、または製品を投入予定としていたが、一番手は同社となった。

 1200 SSDでは、停電による電源断や、検知されない不測の破損などからデータを保護するというエンタープライズ向け機能セットが搭載。耐久性の高さもうたわれており、TBW(総書き込み容量)は200GBモデルで3,650TB、400GBモデルで7,300TB、800GBモデルで14,600TBとされている。

 公称の性能指標値は3モデル共通で、シーケンシャル128KBアクセスがリード800MB/s、ライト640MB/s、ランダム4Kアクセスがリード120,000IOPS、ライト40,000IOPS。

 本体サイズは高さ7×幅70.1×奥行き100.45mm。平均消費電力は、200GB/400GBモデルがスリープ時1W、アイドル時2.5W、動作時6.1W、800GBモデルがスリープ時1W、アイドル時3.2W、動作時6.8W。

 ちなみに、12Gbps SASも従来のSASインターフェイスとの互換性があり、物理的には12Gbps SAS対応ドライブに6Gbps/3Gbps SAS対応のケーブルなどを接続して使うことも可能。今回の製品にも、インターフェイスとして29ピンSASコネクタが搭載されている。

 ドライブのインターフェイスはSATA/SASともに6Gbps時代が長く続いていたが、今回のSSDの発売で、SASがひとまず「6Gbpsの壁」を突破したかたち。導入のハードルはあるものの、速度を重視するならば気になる環境といえるだろう。

[撮影協力:オリオスペック]

Seagate ST200FM0073