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極小USB液晶の自作キットが来週発売、Arduinoを活用

横6cmで白黒400ピクセル

ChibiMo Kit 3f

 超小型のUSBモノクロ液晶ディスプレイが自作できるキット「ChibiMo Kit 3f(ちびモキット3f)」が今月末に三月兎2号店で販売される予定だ。制御基板やコンデンサといった電子パーツのセットで予価は3,000円前後。なお、キットの他に、シャープ製の2.7インチ液晶モジュール「LS027B4DH01」(400×240ドット)が必要。同店では扱っていないが、秋月電子通商では3,000円で販売されている。

 現在、同店では完成品サンプルの展示を実施中。取材時の展示デモはWindows OSのデスクトップ画面のキャプチャ画像を表示させるというものだったが、発売時にはPCを接続した状態で動作デモを実施するという。

小型基板やコンデンサ、抵抗、LEDのセット品、半田付け作業が必要

煙草の箱との比較。ピンク色の液晶フレームは付属しない
USB液晶モニタがつくれる楽しいキット!
基板の完成品サンプル
別売りの液晶ディスプレイと接続
部品リスト
別途必要なもの
ミンティアの空きケースにぴったりのサイズ
ミンティアのケース

 ChibiMo Kit 3fは、同人イベントなどにキットや解説本などを出展しているサークル「q61.org」が開発したUSB液晶ディスプレイの自作キット。

 キットは、ベースとなる超小型の制御基板と、コンデンサ、抵抗、LEDといったパーツがセットになっており、パーツを基板に半田付けし、その基板と別途用意した液晶モジュールとを繋げると、USB液晶ディスプレイが出来上がるという寸法だ。

 ただし、基板が非常に小さく、さらに表面実装するパーツが多いため、半田付け作業の難度は高めだ。必要な半田ごては「先が細い30W程度のもの」とのこと。

 基板への液晶モジュールの接続は、液晶に付いているケーブル(フレキシブル基板)を挿すだけでよい。ケーブルを折り曲げれば、液晶モジュールの裏面に基板が配置されるので、筐体に収めたりするのに便利だ。

 ちなみに、筐体には清涼菓子「ミンティア」の空きケースが利用可能とのこと。ディスプレイ面やMicro USB端子部分などは、カッターやニッパーで簡単に加工できるという。

 また、WebサイトではWindows用ドライバ(FTDのVirtual COM Port Driverを使用)の入手方法や、コントロールソフトも掲載されているので、ソフトの開発経験がなくてもすぐに完成品が使用できる。

 コントロールソフトでは、完成品をクローンディスプレイとして使用可能。PCの画面全体を表示したり、一部分を表示したりといった領域指定なども行なえる。

 このほか、起動時に表示される画面を変更したり、独自ソフトを開発したりするためのサンプルアプリ(ソースコード)も公開されている。

 なお、回路はArduinoマイコンボード「Duemilanove」を応用したものとのこと。ファームウェアにもArduinoのブートローダが用いられており、ファームウェア書き換えによる改造なども可能という。

[撮影協力:三月兎2号店]