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ASUS独自のCPUソケットを搭載した「LGA2011-v3互換マザー」が発売

CPUの隠し接点を利用、ピン数が多い「OC Socket」を搭載

(8/30 18:23更新)販売を確認。

 LGA2011-v3互換の独自CPUソケットを搭載するASUSのX99マザーボード「X99-DELUXE」が発売された。普通のLGA2011-v3マザーにはないオーバークロック性能を持つという。店頭価格は税込49,980~51,800円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

CPUの“隠し接点”を利用したASUSオリジナルソケット、CPUやメモリの電圧設定が有利に

OC Socket
OC Socketはピン数が多い
他社のLGA2011-v3ソケット
OC Socketの性能比較
I/Oパネル
付属品
M.2カード用のブラケット
M.2カードが垂直にさせる
HYPER M.2 X4
Fan Extension Hub
店頭POP
製品パッケージ

 Intelの最新ハイエンドプラットフォームである、Intel X99 Expressチップセット搭載LGA2011-v3マザーが各社から発表されているが、その中でもX99-DELUXEは、同社独自のCPUソケット「OC Socket」を採用したという異色の製品。

 OC SocketではCPUソケットの一部分が拡張されており、LGA2011-v3ソケットよりピン(CPUとの接点)が多い。ピン数は異なるもののソケットの形状は同じで、「Haswell-E」がそのまま搭載可能だ。

 OC Socketは、Haswell-Eのいわば“隠し接点”を利用するもの。同社によれば、ピン数の増加によりCPU電圧が通常より高く設定できるようになっており、「OCなどでコア電圧を1.825Vに上げたい場合にも対応できる」という。

 さらに、低い電圧でメモリがOCできるというのも特徴。同社は「普通のLGA2011-v3マザーにDDR4メモリを4枚装着した場合、メモリ電圧1.6V時でクロック2,800MHzが限界だが、OC Socketでは1.35Vで3,200MHzまで上げられる」としている。

 このほか、“縦型”のM.2スロットや、ファンコントロール機能の最新版である「Fan Xpert 3」、高音質を謳うサウンド機能「Crystal Sound 2」も搭載されている。

 M.2スロットでは、PCIe 3.0 x4接続により最大32Gbpsの転送速度がサポートされているほか、基板にモジュールが垂直に挿せるブラケット(ライザーカード)が付属。ブラケットには2枚までのM.2モジュールが装着可能で、実質的に2基のM.2スロットとして使用できる。

 Fan Xpert 3では、CPUファン、ケースファンなど計9基のファンが制御できる。ファン毎に、温度に対する回転数を設定したり、判断に用いる温度センサーを選択したりでき、「設定温度に到達したらx秒後に回転数を変える」(xを任意の値に設定可能)といった設定項目も用意されている。

 Crystal Sound 2では、音声のアナログ回路を分離することでノイズの影響を減らしたり、左と右のチャンネルを異なるレイヤーに配線することで、チャンネル間の干渉を抑えたりしているという。ポップノイズ防止回路や、EMI対策のサウンドチップ用カバーも備えている。

 スロット数はPCIe x16×5、PCIe x4×1、DDR4 DIMM×8(最大64GB)。主な搭載機能・インターフェイスはGigabit Ethernet、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac、最大1,300Mbps)、Bluetooth 4.0、6Gbps SATA、SATA Express、USB 3.0、8チャンネルサウンド。

 なお、X99-DELUXEは、同社のX99マザーの「スタンダード」シリーズに属する製品。X99-DELUXEのほかに、スタンダードシリーズの下位モデル「X99-A」や、R.O.G.シリーズの「RAMPAGE V EXTREME」がラインナップされており、9月上旬に発売する予定という。

[撮影協力:ZOA 秋葉原本店ツクモパソコン本店パソコンショップ アークBUY MORE秋葉原本店]

ASUS X99-DELUXE