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世界初!“完全自動化製造”のビデオカードがASUSから登場

加熱工程を減らし、はんだ用フラックスを無くすことで、製品寿命がアップ

(7/11 19:08更新)加熱工程などの記述を修正。

 完全自動化の生産ラインで製造したというビデオカードがASUSから発売された。製品は、Radeon R9 380カード「STRIX-R9380-DC2OC-2GD5-GAMING」、Radeon R7 370カード「STRIX-R7370-DC2OC-4GD5-GAMING」Radeon R7 360カード「R7360-OC-2GD5」で、店頭価格は順に税込36,500円前後、税込30,980円前後、税込19,980円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 同社によると、ビデオカードの完全自動化製造は、世界初の試みだという。

加熱工程を1回に減らすことで部品の性能劣化が減少、はんだ用フラックスの不使用で製品寿命が延長

Radeon R9 380搭載モデル
裏面はすべすべ
Auto-Extreme
一部モデルはDirectCU II搭載
製品パッケージ
店頭POP(価格は税抜き表記)

 これらは、機械のみでビデオカードを製造する同社技術「Auto-Extreme」を用いた製品。従来は、カードを製造する際に手作業で部品の取り付けが行なわれていたが、Auto-Extremeでは基板の製造工程が機械のみで行なわれる。

 これにより、カード品質の向上が実現。手作業によるはんだ付けが行なわれないため、基板の裏面は従来のような鋭利な突起がなく、すべすべになっている。マザーボードにカードを装着する際に、指先を傷付けてしまうといったトラブルを防げる。

 また、これまで2回だった加熱工程を1回に減らしたことで部品の性能劣化が減少、部品レベルでのオーバークロック耐性が向上したという。さらに、はんだ用フラックス(いわゆる「ヤニ」)を使用しないため、基板やコネクタにホコリが溜まったり酸化したりすることが最小限に抑えられ、製品寿命が延びるとしている。

 3製品のいずれもOCタイプのカード。コアクロック(最高)はSTRIX-R9380-DC2OC-2GD5-GAMINGが990MHz、STRIX-R7370-DC2OC-4GD5-GAMINGが1,050MHz、R7360-OC-2GD5が1,070MHz。ビデオメモリの容量は順に2GB、4GB、2GB。

 STRIX-R9380-DC2OC-2GD5-GAMINGとSTRIX-R7370-DC2OC-4GD5-GAMINGでは、ヒートパイプをGPUに接触させて冷却するクーラー「DirectCU II」が採用。GPU温度が低い時にファンを停止する機能も備えており、静粛性を高める。

 なお、STRIX-R7370-DC2OC-4GD5-GAMINGについては、Auto-Extremeを採用しないビデオメモリ2GBのモデル「STRIX-R7370-DC2OC-2GD5-GAMING」があり、同時発売されている。店頭価格は税込27,500円前後。

7/11更新ASUSが公開していた動画が7/9に更新され、加熱工程などの説明が変更されたため、記事を修正いたしました。

[撮影協力:ツクモパソコン本店ツクモeX.パソコン館]

【ASUS AUTO-EXTREME技術とは?】