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ASRockのZ170マザーは7モデル発売、M.2×3基搭載の「Z170 EXTREME 7+」など
（2015/8/5 21:02）
Intelの最新チップセット、「Intel Z170」を搭載したLGA1151マザーボードが各社から一斉に発売された。
Z170はLGA1151ソケットに対応した新型のチップセット。CPUとの接続バスがDMI 3.0に強化され、PCI Express 3.0×20レーンを備える。SATAは合計6ポート、USB 3.0×10ポート、USB 2.0×14ポートを標準でサポート。また、Z170が対応するRapid Strage Technologyでは、新たにNVMe SSDのRAIDもサポートされている。
ここでは、ASRock製品の独自機能や特徴を紹介する（価格情報は「今週見つけた新製品」参照のこと）。
安定性重視のExtremeシリーズやマクロ機能付きのGamingシリーズなどが発売
シリーズの主要ラインナップは、安定性・信頼性を重視した「Extreme」、ゲーマー向けの「Gaming」、5日（水）時点では未発売のオーバークロッカー向けモデル「Overclocking」の3つ。
Extremeシリーズでは、電源回路への高品質チョークコイルの採用による効率性、安定性、信頼性の向上がアピールされている。特に、メモリ用については、普通のフェライトチョークよりも動作時の温度が低く、さらに高度な設計による防磁・防熱性能も備えるとしている。
ユニークなのは、CPU用に使われている「Dual-Stack MOSFET」。1つのMOSFETの中に2つのダイを積み重ねることで、より広いダイ面積を確保したというもので、これによりCPUへの電源の供給効率が向上するほか、動作時の温度もより低下するという。
超寿命を謳うニチコン製12Kプラチナコンデンサも採用しており、公称の寿命は業界最長という12,000時間。容量の異なる2種類のコンデンサを組み合わせることで、低ノイズでCPUへ電力を供給できるようになり、供給時のレスポンスタイムも高速化したとしている。
また、OC向けの機能として「Hyper BCLK Engine」が搭載。CPU用のベースクロックジェネレーターを別に搭載することで、より幅広く、かつ正確なクロックの供給が可能になったといい、ベースクロックを650MHzまで設定することができるという。
Gamingシリーズのアピールポイントは、Killer E2400コントローラーによるゲームでのネットワークパフォーマンスの向上や、マウスのポーリングレートを125～1,000Hzの範囲で調整できるUSBポート「Fatal1ty Mouse Port」など。
キーボードやマウスの動作をカスタマイズする機能「Key Master」も装備。マクロ設定やキーリピートレートの調整が可能なほか、リピートディレイや「スナイパーモード」といった機能も用意されており、これらにより入力デバイスの性能を向上できるとしている。
また、発売日は未定だが、Mini-ITXマザーの「Z170 Gaming-ITX/ac」が用意されている点も注目と言える。同社曰く「世界で唯一のゲーミングMini-ITXマザー」とのこと。
Overclockingシリーズでは、4組の2オンス銅レイヤーを含む8層基板が採用。これにより発熱を抑え、高いエネルギー効率によりOCをサポートするとしている。
さらに、18フェーズという多相の電源回路を用いることで、「無敵のOC性能」を実現したといい、低温環境下でのパフォーマンスも強化したとアピールしている。
特にメモリのOC性能が顕著で、DDR4メモリのクロックを4217.3MHzまで上げることが可能としている。また、メモリ用のユニークな機能として、基板上のスライドスイッチ「XMP Switch」があり、スイッチを操作することで、BIOSメニューを使わずにXMPメモリのプロファイルを読み出せる。DDR4-3333を超える設定にも対応するという。
ただし、現時点のシリーズのラインナップは「Z170 OC Formula」のみで、発売日は未定。
シリーズ共通の特徴としては、I/Oパネルのコネクタ部品などを覆い、静電気から守るという“アーマー”の「I/O Armor」や、高速M.2スロットの「Ultra M.2」などがある。M.2スロットに関しては、装着することで2.5インチNVMe SSDが接続できるようになる同社の変換アダプタ「U.2 Kit」への対応もうたわれている。
「Z170 Extreme7+」など、型番末尾に「+」が付くマザーには、フロントにUSB 3.1 Type-A・Type-Cポートの2つが増設できる「Front USB 3.1 Panel」が付属。パネルのケーブルを、マザーのSATA Expressピンヘッダに接続することで機能する。同社によれば、「世界初のフロントUSB 3.1パネル」という。
また、多くのモデルに、Intel製コントローラーによるGigabit Ethernetや、USB 3.1 Type-Cポートが搭載。「Z170 Extreme7+」「Z170 Extreme6+」「Z170 Extreme6」には2基のType-Cポートが搭載されている。
このほか、上記の3シリーズに属さないスタンダードモデルも用意されており、特に、税込み17,258円前後と比較的安価なmicroATXマザー「Z170M Pro4S」や、後日発売予定の11ac無線LAN搭載Mini-ITXマザー「Z170M-ITXac」も要チェックと言える。なお、これら2機種にはI/O ArmorとUSB 3.1 Type-Cポートは搭載されていない。
以下、5日（水）に発売されたモデルを写真で紹介する。今回登場したモデルの中で最上位は「Z170 EXTREME 7+」で、Ultra M.2スロットを3基搭載している。
[撮影協力:ASRockとBUY MORE秋葉原本店とドスパラパーツ館とパソコンショップ アーク]
