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アキバの様々な“濃い顔”が楽しめるイベント「アキバ大好き!祭り」が開催

text by すんくぼ

会場のベルサール秋葉原は大賑わい

 2月20日(土)、21日(日)の2日間、半年に1度開催されているイベント「アキバ大好き!祭り」がベルサール秋葉原で行われた。

 電機の街、アニメの街、ホビーの街、アイドルの街など、様々な”濃い顔”を持つアキバの面白さを凝縮したイベントで、今年で5年目。夏と冬に実施され、9回目の開催ともなるとアキバの風物詩といえよう。

 秋葉原で開催されるイベントとしては少し異色で、”アキバ”という地域がキーワード。アキバにゆかりのある店舗や企業の出展、ステージでのアイドルのパフォーマンス、電子機器の工作コーナーがずらりと並ぶ。

 同人誌の即売・コスプレイベント「秋コレ おかわり」やいま話題のVRができる体験イベントOcufesやコスプレイヤーズフェス、アニソン系DJイベントアニクラの野外フェス「Re:animation」なども併催。前回以上に外国人のお客さんも多かった印象だ。

自宅警備隊が会場を警備
毎度恒例のプラレールは今回も。

 また、会場内に設けられたフードコートには「肉の万世」などアキバにゆかりのある飲食店が出張。かつサンドや肉巻きおにぎり、唐揚げなど様々な”アキバの味”が楽しめるコーナーになっていた。

「肉の万世」の出店。筆者も休憩がてらかつサンドを食した

 それではレポートをお送りしよう。

Gateで盛り上がる自衛隊。ブース出展の意外な目的

 毎回ブースを出展している自衛隊 東京地方協力本部 港出張所 港出張所。

 装備品の展示や試着、ポスターの配布を行っている。現在放映中のアニメ「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」などもあり、ブースにはしきりなしに立ち寄るお客さんの姿が。

Gateの展示も
いたるところに自衛官募集の告知

 確かにこういった場に出展すると広報になるのだろう……そう思っていた筆者なのだが、実は出展には別の意味もあるそう。それが採用活動。よくよく見てみるとブースに貼られているのは自衛官募集のポスター。ブースに立ち寄ってくれた若い人に話をしてみると興味を持つ人も多いのだと言う。

 実際に自衛隊を志望するようになり、入隊することになった例もあるのだとか。この話をしてくれた担当者は「自衛隊の選考には、体力テストがなくその人の適正に応じて配属を決めています。事務職もあるんですよ」と話していた。アキバと自衛隊の意外なつながりである。

漫画家が決定したみなかみ町の地域アイドルグループ「泉極姫」も出展

 群馬県の温泉街 みなかみ町を中心とした温泉バトル物語。実際の群馬県みなかみ町10周年記念事業ともコラボ中のオリジナルタイトル「泉極志」の特別ブースが出展。

 当日限定の設定資料集やオリジナルグッズの販売、配布のほか、キャラクターに扮した公式ユニット「泉極娘(せんごくガールズ)」もブースやステージ上に登場していた。

ずらりと並ぶノベルティ
ブースには泉極娘も

高校生が作ったミクさんのハコビジョン

 2Fの体験フロアでは、子供向けのスピーカー制作教室などが行われていた。

 その奥に巨大な装置を構えていたのが、クラーク記念国際高等学校秋葉原ITキャンパスのブース。高校生たちが自作した装置の中で、ミクさんが浮かび上がり歌って踊っていた。

歌って踊るミクさんに字幕が立体的に合成
手作り感溢れる装置

 この装置はいわゆる”ハコビジョン”の仕組みを使ってより巨大な装置を作ってみたというもの。手作り感あふれる箱の天井にある2つのモニターの映像を立体的に投影して見ることができる。

 展示をしていた高校生に苦労したところを聴いてみたところ「締切(展示当日)に間に合わせること」という答えが帰ってきた。締切に悩まされるのは老若男女関係ない。

VRの展示会Ocufes

 地下1Fでは、Oculus Riftなどで注目を集めているVRの展示会Ocufesが開催。PCが向けのOculus Riftや、歩くことのできるHTC Vive、スマートフォンを使った簡易型の物も含め、数十の展示が行われた。

 2日間で合わせて4,000人を超える来場者が訪れたとのこと。VRというこれまでにない体験を味わえる会場は常に熱気に包まれていた。

地下1階へ誘うポスター
こんな改造ヘッドマウントディスプレイも

 中でもひときわ注目を集めていた「HTC Vive」。PC向けのグラフィックボードメーカーAMDが展示していたHTC社が開発中のVRヘッドマウントディスプレイだ。

 数m四方をVR内でも自由に歩くことができる。また、両手にそれぞれコントローラーを持つことで、VRの中で手を動かして物を掴んだりする直感的な操作ができるのだ。展示の際は、PCと接続するケーブルが絡まらないようにポールを持って補助する係員もおり、ひときわ目立っていた。

周囲の目を引くHTC Vive、この範囲を体験者は歩きまわることができる。