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問い合わせ殺到のハイエンドGPU「GeForce GTX 1080」が発売、実売10万円

抽選販売には120名以上の人が集まる人気ぶり

(5/28 0:38更新)夜間販売の状況を追記。

 消費電力が約7割に低下したNVIDIAの新たな最上位GPU「GeForce GTX 1080」が登場、各社からリファレンスデザインのビデオカード「GeForce GTX 1080 Founders Edition」が発売された。

 今回登場したのは、ASUS、GALAX(28日から販売)、GIGABYTE、Inno3D、MSI、Palit、ZOTAC、玄人志向の各社モデルで、店頭価格は税込98,800~102,580円前後。

 販売ショップはツクモパソコン本店ツクモeX.パソコン館ツクモDOS/Vパソコン館ドスパラパーツ館BUY MORE秋葉原本店パソコンショップ アーク(28日から)、オリオスペック(同)、ソフマップ 秋葉原 本館(同)、ソフマップ 秋葉原 リユース総合館(同)、OVERCLOCK WORKS(同)。

 実売価格が10万円という高価なモデルだが、注目度は高く、発表直後からショップに多くの問い合わせがあったという。なお、初回入荷量は各ショップとも「問い合わせの件数を考えると少ない」ということだが、「来週以降にまとまった本数が入荷する」というショップもあった。

新世代の「Pascal」アーキテクチャを採用、OCデモでは空冷で2,114MHzを達成

 GeForce GTX 1080は、同社の新たなフラグシップとされたデスクトップPC向けGPU。これまでのMaxwellアーキテクチャに代わる新世代の「Pascal」アーキテクチャが採用されており、前世代比で最高3倍のパフォーマンスを発揮するとしている。製造プロセスは16nm。APIはDirectX 12などに対応する。

 スペックではGPUクロックの高さが目立つ。クロックはベース1,607MHz、ブースト1,733MHzで、これらはGTX TITAN X/980 Tiの1.6倍以上、GTX 980の1.4倍以上となる。さらに、オーバークロックによる高速化も可能としており、同社のOCデモでは空冷で2,114MHzを達成したという。

 その一方で省電力性が向上。消費電力はGTX TITAN X/980 Tiの250Wに対し、GTX 1080は180Wと、約7割に低下した。電源ユニットに対する要求も緩和され、GTX TITAN X/980 Tiでは容量は600W、外部電源端子は6ピンと8ピンが1基ずつ必要だったが、GTX 1080では容量は500W、外部電源端子は8ピン1基となった。

 CUDAコア数は2,560。メモリは世界で初めて採用するというMicron製の「G5X」(GDDR5X)で、速度は10Gbps、インターフェイスは256bit、バンド幅は320GB/s。

 カードサイズは長さが10.5インチ(約267mm)で、厚さが2スロット分。標準搭載の映像端子はDisplayPort 1.42、HDMI 2.0b、デュアルリンクDVIで、最高対応解像度は7,680×4,320ドット(60Hz)。

 なお、GTX 1080の下位モデル「GeForce GTX 1070」「GeForce GTX 1070 Founders Edition」も発表されている。

ASUS GTX1080-8G
GALAX GF PGTX1080/8GD5
GIGABYTE GV-N1080D5X-8GD-B
INNO3D N1080-1DDN-P6DN
MSI GeForce GTX 1080 Founders Edition
Palit NEB1080015P2-PG413F
ZOTAC ZT-P10800A-10P
玄人志向 GF-GT1080-E8GB/FE

発売解禁の27日22時から夜間販売を実施、抽選販売には120名以上のファンが集まる

 発売日である27日(金)22時からは、複数のショップでビデオカードとしては久々となる夜間販売が行われた。実売価格が10万円と非常に高価な製品だが、発売前から注目度は非常に高く、多くのショップで行列ができた。

 当日、夜間販売を行ったのはツクモパソコン本店ツクモDOS/Vパソコン館ツクモeX.パソコン館ドスパラパーツ館BUY MORE秋葉原本店の計5店舗。

 先着販売を行ったのは、ドスパラパーツ館BUY MORE秋葉原本店。両店舗とも22時の販売解禁前に多くのファンが店頭に集まり、あっという間に販売予定数は終了。特にBUY MORE秋葉原本店はスタッフが声をかけると同時に列ができあがり、同店曰く「入荷数13本が、30秒で完売した」という。このほか、店頭ではミニオークションや夜間販売の生中継なども実施、ちょっとしたお祭りのような状況だった。

 入荷数が最も多かったのはドスパラパーツ館で、Palit製品を中心に合計30名前後の人に販売した。解禁直前にはカウントダウンを行うなどして、販売開始を祝った。

 抽選販売を行ったツクモ3店舗には、入荷数16本の在庫に対して合計で120名以上の人が抽選会に参加、GTX 1080の注目度の高さを感じさせる状況だった。特にツクモeX.パソコン館では、フロア内の移動が困難になるほどの人が集まり、混乱も予想されたが、実際は当選者が発表される度に拍手が起こるなど、終始落ち着いた雰囲気の中、抽選会は終了した。

 初回入荷数が少なく、品薄となっているGTX 1080だが、ドスパラパーツ館BUY MORE秋葉原本店mouse computer秋葉原ダイレクトショップG-Tune:Garageでは展示デモを行っているので、購入を検討している人は、そちらで性能をチェックしてみるいいだろう。

[撮影協力:ドスパラパーツ館ツクモパソコン本店BUY MORE秋葉原本店ツクモeX.パソコン館ツクモDOS/Vパソコン館]