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Mini-ITXなのに2スロット?……に見える小型マザーが発売に

191×170mm、対応ケースは意外にアリ?

 一見するとMini-ITXサイズなのに、拡張スロットが2本ある小型マザーボード「H61M-VG3」がASRockから発売された。実売価格は4,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)

 実サイズは191×170mm。国内代理店のマスタードシードでは、「2スロットビデオカード対応の大型Mini-ITXケースであれば格納できる」と説明しており、サイズと拡張性の妥協点としては面白そうだ。

「Mini-ITX+1スロット分」の小型マザーボード

 このマザーボードは、H61チップセットを搭載したLGA1155対応のローエンド品。仕様は最小限で、オンボードデバイスは1000Base-T LANや6chサウンドがある程度。USBはUSB 2.0対応で、SATAインターフェイスも3Gbps SATA×4のみだ。

 注目できるのは、基板サイズが「Mini-ITX(170mm角)+1スロット分」といえる191mm×170mmになり、拡張スロットが2本ある点。

 似たようなコンセプトのMini-DTXフォームファクタ(203mm×170mm)と比べると、基板の長さがわずかに短くなっており、その分、Mini-ITXケースに無理やり装着できる可能性が増した(物理干渉する可能性が減った)と言える。基板を確認する限り、固定穴もMini-ITXとほぼ同じ場所。用意された拡張スロットはPCI Express x16(3.0)とPCI Express x1(2.0)の2本で、仕様上のフォームファクタは「microATX」とされている。

 具体的な対応ケースは明示されていないが、最近は「2スロットビデオカード対応」をうたうMini-ITXケースも増加。特にパフォーマンスPC向けの上位クラスは2スロット対応品が多く、それらが利用できるならケースの選択肢も多めといえそう。

 なかなか面白い基板サイズの製品だが、注意したいのはオンボードデバイスが貧弱で、USB 3.0や6Gbps SATAも搭載しない点。このため、この製品自体は、特殊なカードを2枚搭載したいなど、限られた用途向けと考えたほうが良さそう。

 ただし、同サイズの別マザーボードが今後発売される可能性も考えられる。面白そうな基板サイズの一つとして頭に入れておく、というのもいいかもしれない。

[撮影協力:パソコンハウス東映]

ASRock H61M-VG3