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時代は2.5"ベイ?
SilverStoneが新コンセプトのミニタワーケースなどを展示

「スーパーコンピュータ」コンセプトの大型ケースも解説

来日した同社マーケティングスタッフのTony Ou氏

 SilverStoneが新コンセプトのミニタワーケースなどを4日(土)のイベントで展示した。

 このイベントは、同社恒例「新商品発表会」の2014年秋版で、会場はアキバナビスペース。

 同社マーケティングスタッフのTony Ou氏も来日し、新コンセプトのPCケースやクーラーなど、様々な製品の解説も行った。

2.5"ベイが8つあるのに、3.5"ベイが1つのミニタワーケースが来年発売

KL06
2.5インチベイ8つに3.5インチベイ1つ
内部
2.5インチベイ
背面
裏面配線にも対応

 同イベントではいくつかの注目製品があったが、展示モデル中でなかなか興味深かったのがmicroATXミニタワーケース「Kublai KL06」(来年発売)。

 このケースは、2.5インチベイが8つもあるのに、3.5インチベイが1つだけ、そして5インチベイが2つある、という変わった構成。これは「スペースがなくてやむをえず」ではなく、意図して設計したものという。最近は2.5インチHDDも1TBや2TBの大容量品があり、SSDでも1TB品がある。この製品が発売される来年には、さらに大容量なHDDやSSDも登場する可能性もあり、そうした未来を意識した製品と言えそうだ。

 なお、2.5インチベイは抜き差ししやすいツールレスデザインになっており、ベイを冷却できるフロントファンも装備済み。電源はATX対応で、ケーブルは裏面配線も行える。

巨大な「スパコンケース」も解説「煙突構造+α」で風速向上

内部のエアフロー
底面部の解説
リムーバブルベイを備える
COMPUTEXでの展示の様子
COMPUTEXでの展示の様子

 また、展示はなかったが、同社が「Super Computer Concept」と呼ぶコンセプトモデル「Temjin TJ12」の解説も行われた。

 これは全高68cmもある大型ケースで、ATXはもちろん、SSI-CEBやXL-ATX、HPTXなどにも対応したもの。

 特徴的なのはエアフローに対するこだわりだ。

 まず、このケースは底面で吸気→天面で排気する「煙突構造」で、I/Oパネルも天面側。底面吸気ファンは18cmファンが4つもついており、その部分に12cmファン×3タイプの大型水冷ラジエーターを最大3つ搭載できるという。

 そして、このケースが独特なのは、「風を圧縮し、風速を高める」という独自の内部間仕切り。

 18cmファン×4で底面吸気されたエアフローは、12cmファンマウント×1個分と拡張スロット部だけで排気されるが、そこに至るまでの間仕切りを斜めに配置。底面→天面と行くに従って、内部空間が徐々に狭くなるためエアフローが圧縮され、風速が向上。普通の「煙突構造」よりも、さらに冷却効果が高まるという。

 なお、この製品は8mmの厚いアルミ板を採用していることや3.5インチのホットスワップベイを天面に用意しているのも特徴。開発中の製品のため、発売時期などは明かされなかったが、なかなか興味深い製品と言えそうだ。

 このほかのイベントの模様は以下の通りだ。なお、いずれも「今後発売予定」と説明されている。

Mini-ITXキューブ系ケースの新モデル「SG13」。前面メッシュの冷却タイプと前面パネル張りの静音タイプの2種類が用意される予定
「SG13」はカラーパネルも展示された。「反響を見ている段階」(同社)とか
近日発売予定のSFX-L電源。容量は500Wと大きい
PWM電源ケーブルを8分岐するアダプタ。回転数センサーは1系統のみ、有効になる
FTZ01。LowProfileタイプのMini-ITX/DTXケース。冷却重視タイプ
ML06-E。ML06の改良版で、2スロットタイプのLowProfileビデオカードが搭載可能になった
PS11B-Q(左)とPS11B-W(右)。ATXタワーケースのPS11B。前面パネルの付け替えで冷却タイプ/静音タイプの切り替えが可能
SG12。前面に取っ手を備えたmicroATXケース。
水冷キット「TD02」「TD03」もアップデート、耐久性などが向上しているという