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割安なFRONTIERのゲーミングPCは本当に高性能?6種のゲームでテストしてみた

8コアCPU搭載で税抜き125,800円からのGHシリーズをチェック by 坂本はじめ

FRONTIER FRGHZ390シリーズ

 高品質なBTO PCをリーズナブルな価格で提供している「FRONTIER」。今回は、そのFRONTIERが手掛けたミドルタワー型ゲーミングPCが「GHシリーズ」が、イマドキのゲームをどれだけ楽しめる製品なのかをチェックする。

 GHシリーズは、Intel製8コアCPU + Z390チップセット搭載マザーボードの組み合わせをベースにした同社の中上位モデルで、Core i7-8700 + GeForce GTX 1660ビデオカードを搭載した最小構成の場合は税抜きで125,800円から購入できる。今回レビューで使用するのは、今時のミドルクラスと言えるCore i7-9700 + GeForce RTX 2060 SUPERビデオカードにカスタムしたモデルだ。この構成での販売価格は税抜きで約164,800円だ。

 ちなみに、FRONTIERはセールで格安品を販売することでも有名で、記事執筆時の10月初旬にはCore i7-9700 + GeForce RTX 2060ビデオカード構成の限定特価品が税抜き124,800円で販売されていた。

 このように、FRONTIERのPCは構成からするとかなり安価なのだが、しっかりと性能は発揮されるのだろうか。価格以上のお得感があるのか、バトルロワイヤルにMMO RPG、レースにアクションと6本のゲームを実際にプレイし、その性能をチェックしてみよう。

テストに使用したゲームタイトル
PUBG
レインボーシックス シージ
フォートナイト
ファイナルファンタジーXIV
Forza Horizon 4
モンスターハンター:ワールド

ガラスパネルとRGB LEDが美しいFRONTIER GHシリーズ魅せるパーツを際立たせる熟達の配線技術にも注目

 ゲームでのパフォーマンスを確認する前に、GHシリーズの外観とスペックを確認しておこう。冒頭でも紹介した通り、GHシリーズは同社製のモデルでは中上位に位置するゲーミングPCだ。

 8コアのIntel製CPU + Intel Z390チップセット搭載マザーボードをベースにしたモデルとなっている。CPUであれば最小構成はCore i7-8700で、カスタムでCore i9-9900Kまでアップグレード可能、ビデオカードは最小構成時はGeForce GTX 1660で、最高GeForce RTX 2080 Tiまで選択可能だ。ミドルタワー型の筐体を採用しており、本体サイズは約210×453×465mm(幅×高さ×奥行)。

 今回テストしているPCは、現在のゲーミングPCではミドルハイクラス相当にカスタムしたCore i9-9700 + GeForce RTX 2060 SUPER構成のモデルだ。このモデルで今時のゲームが快適に遊べるのかをチェックしていく。

ケース左側面は強化ガラスパネルとなっており、内蔵パーツのLEDイルミネーションが楽しめる。
ケース正面の2本のスリットにRGB LEDが仕込まれている。

 PCケースの「Phanteks Eclipse P350X」と背面の冷却ファン、そしてマザーボードのASUS ROG STRIX Z390-F GAMINGは、ASUSのRGB LEDイルミネーション機能「AURA SYNC」に対応。

 RGB LEDの発光やカラーは、Windows上の専用アプリでコントロール可能で、ケース左側面に設けられた強化ガラスパネルを通して、各パーツの美しいLEDイルミネーションを楽しめる。

右側面。
イルミネーションパーツはポイントになる部分に使用されており、うるさ過ぎる感じはない。
背面ファンとマザーボードもRGB LEDを備えている。
LEDイルミネーションのコントロールは専用アプリの「AURA SYNC」で行う。

 ガラスパネルを通して内部のパーツを観ることのできる本体左側面は、極力ケーブルが目立たないように配線されており、魅せるパーツであるRGB LED搭載製品が際立っている。

 本体背面に収容された配線もきれいにまとめられている。このように、FRGHZ390/AはFRONTIERの熟達した技術によって、見えない部分までしっかり組み立てられており、外観も楽しめるゲーミングPCに仕上げられている。

ガラスパネルを備える左側面はケーブルが目立たないように配線されており、RGB LEDや各パーツの魅せる部分が際立っている。
裏面側となる本体右側面の配線もきれいにまとまっている。ベテランの配線職人を擁するFRONTIERブランドならではのケーブリングだ。

どれだけ快適にゲームを遊べるのか、人気PCゲーム6本をプレイしてみた

PUBG
レインボーシックス シージ
フォートナイト
ファイナルファンタジーXIV
Forza Horizon 4
モンスターハンター:ワールド

 BTO PC製作に熟達したFRONTIERブランドの製品らしく、PC本体の出来栄えは申し分のないものだったが、ゲーミングPCにとっては実際のゲームをどのくらい快適に遊べるのかが重要だ。

 そこで今回はゲーマーの注目度が高いPCゲームから、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」、「レインボーシックス シージ」、「フォートナイト」、「ファイナルファンタジーXIV」、「Forza Horizon 4」、「モンスターハンター:ワールド」の6タイトルを、FRGHZ390/Aで実際にプレイして、その快適度をチェックしてみた。

 なお、各ゲームのグラフィックス設定は原則として、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)かつ、最高画質プリセットを選択している。

PUBGは常時100fps以上が狙える性能、高画質かつ滑らか

 近年のバトルロイヤルゲーム流行の火付け役となった大ヒットタイトルが「PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)」。低画質からかなりの高画質まで選択できる幅が広いが、高画質で遊ぶ場合はかなりの性能が要求される。

 FRGHZ390/Aで実際遊んでみると、ほとんどの画質設定をウルトラにした設定でも120fps前後は狙える印象で、かなり滑らかに動作する。多数のプレイヤーが至近距離で撃ち合うことになるカオスなトレーニングモードでも、フレームレートが100fpsを下回るのはごく稀で、快適そのもの。

 一般的な60Hzの液晶ディスプレイを使うのであれば不満が出ることは無く、これだけのフレームレートが出るなら120Hzや144Hzのゲーミングディスプレイを組み合わせて使いたくなる。

レインボーシックス シージは144fps以上が狙える性能、上級プレイヤーにもおすすめ

 日本でも人気の高いFPSゲーム「レインボーシンクス シージ」。競技寄りのゲーム性ということもあり、高フレームレートで遊べることが重要視されるタイトルの一つ。今回はフルHD解像度の最高画質設定をベースに、レンダリングスケール100%設定でプレイしてみた。

 FRGHZ390/Aはこのゲームにおいて、ほぼ常時144fpsを超えるフレームレートでの動作を実現した。ベンチマークモードの実行結果でもほぼ144fps以上で動作していることが確認できる。

 これだけのフレームレートが出ていれば、PC側の性能差で負けるといったシーンはほぼ発生しないだろう。144Hz以上のゲーミングディスプレイとの組み合わせるだけで、まるでエイムが上手くなったように感じられるほどの違いが実感できるので、勝ちにこだわるユーザーは試してもらいたい。

フォートナイトも120fpsオーバーで有利に立ち回れる性能を発揮

 スピーディーな攻防が展開されるバトルロイヤル系ゲーム「フォートナイト」も、フレームレートが有利不利に影響するゲームだ。

 FRGHZ390/Aは描画品質を「エピック」に設定したフォートナイトでほぼ120fps以上のフレームレートで動作していた。これはフォートナイトで勝ちにいけるフレームレートだ。エイムのしやすさはもちろん、建築も含めた立ち回りも高フレームレートの恩恵が受けられる。

 もちろん、それを生かすためのゲーミングディスプレイも必要になるので、高リフレッシュレート対応のディスプレイと組み合わせて遊びたい。

ファイナルファンタジーXIVは最高画質でも常時60fps、MMOの世界に浸れる快適さ

 MMORPGの「ファイナルファンタジーXIV」は、快適にプレイするためには安定して60fpsを維持したいゲームだ。

 FRGHZ390/Aの優れた性能は、60fpsの安定した維持するというレベルにとどまらず、最高品質設定で100fpsを軽々と超えるフレームレートを叩き出してみせた。これだけフレームレートが出ていれば快適な操作が行えるだけなく、ゲームの世界にも浸れる描画が楽しめる。

 動作目安となるベンチマークテスト「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」でも16,716というスコア記録。この際の平均フレームレートは約124fpsだったので、ある意味オーバースペックともいえるだろう。

 ファイナルファンタジーXIVでも、FRGHZ390/Aとゲーミングディスプレイと組み合わせて使えば滑らかな映像を楽しむことはできるが、ここはいっそフルHDを超える高解像度ディスプレイを使って高精細な映像を楽しんでみるのも良さそうだ。

Forza Horizon 4は100fps超えで快適そのもの、美しい景色も堪能

 四季折々の様々なシチュエーションでドライブやレースを楽しめるオープンワールドレースゲームのForza Horizon 4。PCでプレイするのであれば、60fps以上の滑らかな描画で楽しみたいゲームだ。

 FRGHZ390/Aでプレイしてみた結果、フレームレートはほとんどのシーンで100fpsを超えており、常に滑らかな描画でドライブを楽しむことができた。ベンチマークモードの実行結果でも平均119fpsという結果と、安定して100fpsを超える結果が得られている。Forza Horizon 4は描画が美しいので、高フレームレートで動作している様は見ているだけでも楽しい。

 レースゲームも高フレームレートでより滑らかな描画がプラスに働くジャンルだが、より高解像度のディスプレイを使用して精細な描画を楽しんだり、ウルトラワイドディスプレイと組み合わせて没入感を高めるのも良いかもしれない。贅沢な悩みにはなるが、これだけ性能が出ていると組み合わせるディスプレイのチョイスが悩ましいところだ。

モンスターハンター:ワールドは70~90fpsがターゲット、PS4の一段上の環境で遊べる

 2020年1月に大型拡張コンテンツ「モンスターハンターワールド:アイスボーン」が配信予定のSteam版モンスターハンター:ワールド。PS4版よりも高画質かつ高フレームレートでプレイできる本作は、できれば60fpsでの動作を狙いたいゲームだ。

 FRGHZ390/Aなら、フルHD解像度でグラフィック設定を最高にした本作を、70~90fps程度のフレームレートで動作させることができた。画面いっぱいにモンスターが映り込むような、PS4版ならフレームレートの低下が生じるような場面でもしっかり60fpsを超えており、安定したフレームレートゆえに操作感も良好だった。

 PC版のアイスボーンがどの程度の負荷になるのか次第ではあるが、モンスターハンターワールドを高画質かつ滑らかに遊びたいのであれば、この辺りの性能が狙い目にはなりそうだ。

リーズナブルな価格でも組み立てもゲーミング性能もばっちりコスパ重視のゲーマーにおすすめのFRONTIER製ゲーミングPC

 今回テストした全てのゲームにおいて、FRGHZ390のカスタムモデルは、今時のゲームを遊ぶには十分以上のパフォーマンスを発揮してみせた。最近の人気ゲームであればジャンルを問わず高画質かつ非常に滑らかな描画で楽しむことが可能で、オーバースペックといえるほど高い性能をもったモデルになっている。

 見栄えよくしっかり組み立てられた本体と、164,800円(税抜き)という価格を考慮すると、かなりコストパフォーマンスに優れたゲーミングPCであると言えるだろう。割安が故に不安に思うユーザーもいると思うが、安心して使える一台だ。

 PCで本格的にゲームをプレイしてみたいユーザーで、なおかつ予算も抑えたいというのであれば、BTO PCの老舗であるFRONTIERが手掛けたゲーミングPCの「GHシリーズ」をおすすめしたい。

 なお、FRONTIERは定期的にセールも行っており、今回テストしたモデルに近い構成のモデルが激安価格で購入できることもある。購入の際はぜひセール情報のページもチェックしてもらいたい。

[制作協力:FRONTIER]