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ちょっと前のノートPCでも本格的な3Dゲームが遊べる!「PlayStation Now on PC」を試してみた

格安の中古ノートPCでゲームを遊びたいなら試す価値は大! text by 佐藤岳大

 テレワークやオンライン授業などが広まり、仕事や学業は自宅でという状況が増えつつある昨今、ちょっとした息抜きにPCでゲームを遊びたいという人は多いのではないだろうか。ただし、PCでしっかりとしたゲームを楽しむにはそこそこの性能が要求され、ノートPCであればゲーミングノートPCが必要になる。

 性能が足らず、遊びたくてもゲームが遊べないというケースは多いと思うが、実は最小の投資で一般向けやビジネス向けのノートPCでもゲームをがっちり楽しむ方法がある。それがソニーが提供するサービス「PlayStation Now on PC」だ。簡単に言うと、Windows PC上でPlayStation 3やPlayStation 4のゲームが遊べるというサービスで、ゲームの処理自体はサーバー側で行うため、PC側への要求スペックはかなり低いということになっている。

 今回は実際にちょっと古いノートPCを使い、PCゲームが遊べないスペックのPCでも「PlayStation Now」でゲームがしっかり遊べるのかをチェックしてみた。

中古のノートPCでもPlayStationゲームが遊べる「PlayStation Now on PC」

PlayStation Now on PC
登録タイトルが無制限にプレイできる

 PlayStation Nowは、月額課金でクラウドゲーミングが楽しめるサービスだ。クラウドゲーミングは、ローカルの機器でゲームを動かすのではなく、クラウド上のサーバーでゲームを動かして映像だけをクライアント側に送ることでゲームをプレイするという仕組み。

 仕組み上、一定以上の速度と安定したインターネット回線が必須となるが、手元のデバイスの性能に左右されずにゲームを楽しめるというメリットがある。

 PlayStation Nowの場合は、配信される映像の解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)ではなく1,280×720ドットとなっている。そのため、解像度ではローカルのPS4と全く遜色ないとはいかないが、ゲームをプレイする上で必要な画質は十分確保されている。

 PlayStation Now on PCの動作に必要なPCのシステム要件は以下の通り。PCのほか、ほとんどのゲームで操作に必要となる「DUALSHOCK 4」コントローラーも用意する必要がある。なお、PS3のゲームプレイする際のみDUALSHOCK 3にも対応しているとされている。

必要最小スペック推奨スペック
OSWindows 7 (SP1)/8.1/10Windows 7 (SP1)/8.1/10
CPUCore i3 (2GHz)Core i3 (3.5GHz)またはA10 (3.8GHz)以上
ストレージ空き容量300MB以上300MB以上
メモリ2GB以上2GB以上
サウンド機能オンボードor外付けが必要オンボードor外付けが必要
USBポートDUALSHOCK 4接続用に必要DUALSHOCK 4接続用に必要
ネットワーク5Mbps以上(推奨)のインターネット環境5Mbps以上(推奨)のインターネット環境

 PCに要求される性能は、必要最小環境でも推奨環境でも低く、大多数の中古ビジネス向けノートPCでも動作するだろう。ネットワーク回線とPS4のコントローラーがあれば手軽に始めることができる。

期間サービス利用料金
1カ月1,180円
3カ月2,980円
12カ月6,980円

 月額の利用料金は表の通り。なお、利用権は支払いにクレジットカード(またはデビットカード)が必須となっており、解約しない限り自動更新される点は忘れないようにしよう。また、PSNアカウント保有者が18歳以上であることも利用規約として定められているので、アカウントの扱いには注意して欲しい。

プレイ可能なタイトルは400本以上!中古のVAIO 13でプレイしてみた

 PlayStation Nowでプレイできるタイトルは400以上となっており、幅広いジャンルのPS4/PS3タイトルがプレイできる。このカタログは毎月新しいタイトルが追加されていくという。タイトルによっては期間限定で配信されているものもある。

 今回は第6世代Coreプロセッサを搭載したモバイルノート「VAIO 13 (VJS1311シリーズ)」で、PlayStation Now on PCをプレイしてみた。

 CPUは2コアのCore i5-6200Uに、GPUはCPU内蔵機能のみと、とても3Dゲームがサクサク動くというマシンではない。

VAIO 13 (VJS1311)
OSWindows 10 Pro
ディスプレイ13.3型1,920×1,080ドット液晶パネル
CPUCore i5-6200U(2.3GHz/2コア)
GPUIntel HD Graphics 520
メモリ8GB DDR3L-1600
ストレージ128GB NVMe SSD(Samsung製)

想像以上にスムーズな動作に驚きネットワーク回線の状況が悪くならない限りロースペックPCでもゲームは快適

 PlayStation Nowはクラウド上のサーバーで動作しているため、PlayStation 4実機でのプレイと比較すると原理的に遅延が発生する。入力遅延に加えて、映像がこちらへ送信されるまでの遅延もあるため、実プレイに耐えうるサービスなのかが気になるところだ。

 今回はタイプの異なる3タイトルで、一般的なノートPCでも快適に動作するのか、遅延が気になるのかをチェックしてみた。

PlayStation Nowは接続が不安定になったときはセーブを促す警告アイコンが表示される。回線状況が重要な要素になるので、安定したネットワーク環境を用意したい。
サーバーリソースを確保するため、無操作で放置していると自動で終了する仕組みになってる。

 まずはオープンワールドのアクションRPG『Horizon Zero Dawn Complete Edition』で動作を見てみよう。

 早速ゲームを起動してみたところ、どうやら内部的にはPlayStation 4として動作している様子で、PlayStation 4 Proで動作フレームレートやグラフィックが強化されるタイトルでも、それらの設定項目が選択できなかった。

 また前述のとおり映像の解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)ではなく1,280×720ドットのため、フルスクリーンでは少しボヤけた画質になってしまった。解像感を重視するのであれば、ウィンドウモードにしてウィンドウのサイズを幅1,280ドットに調整することをオススメしたい。

 肝心の操作感だが、キャラクターの移動などに遅延を感じることはなく想像以上にスムーズなプレイが可能だ。意識すればローカルプレイとの差を感じ取れないこともないが、LAN上でストリーミングを行うPlayStationの「リモートプレイ」やSteamの「ホームストリーミング」と、クラウド上のPlayStation Nowの差は体感できないレベルだ。事前に想像していたよりもだいぶ良い感触で、アクションゲームは実用度が高いといえるだろう。

『Horizon Zero Dawn』
PS4 Pro向けの設定はグレーアウトしている
ウィンドウサイズを1,280ドットにするとぼやけた感じが消え、くっきりとした映像に

 続いて、リアルタイムの入力が要求されるレーシングゲーム『ニード・フォー・スピード ライバルズ』をプレイしてみた。

 レースゲームでは画面が常に動いているため、映像の安定性を確かめるために選んだのだが、こちらも目立った映像の乱れなどはなく、スムーズにプレイが可能だった。プレイ中に何度か音声が途切れることがあったが、テスト環境のネットワークが不安定になったことが原因だろう。

『ニード・フォー・スピード ライバルズ』

 最後に、遅延がシビアに影響するであろう対戦格闘ゲームから『GUILTY GEAR Xrd REV 2』をプレイした。

 こちらではCOMを相手にプレイしたのだが、こちらでも想像以上に遅延を感じずスムーズにプレイできた。ただし、そもそも筆者自身の格闘ゲームのスキルが低いため、1~2フレームしか猶予が無いような状況に対応できるのかなど、やりこんでいるユーザーが満足するレベルなのかまではテストできなかったった点はご了承いただきたい。

『GUILTY GEAR Xrd REV 2』

PlayStation Now on PCは中古PCユーザーにもってこい

 ということで、本稿ではノートPCを使ったPlayStation Now on PCについて紹介してきたが、十分に遊べるサービスであることがお分かりいただけたと思う。中古の格安ノートPCでも十分に遊べるはずだ。

 持ち運べるノートPCでゲームを遊ぶというのは一度は思い描く図だが、今やクラウドゲーミングで現実味のある構図になったと言えるだろう。仮にVAIO 13でゲームを動かした場合、PC版のHorizon Zero DawnなどであればCPUも内蔵GPUも力不足で、最低画質設定の720pでも満足な動作は難しいはずだ。

 PCでゲームを遊ぶにはスペックが足りないとあきらめていたユーザーは、PlayStation Now on PCを1度試してみてはいかがだろうか?