取材中に見つけた○○なもの

「Skylake殻割り器」の3Dデータが無料配布中

オリオスペックがサンプルを3Dプリントし、殻割りに挑戦

 3Dプリンタで出力したという「CPUの殻割り器」が、オリオスペックで展示されています。3Dデータは水冷関連機器メーカーのaquacomputerが無償で配布しているもので、名称は「Skylake twister」。

 これは、名前の通り、Skylake世代のCPUに対応した殻割り器。CPUのヒートスプレッダを取り外すための器具で、CPUを固定するベース部と、その上に被せるカバーで構成されています。同店によると「片方の器具をプリントするのに約12時間掛かった」(同店)そう。

 殻割り器の仕組みは非常にシンプルなもので、CPUを挟んだ殻割り器のベース部とカバーに、それぞれドライバーを差し込み、手前側に両ドライバーを引いて本体を「Twist(ねじる)」するというもの。ドライバーは取っ手の役割をしているだけなので、細長く固い棒で代用することも可能です。

中央のスペースにCPUを挟み込む。
CPUを挟んだ状態。
CPUセット後、ドライバーなどを側面に差し込み、本体をTwistする。

 ちなみに、このSkylake twisterはスタッフが趣味で作ったもので、販売は行われていません。

 が、それだけでは面白くないので、編集部で用意したCPU(Pentium G4400)を使い、実際に殻割りに挑戦してみました。作業の様子は以下の通り。

編集部でPentium G4400を用意。殻割りに挑戦。
作業の前にまずはCPUのヒートスプレッダをドライヤーで温める。
3分ほど温めてから一度試してみるものの、固くて本体は回らず……。
再度、数分間温めてみる。
力が入りやすいように試行錯誤するも上手くいかず……。
これでもかと力を入れてみても回転しない……。

 という作業を何度か繰り返すうちに、ようやく本体が回転、無事に殻割りが成功しました。ちなみに、力の入り方が悪かったためか、殻割りの際に器材の一部が破損。再度利用することはできない状態になってしまいました。

 同店スタッフによれば、「ヒートガンでしっかりと温めれば、もっと簡単にできたかもしれない」そう。

試行錯誤を繰り返した結果、何とか成功。
思った以上に綺麗に剥がれている。
ただし、器材の一部が壊れてしまった。

 同店では近いうちに殻割り器を作り直し、新しいものを展示をする予定。壊れてしまった殻割り器は引き続き展示されているので、興味がある人は足を運んでみて下さい。

(森 篤司)