DDRメモリ対応のAMD-760搭載Socket Aマザーが20日に発売？

　まるでPentium 4製品版のフライング販売に対抗するように、一部ショップは新チップセットを搭載したAthlon/Duron用マザーボードの展示を始めている。マザーボードはAMD-760チップセットを搭載したGIGABYTE製の「GA-7DX」で、ツクモeX.とフェイスがそれぞれバージョン違いのサンプル品を展示している。なお、フェイスでは20日(月)に製品版が入荷する可能性があるとしている。

　AMD-760は先日AMDから発表されたばかりのAthlon/Duron用最新チップセット。NorthBridgeのAMD-761チップとSouthBridgeのAMD-766チップとの組み合わせにより、新たにDDRメモリとFSB 266MHz（133MHzのDDR）対応の新型Athlonをサポートするのが特徴。ただし、「GA-7DX」が搭載しているチップセットは、厳密にはNorthBridgeがAMD-761、SouthBridgeがVIAのVT82C686Bという混成バージョンで、言ってみればAMD-760の亜種とでも言うべきものになっている。

　「GA-7DX」の見た目は従来のSocket A対応マザーボードとほとんど変わりがなく、あまり新鮮味はない。NorthBridgeのマーキングを直接見るか、端子部の突起部品が従来とは異なる位置にあるDDR SDRAM専用のDIMMスロットが付いていることに気が付かなければ、まず最新型であるとは認識できない。なお、ツクモeX.で展示されている「GA-7DX」はバージョンが1.1で、フェイスが展示しているものは2.3になっている。違いは、1.1にはATX電源コネクタの脇に6ピンの小型コネクタがあり、このほかAMRスロットやCreative製のサウンドチップが搭載されているのに対し、2.3はそれらがなく、NorthBridge上にはチップクーラーがつけられている点。現時点で製品版がどちらの仕様で出てくるのかはわからないが、12日(日)時点でWeb上にある公式の製品情報には1.1に近い仕様が明記されている。

　フェイスでは20日(月)にも製品版の入荷が行われる可能性があるという。マザーボード単体の予価も店内で一時表示していたが、これについては後に諸事情から中止された。一方のツクモeX.は、入荷予定が年内で、特に近日入荷の予定はないとしている。

　AMD-760チップセットは出荷が遅れるという観測もあるようだが、うまくいけば約1週間後には製品が手に入ることになりそう。さすがにFSB 266MHz（133MHzのDDR）バージョンのAthlonが入荷するという話はまだ出ていないが、Pentium 4とほぼ時を同じくして、DDRメモリをサポートする最低限の新世代Athlon環境が整う可能性が出てきた。

□AMD-760（AMD）
http://www.amd.com/products/cpg/athlon/760chipset.html
□GA-7DX（Gigabyte Technology）
http://www.gigabyte.com.tw/products/7dx.htm

（GIGABYTE GA-7DX）

[撮影協力:ツクモeX.とフェイス]