ヤマハの20倍速CD-R/RWドライブ登場、SafeBurn機能が目玉

　リコーに続いてヤマハから20倍速CD-R/RWドライブ「CRW2200E-VK」が発売になった。この製品は書き込み速度はもちろん、同社独自の書き込みエラー防止技術SafeBurnを搭載しているのが大きな特徴だ。

　「CRW2200E-VK」はリコーの「MP7200A」に続く2製品目の内蔵用20倍速CD-R/RWドライブ。スペック的にはどちらもかなり似通った製品で、最大対応スピードはいずれもCD-R×20／CD-RW×10／CD-ROM×40、そしてインターフェイスもATAPI（IDE）となっている。また、書き込みエラー防止機能内蔵という点でも両者は同じだ。ただ、その書き込みエラー防止機能の詳細が両者では異なっている。

　ヤマハが初めてCD-R/RWドライブに採用した書き込みエラー防止機能は独自のSafeBurn。すでに知られているBURN-Proof、JustLink、Seamless Linkなどの機能と同様、PC側からの連続データ転送の途切れにあわせてメディアへの書き込み一時停止と再開を制御する機能を持つのはもちろん、さらに8MBの大容量バッファと、メディアの特性に合わせてレーザーパワーと書き込み速度を自動判別する機能の3つを合わせ持っているのが特徴。

　メディアへの書き込みを一時停止する機能が働く場合、読み取りエラーにはならないレベルとはいえ、どうしても記録面のデータには継ぎ目が生じるため、書き込み品質としては美しくはない。そこで、SafeBurnではまずメディア個別に最適化された書き込みレベルを自動設定し、そのうえで大容量バッファでデータ転送の途切れを吸収、それでもなお救えないときの最終手段として、メディアへの書き込みを一時停止と再開を行う方式をとっている。

　先行して発売されたリコーの20倍速CD-R/RWドライブ「MP7200A」にもメディア個別に書き込みレベルを最適化するJustSpeed機能があり、さらに2MBのバッファが搭載されているため、両者の実質的な製品としての違いはバッファだけになるものの、SafeBurnというキーワードが、より多方面での書き込みエラーを防止する構造であることを示すものとして認知されれば、今後の製品展開やイメージという点では大きな武器になることも考えられる。

　また、他社の高速CD-R/RWドライブの多くがメディアの一定領域ごとに書き込み速度を段階的に書き換えるZoneCLV方式を採用しているのに対し、このドライブではパーシャルCAVという方式をとっているのも特徴。ディスク回転数が最大となる最内周では12倍速のCAV方式による回転速度一定で書き込みはじめ、そのままメディア外周に向かうに従って自動的に書き込み速度を上昇させ、20倍速に達した時点でCLVに切替えて最外周まで書き込むという方法で、この方法だとスムーズに書き込み速度が上昇し、メディアの回転スピードを抑制して振動も防げるため、メディアの記録面に対して高品位に記録できるというメリットがある。

　速度と同時に高品位記録のために細かいところまでこだわったところが、この製品の大きなウリと言える。書き込み速度だけでなく、書き込みエラー防止機能の充実ぶりも含めて特に上級者に受けそう。実売価格は24,780円～26,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。

　なお、同社からはこのあと内蔵SCSI/IDE両対応、外付けSCSI対応、外付けIEEE-1394対応、外付けUSB 2.0対応のドライブが順次発売される予定になっている。

□CRW2200シリーズ（ヤマハ）
http://www.yamaha.co.jp/product/computer/prd/crw2200/crw2200.html
【2001/4/28】JustLink対応の20倍速CD-R/RWドライブ発売、バルクも同時デビュー
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010428.html

（ヤマハ CRW2200シリーズ）

[撮影協力:コムサテライト1号店と高速電脳とクレバリー1号店]

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