【 2001年8月11日号 】

掘り込みタイプの新しいAthlon用コア欠け防止カバー登場

SS-SKTA-CAPSS-SKTA-CAP
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 CPUコアの破損防止や熱伝導効率の向上などを目的としたCPUスペーサーにはさまざまな製品があるが、今週は親和産業から「Athlon用保護伝導キャップ」と呼ぶ、まったく新しい掘り込み加工タイプのSocket A対応CPUスペーサー「SS-SKTA-CAP」が登場している。

 従来CPUスペーサーといえば、銅版にCPUコアやキャパシタの位置に合わせた穴が空けられていて、ヒートシンクと接触しない部分の隙間を埋めることで熱伝導効率を高めようという製品がほとんどだった。「SS-SKTA-CAP」がそれらの従来製品と決定的に異なるのは、銅版に穴ではなく掘り込まれた“くぼみ”が設けられているという点。CPUコアとキャパシタにこのくぼみの位置を合わせて被せるように装着することで、スペーサーがCPUコアとヒートシンクとの接触面積を稼ぐ役割を果たし、冷却効果の向上が図れ、なおかつCPUクーラー装着時のコア欠けが防げるというわけだ。この「被せるように装着する」ところが、同社がこの製品を「キャップ」と呼ぶ所以なのだろう。

 装着後のCPUは、まるでFC-PGA2版のPentium IIIやTualatinのようで、さながら「FC-PGA2版Athlon(Duron)」といったところ。見た目だけでなく、CPUコアに被せたスペーサーがCPUコアの保護や熱伝導効率の向上などの役目を持つという点は、FC-PGA2のIHS(Integrated Heat Spreader)に通ずるものがある。

 ただし、スペーサーがCPUコアの放熱に深く関わっているせいもあってか、装着前にはスペーサーにあるCPUコアのくぼみ部分に粘性の高いグリスを塗るようにとの指示が説明書に記されている。さらに、ヒートシンクの装着時には粘性が低めの白色グリスを表面に塗るようにとの指示もあり、通常のCPUクーラーの取り付け時よりもグリスに関しては少々気を使う必要がありそうだ。また、「SS-SKTA-CAP」にグリスは付属していないので、2種類のグリスは別途入手する必要がある点も覚えておきたい。

 従来のCPUスペーサーでは思うような冷却効果が得られなかったという人は、一度この製品を試してみるのもいいかも知れない。実売価格は1,680円~1,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

□SS-SKTA-CAP(親和産業)
http://homepage2.nifty.com/funny-face/sktacap.htm

 (親和産業 SS-SKTA-CAP)

[撮影協力:高速電脳CUSTOM]


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