【 2001年8月17日号 】

ABITから初のSocket 478採用マザーボード「TH7II」登場
チップセットはi850で、価格は約25,000円

TH7IISocket 478
【TH7II】【Socket 478】
型名のシルク印刷パッケージ
【型名のシルク印刷】【パッケージ】
Socket 423の大きさSocket 478の大きさ
【Socket 423の大きさ】【Socket 478の大きさ】

 なんの前触れもなく、突然ABITから478ピンの新型Pentium 4に対応したマザーボードが登場した。型番は「TH7II」。

 ただし、チップセットは多くの人が待ち望んでいたi845ではなくi850で、当然メモリはRIMMのみの対応となっている。実売価格は24,799円~24,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

チップセットはi850

 この時期に新型Pentium 4対応マザーボードが登場したと聞いて、「ついにi845チップセット搭載マザー登場か?」と思われた人もいるかもしれないが、実はこの製品、ソケット形状こそ新型の478ピンだが、搭載チップセットは従来からあるi850。チップセット自体に新味はないが、むしろ実績のあるチップセットであり、最近値下がりの激しいRIMMと組み合わせて高パフォーマンスのPCを構築する場合にはちょうどいい内容といえる。

 「TH7II」最大の特徴は、もちろん478ピンの新型ソケット(Socket 478)を搭載している点。逆に言うと、ソケット形状以外の仕様についてはすでに発売されているSocket 423マザーボード「TH7-RAID」からIDE-RAID機能(HPT370)を排除した以外はほぼ同等の仕様で、搭載スロットもAGPスロット×1、PCIスロット×5、CNRスロット×1、RIMMスロット×4(最大2GB)と、とくに違いはない。FSBやCPUのコア電圧をBIOS上から柔軟に変更できる「SoftMenuIII」も健在だ。

パフォーマンスは期待できる?

 i845チップセット搭載マザーボードではないということで肩を落とす人もいるかもしれないが、パフォーマンス面から考えれば「TH7II」は期待できる製品と言える。「TH7II」であれば、256MBで1万円強にまで下がった広帯域のRIMMが利用できるため、SDR SDRAMとの組み合わせになるi845チップセット搭載マザーボードよりもパフォーマンスは高くなるはず。もちろん、コスト的にはSDR SDRAMのほうが安くあがるため、コストパフォーマンスを優先させたいということであればi845チップセット搭載マザーボードの登場を待つというのが賢明だが、あくまでパフォーマンス重視ならば、今は「TH7II」が最適だろう。

 478ピンの新型Pentium 4がまだ登場していない状態では、せっかくデビューした「TH7II」も宝の持ち腐れだが、新型Pentium 4の登場と同時に一気に品薄状態になることは十分に予想される。実際にすでに入荷したショップで完売してしまったというところもある。いまのうちに「TH7II」だけ購入しておくというのが安全かもしれない。

□TH7II(ABIT Computer)
http://www.abit.com.tw/eng/product/mb/th7-ii.htm
【2001/3/31】ABITからRAID機能搭載のPentium 4対応マザー「TH7-RAID」登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010331/etc_th7.html

 (ABIT TH7II)

[撮影協力:ツクモParts王国]


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