Athlon XPと思しき新型CPUが登場、パッケージ素材も一新

【 2001年10月6日号】

Athlon XPと思しき新型CPUが登場、パッケージ素材も一新
発表前のフライング販売、1500+/1700+/1800+の3モデル

【Athlon XP販売開始】【価格は18,000円前後】

【マーキング】【裏面】

【表面の色比較】【AthlonとAthlon XPの裏面】

【パッケージが薄い】【名称と実クロック】

【Athlonシリーズの価格】【1500+と1800+】

　Palominoコアを搭載したデスクトップPC向けの新型CPU、Athlon XPと見られるAMD製最新CPUの販売が秋葉原で始まった。外観ではパッケージ素材が変化している点や、コアのサイズがAthlon MPとほぼ同じである点が特徴だが、マーキングの内容や内部仕様などは未発表製品のため不明な点が多い。
　マーキングにある性能値に「1500」「1700」「1800」とある3モデルで、実売価格は「1500」が16,800円～18,800円、「1700」が24,220円、「1800」が28,480円～32,800円となっている（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。ただし、入荷数はどのショップでもごく少数だという。
●パッケージ素材に変化あり
　一目見てまず気付くのが、CPUパッケージが従来のAthlon/Duronのような紫色ではなく、茶色になっている点だろう。材質はプラスチックに似ており、従来のセラミックパッケージよりも手に持ったときに感じる重さがかなり軽くなっている。正式発表されていないため公式には不明だが、これは電気特性を向上させたOrganic素材を使った新パッケージと見られる。CPU表面にあったキャパシタも裏面に配置されるようになり、形状的にはPentium IIIやCeleronで用いられているFC-PGAパッケージに似ている。
　CPU表面にブリッジがあるのは従来どおりだが、ところどころ黒く焼け焦げたかのようになっているのが印象的。どうやらこれは、パッケージ内部にもぐっている導通部分を焼き切った(?)跡らしい。CPUコアの形は正方形に近く、これはAthlon MPやMobile Athlon 4と同様だ。
　CPUコアにマーキングされているOPN（Ordering Part Numbers）は「AX1500DMT3C」。従来のAthlon/Duronと同様のルールでCPUの主な仕様を読み取ってみると、動作クロックは1,500MHz（3桁目からの数値）、動作電圧は1.75V（8桁目の“M”）、L2キャッシュ容量は256KB（10桁目の“3”）、FSBは266MHz（11桁目の“C”）ということになる。クロックの後にある“D”はパッケージ形状を示すものと思われるが、“D”はこれまでにない値のため判別は不能だ。もちろん、これらの仕様は従来のOPN表記ルールによる推測であり、AMDからの正式発表がない現時点では本当の仕様については不明だ。
●マーキングの数値は動作クロックかP-Rating値か？
　CPUの動作クロックについては、一部のショップによれば「1500」のタイプについては「1.33GHz(?)」などと曖昧な表記をしているところもあり、「1500」という数値は海外のPC系ニュースサイトなどで以前から伝えられていた「P-Rating値」なのかもしれない。実際にショップによっては、CPUの名前を「Athlon XP 1500+」としているところもあるほか、StormがAthlon XPをMicrosar製のApollo KT266Aチップセット搭載マザーボードに搭載して行っている動作デモを見ると、起動時のBIOS表示では「1500」とあるマーキングのCPUは「Athlon XP 1500+,1333MHz」と実際にモデル名称＋実クロックが表示されている。
　P-Rating（Performance Rating）とは、CPUのグレードを動作クロックではなく総合的なパフォーマンスを数値化して表記するもので、以前はAMDのK5シリーズやCyrix（現VIA）のMIIシリーズなどで用いられていた。今回の「1500」の例を当てはめれば、動作クロックは1.33GHzだが実際のパフォーマンスは1.5GHzのCPU並み、と謳っているということになる。もちろん、これらも前に述べた仕様の話と同じく、未発表の現段階では憶測の粋に過ぎず、真相は分からない。なお、ショップからの情報によると「1700」とあるモデルは1.47GHz、「1800」は1.53GHzで動作するという。
　対応マザーボードは不明だが、CPUコアがPalominoということでAthlon MPやMobile Athlon 4が使えるマザーボードであれば動作するかもしれない。しかし、やはり実際に動作させてみないとなんとも言えないというのが実状だ。
　現段階では謎の多いこの「Athlon XPと見られるCPU」。正式発表前なので当然と言えば当然だが、逆に言えばそうした部分がマニア心をくすぐりそうだ。対応マザーボードも不明なだけに、チャレンジ精神旺盛な「人柱」ユーザーなら真っ先に試してみる価値は高そうだ。
□AMD
http://www.amd.com/
【2001/9/29】Athlon XP 1.5GHzの予約スタート、10月3日入荷で18,800円
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010929/etc.html#athlonxp

　（AMD Athlon XP）

[撮影協力:パソコンハウス東映とコムサテライト3号店(COM/3)と高速電脳とエルプラザとStormとUSER'S SIDE本店]

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Celeron 1.2GHz発売、TualatinコアでパッケージはFC-PGA2に

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【Athlon XP販売開始】	【価格は18,000円前後】

【マーキング】	【裏面】

【表面の色比較】	【AthlonとAthlon XPの裏面】

【パッケージが薄い】	【名称と実クロック】

【Athlonシリーズの価格】	【1500+と1800+】