【 2003年1月25日号 】
「Nehemiah」コアの新型C3展示中、浮動小数点演算が高速化
FSB 133MHzの1.0AGHzモデル、近日中にデモも開始予定
Nehemiah表面マーキング(表)
【Nehemiah表面】【マーキング(表)】
Nehemiah裏面マーキング(裏)
【Nehemiah裏面】【マーキング(裏)】
 22日(水)にVIAから正式発表されたばかりの最新CPUコア「Nehemiah」を搭載した新型C3の展示がOVERTOPで始まった。

 展示されているのはFSB 133MHzの1.0A GHzモデル。入荷予定は2月以降で、価格は未定という。

●浮動小数点演算を高速化

 Nehemiahは浮動小数点演算ユニットのフルクロックスピード化をはじめ、パイプライン数の増加やSSEの搭載など、さまざまな強化がなされたC3の最新コア。とくに、これまでC3が苦手としてきた浮動小数点演算におけるパフォーマンスが演算ユニットの高速化によってどこまで向上しているのかが注目点といえる。同社によれば、Apollo CLE266チップセットと組み合わせた場合、従来版C3に比べて3Dグラフィックアプリケーションにおいて73%もの性能向上が見られるという。

 そして、もうひとつ注目されるのがハードウェアによる暗号化エンジン「PadLock Data Encryption Engine」を搭載する点だ。「PadLock Data Encryption Engine」では電気的ノイズを利用することで高度な乱数の生成を実現しており、強固なセキュリティが確立できるという。また、CPUでセキュリティ機能を搭載するのはNehemiahが初としている。

●ただし消費電力は増大

 0.13μmプロセスルールで製造されるほか、64KBの2次キャッシュを搭載するのは従来コアと同様だ。仕様によると消費電力は11.25Wと従来コアの1GHzモデルの5.7W(発表時数値)に比べてかなり上昇しているが、これはCPU性能の向上とトレードオフといえるかもしれない。

 さて、そのNehemiahコア搭載C3の実物だが、CPU表面のキャパシタの配置や数が異なる以外、全体的なデザインは従来版とほぼ同様とだ。スペックを示すマーキングは「1.0AGHz」「(133 x 7.5)」「1.4V」などとなっている。C3おなじみの「HEATSINK/FAN REQUIRED」の文字も健在だ。

●近日中にデモの予定も

 なお、同店はNehemiahコアC3が動作するマザーボードも入手しており、「余裕があれば動作デモを近日中に行う可能性もある」とのこと。

 C3のファンや静音PCマニアとしては実際のパフォーマンスや発熱量が気になるだけに、ぜひ同店には動作デモを実現してもらいたいところだ。

□C3(VIA Technologies)
http://www.via.com.tw/en/viac3/c3.jsp
http://www.via.com.tw/en/Digital%20Library/PR030122Nehemiah.jsp
□関連記事
【2002年12月7日】C3もようやく動作クロック1GHzに到達、FSBは100MHzで電圧上昇
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021207/etc_c31ghz.html

 (VIA C3シリーズ)

[撮影協力:OVERTOP]


[次の記事]: 電圧違いのC3 933A MHzが2モデル登場、外見は1GHzと相似

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp