Intelの新チップセット「E7210」を搭載したSUPERMICRO製マザーボード。AGPスロットのないサーバー向け製品で、Pentium 4用では珍しく、PCI-Xスロットを搭載している。 搭載している「E7210」は、開発コードネーム「Canterwood-ES」の名前で知られるチップセット。「i875P(“Canterwood”)にPCI-X対応を加えたもの」と事前告知されており、昨年9月のCOMPUTEX TAIPEIではTyanなどが搭載製品を展示していた。 i875Pとの最大の違いはサウスブリッジ側チップ。マザーボードのマニュアルによると、i875PのICH5/Rに代わり、新たに「Hance Rapids」と名付けられた大型チップを搭載しており、これが独立したPCI-XバスとPCIバスを制御している。PCI-Xバスは64bit/66MHz対応で、PCIバスは32bit/33MHz対応。ただし、ノース - サウス間の接続インターフェイスは従来同様のHub Interface 1.5(266MB/s)。AGPスロットは非対応。これ以外の点ではi875P+ICH5Rとほぼ同等で、ICH5Rの持つSerial ATA-RAID機能やUltra ATA/100対応パラレルIDE、USB 2.0、i875Pの持つCSAインターフェイスなどもついている。対応FSBは800/533/400MHzで、対応メモリはデュアルチャネルのDDR 400/333/266。 今回発売されたマザーボードはサーバー向け標準モデルの「P4SCi」と追加でDual Ultra 320 SCSIを搭載した「P4SC8」の2モデル。両者ともに64bit/66MHz PCI-Xスロット×2と32bit/33MHz PCIスロット×2を備えており、さらに2チャネルの1000Base-T LAN(CSAとPCI接続チップの併用)やオンボードVGA(RAGE XL/8MB/PCI)も搭載している。メモリスロットは各4本で、CPUはPrescottにも対応している。 サーバー向け製品のため、マニア向け設定機能はほとんどないが、それでも1MHz単位のFSB設定機能(100~233MHz)がついている。 PCI-Xの使えるPenitum 4用マザーボードは、これまでServerWorks製チップセット搭載でFSB 533MHz対応のTyan Trinity GC-SLなどがあるのみだった。 なお、SUPERMICROではAGPスロット付きの姉妹モデルとしてE7210+HanceRapidsの代わりにi875P+HanceRapidsを利用したP4SCTやP4SCT+IIなどをラインナップしており、これらはいずれも近日中に入荷する見込み。入荷告知ショップと入荷時期は「P4SCTが来週入荷予定で予価30,500円」(ぷらっとホーム)や、「P4SCTとP4SCT+IIが3月6日(土)入荷予定で予価31,800円/40,800円」(USER'S SIDE本店)、「2月中旬~3月上旬入荷予定で予価34,800円」(ファナティック 東京店) など。 □E7210(Intel) http://www.intel.com/design/chipsets/e7210/index.htm?iid=PCG+devleftnav& □P4SCT(SUPERMICRO) http://www.supermicro.com/PRODUCT/MotherBoards/875/P4SCT.htm □P4SCT+(SUPERMICRO) http://www.supermicro.com/PRODUCT/MotherBoards/E7210/P4SCT+.htm □P4SCT+II(SUPERMICRO) http://www.supermicro.com/PRODUCT/MotherBoards/875/P4SCT+II.htm □関連記事 【2003年1月11日】Trinity GC-SL(今週見つけた新製品) http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030111/ni_i_m7.html#s2707g2n 【2003年9月23日】Canterwood-ES/Hance Rapids搭載製品が展示(PC Watch) http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0923/comp02.htm
[撮影協力:ファナティック 東京店とぷらっとホーム]
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