【 2004年2月28日号 】
Pentium Mオンボードのマザーが初登場、低発熱を実証
IP-4MTS2BIP-4MTS2B
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 小型基板にPentium Mを搭載したEPoXの組み込みPC向けマザーボード「IP-4MTS2B」が登場した。実売価格は69,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。CPUとチップセットの冷却を1個のヒートシンクで行なうファンレスタイプで、スリートップ2号店のテストでも発熱が少ないことが確認できたという。

 今回発売されたのは、同店が1月にサンプル品を入手していた「IP-4MTS2B」のCPUオンボードタイプで、モバイル向けCPUのPentium M 900MHzを搭載している。Pentium M 900MHzは動作電圧が1.004Vという、Pentium Mの中でも「超低電圧版」とされているモデルだ(データシートより)。

 注目は、TDPの値が1.004V時で7Wと非常に小さく発熱量の少なさが期待できる点だ。同店が行なった「IP-4MTS2B」のテストでは、マザーボードをむき出しの状態で20分動作させた後のヒートシンクの温度が30℃だったとのことで、期待通りの性能を持っていると見てよさそうだ。

 「IP-4MTS2B」の主な仕様は、チップセットがFSB 400MHz/DDR333サポートのi855GME+ICH4、基板サイズが146×203mm、スロット数がPCI×1、DDR SDRAM対応DIMM×1(最大1GB)。ただし、チップセット自体はDDR333サポートだが、付属のマニュアルでは対応メモリの項目に「For DDR 200/266 Memory」と記述されている。また、基板上にはFSB 533MHzに設定できるジャンパが用意されている。主な機能は、VGA、サウンド、10Base-T/100Base-TX/1000Base-T対応LAN、USB 2.0、Ultra ATA/100。

 基板が特殊形状のため、同店によれば通常のPCケースには装着できないので要注意。同店は現在利用できるケースを探している最中とのこと。

 ファンレスのマザーボードとしては高いパフォーマンスが期待できるこの「IP-4MTS2B」だが、値段が高いのが難点。同店いわく「対応ケースがないなど使用にあたってのノウハウがなく、現時点ではまともなサポートが行なえない」とのことで、こうした点に納得できる人だけに買ってほしいとしている。また、今回の入荷は少量で、再入荷した場合の価格は今よりも高くなるとのこと。

 同店では、使用できるケースが見つかりしだい、このマザーボードを使ったファンレスの自作PCキットを準備するというから、こちらにも期待したいところだ。

 なお、同店ではCPU非搭載タイプのマザーボードも来週末に入荷する予定とのこと。予価は35,800円。ただし、こちらはファン付き。

□IP-4MTS2B(EPoX Computer)
http://web.epox.com/html/server.asp?product=IP-4MTS2B&lang=1
□Pentium M(インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/products/notebook/processors/pentiumm/
http://www.intel.com/design/mobile/datashts/252612.htm
□Intel 855GME GMCH and Intel ICH-4(Intel)
http://www.intel.com/design/chipsets/embedded/855gme.htm
□関連記事
【2004年1月24日】Pentium M対応のマザーボードが2月に発売予定、4万円弱
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040124/etc.html#4mts

 (EPoX IP-4MTS2B)

[撮影協力: スリートップ2号店]


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