「秋葉原クロスフィールド」が9日にグランドオープン

　JR秋葉原駅前にあった広大な青果市場跡地は最新の巨大施設に生まれ変わり、新たな街へと変貌することになる。

　先にオープンした秋葉原ダイビルはオフィス用テナント中心のビルだったが、秋葉原UDXは飲食店やイベントスペースを豊富に抱えたビルで、単独のビルとしては秋葉原でも最大。地上22F、地下3F、延床面積は161,676平方メートルに及び、約800台の駐車場も用意されている。5階から上の上層部はオフィスなどのテナントスペースだが、低層の1Fから4Fまでは飲食店やイベントスペースとなっている。

　飲食店のスペースは「AKIBA ICHI」の名でオープン。1Fはカフェ、2Fは洋食、イタリアン、ラーメン、軽食など、3階は和食中心という構成で、全体的にこれまでの秋葉原とは違うおしゃれな雰囲気になっている。多目的なイベントスペースとして2Fに「AKIBA_SQUARE」が用意されているほか、4Fにはスペシャルアニメの上映や声優イベントなどを行う「東京アニメセンター」、デジタルコンテンツのクリエイター用スタジオとして「先端A系プレイス」なども用意されている。

　また、1Fには郵便局や交番、銀行などもあり、これまで混沌とした雰囲気で散在していた都市機能がようやくまとまり、一般の人にも受け入れやすい状態になったと言える。

　同日、秋葉原UDXでは「秋葉原クロスフィールド」のグランドオープニングセレモニーが行われ、石原慎太郎東京都知事も壇上に登場、「秋葉原のような街は世界中を探してもここしかない。世界中からマニアが集まってくる。つくばエクスプレスも開通し、秋葉原とつくばという科学技術を発展させる日本の隠れた国力を持つ地域は、今後とんでもない力を持つことになる。クロスフィールドを拠点に秋葉原はシリコンバレーなんてのもじゃない、もっと大きな国力の発信拠点にしていきたい。」とコメントした。

　JR秋葉原駅前はこの「秋葉原クロスフィールド」のオープンですっかり近代的な街並みとなり、イメージも大きく変わりそうだ。これまでは小さなショップがひしめき合う混沌とした状態の電気街が中心だったが、「秋葉原クロスフィールド」とヨドバシカメラ周辺が新たな表の顔となり、それを取り巻くようにPCパーツや萌え系ショップや電器店が集まる電気街が裏の顔という形に変化する。一部では、すでに新市街と旧市街という区別をしているところがあるほか、電気街側を裏原宿よろしく裏アキバと称する動きもある。秋葉原の再開発プロジェクトがこれでほぼ完成となり、これから秋葉原のイメージが大きく変わることは間違いなさそうだ。