【 2006年7月15日号 】
「CoolerMasterEXPO2006」で新型クーラーなど展示
かたつむり型やちょうちん型CPUクーラーなど
会場 セッション
【会場】【セッション】
新型ケース 新型クーラー
【新型ケース】【新型クーラー】
 COOLER MASTERの新製品展示会「CoolerMasterEXPO2006」が15日(土)、CAFE SOLARE Linux Cafe秋葉原店(ブロックD2-[e2])で開催された。

 COMPUTEX TAIPEIで発表された未発売製品が中心の展示のほか、プロダクトマネージャーらによる製品紹介セッションも行われた。

●日本市場を重視した展開

 セッションは、クーラーとケースと電源部門の各プロダクトマネージャーが登場して製品を紹介し、司会役のライター高橋敏也氏がそれをフォローするというスタイルで進行。パッケージや品質も含めて、日本市場を重視していることを強調していた。

 展示やデモで目立っていたのは、CPUクーラーの中では、かたつむりのような形状を採用した「Eclipse」が挙げられる。これは銅製ヘッドの上に縦向きの巻き貝風大型フィンがついた製品で、フィンの中央部にあるファンが縦向きに回るスタイルを採用、一見するとブロアファンのようにも見える。ファンは吸気式で、周囲のフィンから外に向かって排気するが、フィンには排気の向きなどを調節できるカバーがあり、これを調節することで周囲のメモリやチップセットなどへの冷却効果も同時に高められるという。セッションでは高橋敏也氏が「別名は、でんでん虫です」と紹介した。Socket AM2を含むユニバーサル対応で、発売時期は早ければ7月中。

■Eclipse
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 また、丸型ちょうちんのように見える大型フィン採用の「Mars」もユニーク。ちょうちん型フィンの内部にファンを埋め込んだような構造で、ファンに対して全方位にフィンが設置されることで放熱効果が高まるという。ファンが自由に交換できない問題はあるが、そのぶんは長寿命設計で対応しているとのこと。ファンの部分にはLEDがあり、青く光る機能もある。高橋敏也氏曰く「Marsという名前になってますが、ちょうちんです」。Socket AM2を含むユニバーサル対応で、発売時期は早ければ7月中。

■Mars
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 ミドルレンジのCPUクーラーとして「Hyper TX」も投入予定。全体の構造はオーソドックスなものだが、大型ファンの固定に防震対策ゴムを採用し、排気側にスカートのような通風ガイドを設けてマザーボードの冷却もできるよう工夫がなされている。セットになっている9c角ファンも、ブレードの改良により従来の10cm角ファンを超える風量が確保できているという。AMD用とIntel用があり、夏に発売される予定。

■Hyper TX
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 ケースでは、左右の扉が連動する観音開きフロントパネルの「Mystique 632」、フロントパネルの一部が回転して縦置きと横置きのどちらでも対応可能なAV志向ケース「CM media 280/281」が紹介された。

 「Mystique 632」はデザイン性を重視したタワー型ケースで、フロントパネルが左右連動の観音開きになっている。片方の扉を手で開けてやると、反対側の扉も連動して開く仕組みだ。これは天井部にあるギアを含んだメカニカルモジュールで実現されている。

■Mystique 632
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 「CM media 280/281」は、縦置きと横置きの両方に対応したAV志向のPCケースで、フロントパネルの光学ドライブのパネル部分と文字表示可能なVFDパネル部分が縦置きと横置きに合わせて90度回転して設置できるようになっている。背面にはHDMI対応のコネクタ穴が用意されているのも特徴だ。また、ATX/BTX両対応で人気のタワーケース「CM Stacket 830」に移動用キャスターが追加され、天板近くにHDDトレイを付けられるようになった改良版の「CM Stacket 830 Evolution」、Seria ATA HDDリムーバブルケースを内蔵したタワー型ケース「iTower 930」も注目製品の一つだろう。

■CM media 280/281
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■iTower 930
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■CM Stacker 830 Evolution
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 ビデオカード用の小型水冷キット新製品として、PCIスロットにタンクとラジエータを設置する「AQUAGATE Viva」「AQUAGATE DuoViva」も紹介された。全体に小型化を実現し、ヘッド側にポンプを装備、PCIスロットにタンクを設置するというユニークな構造を採用。ラインナップはヘッドが1つの「Viva」と、SLI環境向けにヘッドが2つの「DuoViva」の2モデルとなっている。これはCPU冷却用にも転用が可能という。

 電源についてはすでに発売されているものが中心だったが、セッションの中では1,100W出力の電源が近く発売されることが明らかにされた。

■AQUAGATE Viva/DuoViva
CoolerMasterEXPO2006 CoolerMasterEXPO2006 CoolerMasterEXPO2006
 このほかに参考出品として、ある特定OEM用に出荷しているという、水冷ヘッドと小型ラジエータが銅パイプで接続された完全固定型の水冷キットが紹介された。これはPCケースも含めた対応が必要なため、一般向け販売の予定はないという。また、12cm角ファンを2つ搭載した巨大なヒートシンク付きCPUクーラーもセッションでは紹介された(日本向けの特別製品として販売の予定)。

■参考出品
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□COOLER MASTER(イベント告知あり)
http://www.coolermaster.co.jp/
□関連記事
【6月12日】COMPUTEX会場レポート【冷却機器編】(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0612/comp17.htm

 (COOLER MASTER製品)

[撮影協力:COOLER MASTER]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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