【 2007年9月22日号 】
LAOX THE COMPUTER館が17年の歴史に幕、拍手で見送り
電脳街の象徴が閉店、約100人が集まる
“ザ・コン” 正面玄関
【“ザ・コン”】【正面玄関】
最後のシャッター 集まった人々
【最後のシャッター】【集まった人々】
店内 完全閉店
【店内】【完全閉店】

 「ザ・コン」ことLAOX THE COMPUTER館が20日(木)19:00を持って“完全閉店”し、17年の歴史の幕を閉じた。電脳街・秋葉原の象徴的存在として知られる大型パソコン専門店だっただけに惜しむ人は多く、正面玄関には100人近くの人が集まり、閉店のシャッターが降り始めると拍手がわき起こった。

●約100人が拍手で見送る

 閉店の予定は当初30日(日)と発表されたが、その後すぐに店頭では「9.20(木)店じまい 完全閉店」と告知され、10日繰り上げての閉店となった。閉店予定発表後から売り尽くしセールが実施されいたために1Fと4Fのみの限定営業だった最終日には、すでに店内には商品がまばらにある程度。それでも大きく割り引かれた表示価格からさらに30%割り引かれるとあって、買い物客は多かったようだ。

 閉店時刻近くになると人が正面玄関に集まり始め、盛んにカメラのシャッターを切る人も。最終的には100名近くが集まり、道に溢れる状態にまでなった。予定からおよそ10分過ぎ、正面玄関のシャッターが降り始めると、周囲からは拍手がわき起こり、完全に閉まるまでそれは続いた。店側からの挨拶等はなくイベントもなかったが、沸き起こった拍手に反応し、シャッターが降りる途中で店員が腰をかがめて体を乗り出し、手を振るシーンもあった。

●電脳街の象徴が消える

 同店は老舗家電店のラオックスが秋葉原でいち早く展開した大型パソコン専門店。「ないものはない」のキャッチコピーでオープンし、当時パソコン販売の熱で盛り上がる電脳街・秋葉原の象徴的存在となり、「ザ・コン」の愛称で親しまれた。秋葉原全体がお祭り状態となった1995年のWindows 95深夜販売でも中心的な存在として大きく盛り上げた。

 すでに同店の土地と建物は8月上旬に不動産会社へ売却されている。ラオックスは業績不振で抱えていた多額の有利子負債はこの資産売却で完済するが、今通期の業績はこの資産売却益でも補えず、黒字化達成は困難という。


[動画] ザ・コン閉店の瞬間
Windows Media Video 9 / 74秒
□ラオックス
http://www.laox.co.jp/
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【2007年8月4日】ザ・コン閉店へ、電脳街の象徴も17年目で陥落
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20070804/etc_laox.html

 (AKIBA PC eArena)

[撮影協力:LAOX THE COMPUTER館]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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