【 2008年3月15日号 】
AMD 780のイベント開催、「追随できないでしょうね」発言も
AMD 780お披露目 AMD 780お披露目

 AMDの最新チップセットAMD 780シリーズをアピールするAMD主催イベント“AMDの春一番! 「AMD 780 チップセット」お披露目イベント”が16日(日)に開催された。

 イベント会場はCAFFE SOLARE Linux Cafe秋葉原店(ブロックD2-[e2])。


 

●780の出来には自信あり、「追随できないでしょうね」発言も
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 イベント冒頭では、まずAMD 780シリーズの特徴が解説された。

 「競合他社」(AMD)のチップセットを強く意識した内容で、現時点でDirectX 10が使えるチップセットがAMDのみであることや、GPUコアの性能がHD(High Definition)再生/ゲーム向けともに高いこと、アイドル時の消費電力が1Wと低いことについて「パフォーマンスは、まさに敵無し」「(電力消費の低さでは)他社さんは追随できないでしょうね」とアピール。さらにサウスブリッジのSB700もHDDアクセスのパフォーマンスが改善されており、ICH7よりも高速な転送ができるとした。

 また、AMD 780限定ではないが、ドライバの性能向上についても言及。チップセットGPU+ビデオカードを合わせて使うHybrid CrossFire X、複数枚のビデオカードを合わせて使うCrossFire Xともに今後の性能向上を予定しており、Hybrid CrossFire Xについては現在の「チップセット内蔵GPUの1.7倍」というパフォーマンスが同1.8倍にあがるという見通しが披露された。

●最新UVDコアでHD再生負荷が低下、数%に
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【再生比較】
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【動作環境】
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【AMD HD! Experience】
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【サイト告知】

 一方、イベント最大のテーマとなっていたのがAMD 780シリーズを使ったHDコンテンツの環境。キャッチフレーズは「HDはAMDから始まる」。

 今回は特にAMD 780Gが内蔵する動画再生支援機能のUVDにフォーカス。AMD 690G+Athlon X2 4200+(一般的な環境に合わせるために1.8GHzにクロックダウン動作)では70~80%ほどにもなるCPU負荷が、最新UVDコアを搭載したAMD 780G+Phenom 9600ではわずか数%にまで低減することをデモで実証、余ったCPUパワーを画質向上に割けることや、発熱量にメリットがあるとした。デモで利用されたアプリケーションは、CyberLink PowerDVDUltraやNero 8。

 また、先週発表されたAMDと三洋電機の協業によるHDソリューション「AMD HD! Experience」については、対応製品を判別しやすくなるオリジナルロゴの計画や、3月下旬公開予定のWebサイト「AMD HD! Experienceサイト(仮称)」の情報を公開。同サイトにはおなじみ“兄貴”と“紳士”のブログも用意され、HD以外も含め、いろいろな内容のエントリーを公開していくという。

●低消費電力版PhenomやAM3/45nm版Phenomも情報公開、45nmシリコンも
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 CPUについては、“兄貴”こと同社の土居憲太郎氏が解説した。同氏は、これまでの流れから「(AMDのCPUは)5ヶ月単位でTDP低減などの改良が加えられている」という法則を披露、「Phenomが2007年11月に発売されたので、その5ヶ月後という事は4月?」と前置きして、低消費電力版Phenom 9000eシリーズの紹介を行なった。

 また、Socket AM3版Phenomに関してもコメント。Socket AM2+のマザーボードとDDR2メモリでもSocket AM3版Phenomが利用できることや、TDPに関して「期待できる」という見通しを明らかにした。その後、45nm版のサンプルシリコンも突如披露、会場でしどよめきが起こった。

 このほか、来場者の質問に回答するかたちで、Phenomの最高クロック/最高パフォーマンス版としてFX版を年内に発売することや、2010年頃に登場する新コアではIPC(クロックあたりの命令実行数)がPhenomの2~2.5倍にあがる見通しであることなども明らかにしている。

●マザーボード各社のセッションでは火事/円高情報も
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 UVD解説セッションの前にはECS、ASUS、MSI、CFD販売(JetwayとDFIの代理店)が自社のマザーボードを紹介するセッションも実施された。

 ここでは裏話の披露も多く、「ASUSの工場が火事になり、日本向け製品の出荷が一部滞っている」、「Jetway製品は当初13,800円程度を計画していたが、円高のおかげで9,980円で売られるまでに安くなった」、「DFIはAMD 780Gマザーを用意していないが、その次世代チップセットを使ったマザーボードを用意している」といったあまり聞けない情報まで飛び出した。

 最後は恒例のじゃんけん大会を実施。マザーボードや各社ノベルティグッズ、普通は入手できないショップ向け販促グッズなど多数のプレゼントが用意され、40分を超えても続く盛り上がりを見せた。

 このほか会場では、同社の組み込み向けCPU「Geode GX」を採用した発展途上国向けノートPC「OLPC(One Laptop per Child)」も展示。これは発展途上国の子供向けに供給される学習向けノートPCで、無線LANやLinuxを搭載、Webブラウズや各種アプリケーションの利用ができる。もっともこれはあくまでも参考用で、日本国内での発売予定はないという。

●ショップ店頭でも同内容のミニイベントを実施予定

 なお、AMDでは今月、規模を縮小した同内容のイベントをショップ店頭でも実施予定。実施日と実施店は、20日(木)がフェイスダイレクトショップ 大阪日本橋店で、23日(日)がソフマップ 秋葉原 リユース総合館、29日(土)がTSUKUMO eX.とのこと。時間はいずれも13時/14時/15時の各3回。


□AMDの春一番!「AMD 780チップセット」お披露目イベント(日本AMD)
http://www.amd.co.jp/HD_Experience/event.html
□関連記事
【2008年3月8日】AMD 780お披露目イベントが16日(日)に開催
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20080308/etc_amd780ev.html
【2008年2月9日】DirectX 10対応AMD 780Gチップセット搭載マザー発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20080209/etc_amd780g.html

 (AMD製品)

[撮影協力:日本AMD]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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