※(6/27更新)国内代理店版も流通開始、今後の入荷見通しも追記
Radeon HD 4850の上位モデル「Radeon HD 4870」を搭載した初のPCI Express x16対応ビデオカードが発売された。発売されたのはSapphireの「HD4870 512M GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/TVO」。並行輸入版と国内代理店版の双方が26日(木)~28日(土)に流通したが、流通量の少なさと人気の高さで完売に近い状態だ。実売価格は39,980円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
●Radeon HD 4850の高クロック版
Radeon HD 4870は、先週に搭載製品が発売されたRadeon HD 4850の上位モデル。ストリームプロセッサ数800、テクスチャユニット数40、レンダーバックエンド数16といった基本スペックは変わらないが、コアクロックとシェーダクロックを750MHzに高めた(Radeon HD 4850は625MHz)ほか、GDDR5メモリに対応することで性能を向上させたとしている。演算能力はRadeon HD 4850の1.2倍となる1.2TFlopsを実現しているという。
製造プロセス55nm、メモリバンド幅256bit、対応メモリ容量512MB、UVD2サポートといったスペックはRadeon HD 4850と同じ。最大消費電力は160W(Radeon HD 4850は110W)。
●Sapphire製品が発売に、2スロット仕様
今回発売されたSapphire製Radeon HD 4870搭載カードは、ほぼカード全体を覆う大型ダクトやファンなどを用いた厚みのある冷却システムを装備。Radeon HD 4850搭載カードはコンパクトな1スロットタイプだったが、今回の製品は2スロット分のスペースが必要だ。また、PCI Express電源ポート(6ピン)は2基用意されている。
搭載メモリはGDDR5 512MB。クロックはコア750MHz、メモリ900MHz(データレート3,600MHz)。映像出力端子はDVI-I(2ポート)、TVを備えている。付属品はDVI-HDMI変換アダプタ、DVI-VGA変換アダプタなど。
パッケージは縦長タイプの並行輸入版と横長タイプの国内代理店版の2種類が確認されており、国内代理店版には3DMark 06が同梱されているという違いがある。実売価格は両者ともほぼ同等だ。
●早くも争奪戦状態
下位モデルのRadeon HD 4850が既に人気を集めていたこともあり、Radeon HD 4870も入荷直後から争奪戦状態。「店頭に並べようとしたら、“ください”と言われた」(ショップ)といった話も聞かれる状態で、28日(土)現在、強い品薄状態になっている。
今後の入荷に関しては、「Sapphire製は不明」(複数ショップ)とされるが、PowerColor製については「7月3日(木)ごろに入荷する見込み」(複数ショップ)、玄人志向モデルについては「30日(月)にメーカー出荷される見込み」(ツクモパソコン本店II)という。
□ATI Radeon HD 4800 Series/プレスリリース(Advanced Micro Devices)
http://ati.amd.com/products/radeonhd4800/
http://www.amd.com/jp-ja/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543_15434~126879,00.html
□Radeon HD 4870 512MB GDDR5 PCIE(Sapphire)
http://www.sapphiretech.jp/products/hd-4800-pcie/radeon-4870-512mb-gddr5-pcie.html
□関連記事
【2008年6月25日】AMD、1.2TFLOPSの演算能力を持つRadeon HD 4870(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0625/amd.htm
【2008年6月21日】Radeon HD 4850カードが5社から登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20080621/etc_amd.html
| (Sapphire Radeon HD 4870搭載ビデオカード) |
[撮影協力:パソコンショップ アークと石丸電気 モバイル館(DOS/V工房)]