高効率をうたう「80PLUS SILVER」認証のATX電源が発売に

	【 2008年11月22日号】
	高効率をうたう「80PLUS SILVER」認証のATX電源が発売に

　電源変換効率の高さを示す「80 PLUS SILVER」の認証を取得したATX電源ユニット「R88 Power」がAcBelから発売された。容量ラインナップは1,100W、900W、700W、600W、500Wの5モデルで、実売価格は18,800～36,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。
　「80 PLUS」とは電源ユニットとそれを製造するメーカーに対する認証制度。電源ユニットは、家庭用電源などのAC（交流）100V（日本国内の場合）をDC（直流）12Vや5Vなどに変換する役割を持っているが、このAC-DC変換時に80%の効率を達成した場合に80 PLUS認証が与えられ、製品パッケージなどに80 PLUSロゴを示せるようになる。
　効率の高さはいわゆる「エコ」の点でも有利だが、静音PCを実現したい自作ユーザーにとっても注目したい要素の一つ。電源ユニットが発する熱はAC-DC変換時の損失によって生まれるもので、つまり発熱の少なさ（＝電力損失の少なさ）を重視したいのであれば、80 PLUSロゴの付いた製品が有力な選択肢になるわけだ。
　80 PLUSのランク付けには80 PLUSのほか、その上位の「80 PLUS BRONZE」（以下BRONZE）、さらにその上位の「80 PLUS SILVER」（以下SILVER）、さらにその上位で最も高い「80 PLUS GOLD」（以下GOLD）がある。
　もちろん上位になるほど高い効率を達成する必要がある。80 PLUSは、電源の負荷率が20%、50%、100%の状態において、効率が80%の場合に取得可能。BRONZEはそれぞれが82%、85%、82%の場合に、SILVERは85%、88%、85%の場合に、GOLDは87%、90%、87%の場合に、取得できる。
　ただ、GOLDを取得するのは非常に難しく、現時点では741製品が80 PLUSを取得しているのに対し、GOLD取得製品はわずか4つしかない。SILVERを取得しているのも40製品と少なく、今回のAcBelの製品も希少な存在と言える。
　R88 Powerは、ひっかき傷に強いというシワ付き塗装を筐体に施しているのも特徴。冷却ファンは青色LEDを内蔵しており、背面のトグルスイッチで点灯/消灯できる。また、1,100W/900Wモデルは日本製の固体コンデンサを採用しているという。
　本体サイズは、1,100W/900Wモデルが幅150×高さ86×奥行き190mm、700W/600W/500Wモデルが幅150×高さ86×奥行き150mm。

□R88 Power（AcBel Polytech）
http://www.acbel.com/html/products_/pc_1_main.htm#12
□80 PLUS Certified Power Supplies and Manufacturers（80 PLUS）
http://www.80plus.org/manu/psu/psu_join.aspx

AcBel R88 Power

[撮影協力:パソコンショップアーク]

※特記無き価格データは税込み価格（税率=5％）です。

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