※(1/10更新)発売を確認。
※(1/8 22:07更新)写真追加/記事加筆。
45nm SOIプロセスのAMD製クアッドコアCPU「Phenom II X4」が10日(土)に発売された。発売されるのはクロック倍率固定解除のオーバークロック向けモデル「Phenom II X4 940 Black Edition」(クロック(3GHz)のリテールパッケージ品。実売価格は3万円前後だ。
店頭の売れ行きは好調で、「Athlon 64 X2発売時以来の売れ行き」(ショップ)と評する声もある。
なお、倍率固定の下位モデル「920」については「17日(土)入荷予定」(TSUKUMO eX.)とのこと。同店の予価は25,480円。
●AMD系デスクトップ初の45nm版CPU
Phenom II X4はSocket AM2+に対応するクアッドコアCPU。45nmプロセスの同社製CPUは、サーバ向けのクアッドコアOpteronが昨年11月に発売されているが、デスクトップPC向けはこれが初めてだ。
既存のPhenom X4との比較では、3次キャッシュが2MBから6MBへと大幅に増えたのが大きな特徴。このほか、省電力技術である「Cool'n'Quiet」は最新のバージョン3.0が搭載されている。2次キャッシュ2MB(512KB×4)、TDP 125Wといったスペックは従来のPhenom X4 9950 Black Editionなどと同様だ。
●まずはDDR2専用版が登場、DDR2/3両用版は今後発売
また、これまでPhenom IIは「DDR2/3両対応で、Socket AM2+/AM3の双方で利用できる」と説明されていたが、今回発売されるのはDDR2専用版。当初アナウンスされたDDR2/3両対応(Socket AM2/3両対応)版は今後、第1四半期中に発売されるという。
DDR3に対応しない点は残念だが、これまでのSocket AM2+マザーボードで利用できるのは大きなメリット。主要メーカーでは対応マザーボードリストも公開しており、BIOSアップデートなどで利用できる例も多いとされる。
●オーバークロック性能に期待?
「空冷で4GHz、液体窒素で6GHz超」?
また、期待が集まっているのがそのオーバークロック性能。
AMDでは、保証外ではあるものの空冷4GHz、液体窒素冷却6GHzといった数字を目安として挙げており、標準クロックからの上昇率という点では大きなヘッドルームがあるという。これについては、10日(土)に行われた発売記念イベントでも詳しく解説されたほか、11日(日)には液体窒素冷却によるOCイベントも行われる予定。
店頭デモについては、BLESS 秋葉原本店とTSUKUMO eX.が実施中。両店ともオーバークロック状態でのデモになっており、取材時点ではBLESS 秋葉原本店が3.6GHz動作、TSUKUMO eX.が3.4GHz動作となっていた。
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| | AMD Phenom II |
[撮影協力:ZOA 秋葉原本店とフェイス本店とソフマップ 秋葉原 リユース総合館とTSUKUMO eX.とBLESS 秋葉原本店]