※(2/11更新)実機の写真を追加。
小型コンプレッサを使ったガス冷機能付きのATXケース「XPRESSAR(VG40031N2Z)」がThermaltakeから発売された。
実売価格は99,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。「水冷よりも高冷却」「空冷よりも静音」をウリとする製品で、ガス冷製品としては数年ぶりの新製品だ。
●冷蔵庫同様の冷却システム
空冷よりも静音で、水冷よりも高冷却
この製品は、冷蔵庫と同様の冷却サイクルでCPUを冷却する「MicroRefrigeration冷却システム」を標準搭載したATXケース。システムはコンプレッサー、蒸発器、膨張弁、コンデンサ、CPU用冷却ヘッドなどから構成され、ケース内は結露防止材で巻かれた銅配管が縦横に行き来するという見た目になる。ちなみに冷媒は「R134a」とされる。
最大のウリは「空冷/水冷よりもさらに冷える」(Thermaltake)点。同社のテストによると、空冷でコア温度90℃、水冷でも同70℃だったCore 2 Duo E8400(4GHz OC動作)+GeForce 8800 GTのシステム(環境温度25℃)が同システムでは50℃で動作できたとされる。また、冷却液の補充が必要な水冷と違い、液量管理や補充が不要で、メンテナンスフリーであることもメリットという。
冷却機構の対応CPUはLGA1366/775。ただし、内部配管の都合上、対応できるマザーボードが限られており、ThermaltakeではASUSやGIGABYTE、MSIなどの一部マザーボードを対応モデルとして公開している。
また、動作音は「空冷よりも静か」(同社)で、冷却機構そのものの消費電力は「50W(電源容量としてはプラス100Wを推奨)」(同)とされる。
ベースとなっているケースは、同社の大型モデルXaser VIで、側面窓付き/電源なしという仕様。
●11日(水)から店頭デモ実施
販売はメーカー直送
店頭での販売は「精密機器でもあり、また梱包も大きいため、メーカー直送扱いのみ」(Thermaltake)とのこと。現段階の納期は3~4日とされている。
なお、T-ZONE. PC DIY SHOPでは11日(水)から店頭デモを実施。初日となる11日(水)は、Thermaltakeスタッフがシステムの説明を13時/15時/17時の3回にわたって行う予定だ。
デモ機はオーバークロックツールもインストール済みで、来店者が自由に設定変更できるとのこと。高価なシステムだけに、隅々まで検討するにはいい機会といえそうだ。
□製品情報(Thermaltake)
http://www.xpressar.jp/
□イベント告知(Thermaltake)
http://www.thermaltake.co.jp/news/news_xpressar_20090211.asp
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| | Thermaltake VG40031N2Z |
[撮影協力:オリオスペックとT-ZONE. PC DIY SHOP]