【 2011年3月5日号 】
無線LAN経由でHDMI出力、1万6千円のアダプタ発売

 PCの画面を無線LAN経由でHDMI出力できるキット「McTiVia」が台湾Awindから登場した。

 販売されているのはエー・リンクによる日本語パッケージ品で、日本語マニュアルも同梱されている。実売価格は15,600円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●無線/有線LAN経由で画像を出力


 McTiViaの製品構成は、HDMI端子やアンテナを備えた本体と、PCにインストールするソフトの2つ。

 基本的な仕組みは、本体をディスプレイに接続し、PCにソフトを導入することで、PCの画面と音声を無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)または有線LANで出力できるようになるというもの。出力解像度は1,280×720ドット。なお、僚誌AV WatchのニュースによるとHDCPにも対応するという。

 このほか、本体のUSBポートにマウス、キーボードを接続してPCを遠隔操作できるのもユニークな点。本体には最大8台のPCを接続でき、出力側のディスプレイを見ながらPC切替器のようにPCを次々に切り替えて操作するといったことも可能だ。

 ただし、いわゆるワイヤレスHDMIキットとは異なり、McTiViaではPC画面はMotionJPEG形式でエンコード/伝送されるため、PC側と出力側で若干のタイムラグが発生する。付属の送信ソフトでは、遅延の少ない「Appモード」と、遅延時間は長いが映像を滑らかに表示できる「ビデオモード」の2種類が設定可能。

 なお、店頭で試した限り、「Appモード」の遅延は、日常操作用としてはあまり問題ないと思われるレベル。ただし、動画を視聴して検証すると、フレームのズレも確認できるため、タイミングが要求されるゲームでは厳しい場合もありそうだ。

  とは言え、映像出力端子を持たないPCでもHDMI出力が可能になるのは大きなメリット。ノートPCの映像を大型の液晶テレビで見たい時や、プレゼンテーションの場面などで役立ちそうだ。

 なお、McTiViaは本来はMac向けで、今回の製品にはWindows用の送信ソフト(通常は有償で提供)が初回特典として同梱されている。

 PCの推奨環境はクロック1.4GHz以上のデュアルコアCPU(Atomを除く)、ビデオメモリ64MB以上のNVIDIA/ATIチップ搭載ビデオカード、対応OSがWindows 7/Vista。

 本体サイズは幅130×高さ22mm×奥行き65.3mm。主な付属品はACアダプタ、無線アンテナ(2本)、インストールCD、日本語マニュアルなど。HDMIケーブルは同梱されていない。


[動画] 無線LAN経由でHDMI出力 / 55秒 
※Youtubeで動画を視聴したい方はこちら

□McTiVia(Awind/エー・リンク)
http://www.awindinc.com/mctivia/
http://www.alinkcorp.co.jp/mctivia/

□MirrorOp
http://www.mirrorop.com/

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Awind McTiVia

[撮影協力:オリオスペック]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。