【 2012年1月13日 】 | |
煙草箱サイズの超小型PCが来週登場、「プログラミングを楽しむPC」 BASICやアセンブラを「CPU内蔵」で搭載、x86系 |
煙草箱と比較
Mini-ITXケースと比較ほぼ煙草箱サイズというピノーの超小型ファンレスPC「Sizka-SuperMicroDX」が代理店のアイティーシーから近日発売される。
CPU内にFreeDOSがプリインストールされており、アセンブラやBASICといった言語が最初から使用できるのもユニークだ。
入荷を予告しているのはオリオスペック(来週)、ツクモパソコン本店(来週末)、TWOTOP秋葉原本店(近日)などで、パソコンハウス東映も近く受注販売(納期は3〜4日後)を開始するという。予価は42,200〜45,800円ほど。
●x86系SoC「Vortex86DX」搭載
CPU内フラッシュにBASICやDOSをプリインストール
ピノーの超小型PCとしては、「手のひらサイズ」で注目された2005年のGeode LX搭載PC「Sizka」などがあるが、今回の製品ではなんとSizka以上の小型化を実現。ほぼ煙草箱サイズで、両手で包み込めてしまうほどの小ささだ。
CPU内のプリインストールソフト
画面例
「BASIC内蔵」のCPUあまりの小ささに、ショップスタッフも最初はPCだと気付かなかったそうで、「(同時にサンプルが入荷した)Sizka FoliumのACアダプタの箱と思った」と話している。
また、PCとしてのコンセプトもなかなかユニーク。
搭載CPUはDMP ElectronicsのSoC、Vortex86DX(CPUクロック800MHz)で、最近のAtomなどに比べると非力だが、低スペックでも動くFreeDOSをプリインストールすることで“独自ワールド”を展開。スクリーンエディタやMASM準拠アセンブラ、BASICなどを組み込むことで「プログラミングを楽しむPC」に仕立てている。
FreeDOSやアセンブラなどがインストールされているのはCPUの内部。CPU内にあるBIOSなどの収納向けフラッシュメモリの一部をFDD領域(容量1.44MB)として確保、そこに記録しているという。いわば「CPU内蔵OS」や「CPU内蔵BASIC」が登場したかっこう(?)だ。なお、フリーエリアは約250KBとのこと。
ドライバやマニュアルなどは付属USBメモリに収録。USBメモリにはX-LinuxやFreeDOSイメージ、DOS用各種コンパイラなども収録されており、USBメモリからX-Linuxを起動させることもできる。
●Windowsは「XPまで」
メモリは512MB、GPUはVolariなお、Windows系OSについては「Windows XP以前のOSはすべて動作する」(アイティーシー)とのこと。ただし「メモリインターフェイスが16bitであることなどから、800MHzのCPUとしては高い性能は期待できない。MMX Pentium以降の拡張命令にも対応していない」(同)としており、Windows PCとして使う場合は注意が必要だ。
メモリ容量は512MB(DDR2 333、拡張不可)。GPUはVolari Z9s(ビデオメモリ8MB)を搭載する。主な搭載機能はVGA、LAN、USB 2.0(2ポート)、CFカードスロット、microSDカードスロット(基板上に搭載、CFカードスロットと同時使用不可)。ドライブベイは非搭載で、システムの起動にはプリインストールのFreeDOSやUSBメモリ、CFカードを使用する。
付属品はUSBメモリ、ACアダプタ、スタートアップマニュアルなど。
※記事初出時、ビデオメモリ容量を64MBと記載しておりましたが、正しくは64Mbit(8MB)になります。お詫びして訂正させて頂きます(1/21)