【 2012年8月16日 】
安いだけじゃない!root取得済みでとことん遊べるタブレット
キング・テック「IMPRESSION KT-i7A4.0」

Text by 平澤寿康


ドスパラで販売されているKT-i7A4.0。7型液晶搭載のAndroid 4.0タブレットで、12,980円(8月末まで)と非常に安い。ただし、16日現在売り切れだそう。「次回入荷は8月20日の週になる」(ドスパラ)とか

ケースが付属するのも魅力。スタンドにもなる。

底面側側面。高さは12mmとなかなかの薄さ。ヘッドホン出力、電源コネクタ、マイクがある

裏面はスッキリとしたデザイン
 スペックは抑え気味ながら、大手メーカー製の製品に比べて圧倒的な安さで人気のある、いわゆる「中華タブレット」。その中華タブレットの中で、この夏特に注目を集めている製品がある。

 それは、おなじみのパーツショップ「ドスパラ」で12,980円(8月末までのキャンペーン価格、通常価格は13,980円)で販売されている、7型液晶搭載タブレット「IMPRESSION KT-i7A4.0」(輸入元:キング・テック)だ。

 最近人気が高まっているコンパクトな7型液晶搭載モデルで安い、ということもあるが、それ以上に魅力なのが、出荷時点でroot権限が取得済みとなっており、ユーザーによる高度なカスタマイズでとことん遊べるという点。

 確かに性能は低めだが、アプリを変更したり、システム部分に手を加えることで、スペックの弱さを補いつつ、自分好みのタブレットに仕上げられるのだ。そこで、IMPRESSION KT-i7A4.0がどういった魅力を備えているのか見ていくことにしよう。

 
スペックは価格を考えるとまずまず満足
遅さはアプリ入れ替え&カスタマイズでカバー


縦画面で持った状態

重量は実測で308g

上部側面には、各種インターフェイスが並んでいる。左にはボリュームボタンとMicro SDカードスロット、右にはMini HDMI出力とMicro USB端子、電源インジケーター、リセットボタンがある。

電源インジケーターはスリープ時も光ったまま。無駄に電力を消費する点はやや残念
 ではまず、ハード面の仕様からチェックしていこう。IMPRESSION KT-i7A4.0(以下、KT-i7A4.0)の基本スペックは、以下にまとめたとおりだ。

 この表を見るとわかるように、大手メーカー製のタブレットと比較すると、スペックはかなり弱い。特にCPUはシングルコアで、最新のタブレットと比べると動作はかなり緩慢と言わざるを得ない。PC Watchのレビューを見てもわかるように、ベンチマークのスコアもかなり低い。


●IMPRESSION KT-i7A4.0ハード仕様
CPU:Allwiner A10(ARM Cortex A8) 1GHz
GPU:Mali-400 MP
RAM:512MB
ROM:4GB
液晶パネル:7型IPS/1,024×600ドット
タッチパネル:静電容量方式/5点マルチタッチ対応
無線LAN:IEEE 802.11 b/g/n
カメラ:フロント30万画素
センサー:加速度センサー
インターフェイス:MicroSDカードスロット、Micro USBポート(ホスト機能対応)、Mini HDMI出力、ヘッドホン端子、マイク
OS:Android 4.0.4
本体サイズ:173×132×12mm(幅×奥行き×高さ)
重量:330g



左側面には、電源ボタンを配置

右側面。Android 4.0タブレットとしては珍しく、「戻る」対応の物理ボタンがある

裏面にはモノラルスピーカーを搭載


動作の重さは、アプリを工夫することで克服可能。例えば、ブラウザは動作の軽い「Opera Mobile」にするだけでかなり快適になる

中華タブレットながら、技適マークがあり、国内での使用も全く問題ない

同じ7型液晶搭載のNexus 7(左)との比較、KT-i7A4.0のほうが高さは低いが幅が広い

高さもKT-i7A4.0(右)のほうが若干厚い
 実際に使ってみた感覚も、さすがにデュアルコア〜クアッドコアCPU搭載の最新タブレットと比較すると、かなり遅く感じる。感覚的には、シングルコアCPU搭載の初期Androidスマートフォンを触っているかのような感じで、ホーム画面やドロワーのスクロールがややカク付いたり、標準ブラウザではスクロールや拡大縮小などの操作時にかなりのもたつきを感じてしまう。

 また、無線機能は無線LANのみでBluetooth非搭載、センサー類も加速度センサーのみで、GPSやジャイロセンサー、地磁気、照度計なども非搭載。機能面はかなり貧弱と言わざるを得ない。一応、Wi-Fiを利用した位置測位は可能だった(注:7月以前の販売分はWi-Fiによる測位ができない個体も確認している)ので、都市部ではマップもそこそこ使えそうだが、やはりGPSがない点はかなり痛い。

 ただ、価格を考えると、こういった仕様の貧弱さは当然とも言えるもの。

 価格を含めてトータルで考えると、まずまず納得できるだろう。また、スペックの弱さもアプリである程度カバーできる。実際に、ブラウザに関しては、動作の軽さで定評のある「Opera Mobile」を利用すればかなり快適になる。

 ところで、並行輸入品のタブレット製品では、いわゆる技適マークがないものがほとんどで、国内での無線機能の利用は電波法違反になる恐れがある。しかしKT-i7A4.0は、輸入元のキング・テックが電波法及び電気通信事業法に基づく認証を得ており、実際に背面には技適マークが貼られている。つまり、国内での無線機能の利用に全く問題がないというわけだ。この点は、他の中華タブレットにはない特徴だ。

 本体サイズは、173×132×12mm(幅×奥行き×高さ)。同じ7型液晶搭載のNexus 7と比べると、幅が狭く奥行きが長く、若干厚い。重量は公称330g、実測では308gと公称よりかなり軽かった。ちなみにNexus 7は実測で337.5gだったので、KT-i7A4.0のほうが30gほど軽い。携帯性に関しては十分満足できそうだ。

 バッテリは容量が3,000mAhと、このクラスとしては比較的大容量。公称の駆動時間は公表されていないが、無線LANを切り、液晶輝度を最低に設定した状態で、H.264形式のフルHD動画(BaselineProfile、4Mbps)を連続再生させたところ、約3時間49分の駆動を確認した。駆動時間はまずまずといったところだ。


 
液晶はIPS、タッチパネルは静電容量式
ケースも付属


液晶パネルはIPSパネルを採用。視野角が広く、輝度ムラもほとんど感じない。また5点マルチタッチ対応の静電容量方式タッチパネル採用でタッチの操作性も優れる

液晶上部に30万画素のカメラを搭載。裏面にカメラはない

付属のケース。合成皮革製で、デザインも悪くない

ケースを開いてスタンドとして利用可能

付属のACアダプタ。こちらを使っての充電だけでなく、USB端子を利用した充電にも対応する

スタンド利用時には2段階に角度を調節できる
 さて、スペック面こそやや貧弱ではあるが、妥協せずにしっかりとした機能が盛り込まれている部分もある。

 まず液晶だが、安価なタブレットではTN方式のパネルを採用するものもある中で、KT-i7A4.0では視野角の広いIPS液晶を採用している。実際に本体を回転させながら液晶を見ても、輝度ムラなどはほとんど感じられず、視野角は十分広い。発色は、若干色味が淡い印象を受けるものの、まずまずの品質。写真や動画なども十分なクオリティで表示される。

 また、タッチパネルも、安価なタブレットで採用例の多い感圧式タッチパネルではなく、静電容量式タッチパネルを搭載し、最大5点のマルチタッチにも対応。処理能力の低さによる引っかかりはあるものの、タッチによる操作性は十分に快適だ。

 本体には、付属のACアダプタを接続する電源コネクタがあるが、Micro USB端子からの充電も可能となっている。外出時などACアダプタを持ち歩かなくても充電できる点は嬉しい。また、Micro USB端子はホスト機能にも対応しているので、別途ホストケーブルを用意すれば、USBメモリやキーボードなども利用できる。

 そして、これだけ安価な製品ながら、かなりしっかりとした作りのケースが標準で付属している点もポイントが高い。合成皮革製でデザインは悪くない。また、開いた状態では本体を立てかけて2段階に角度を調節できるスタンドとしても活用できる。

 このように、安価な製品ながら、キラリと光る部分も多数見受けられ、単なる安い中華タブレットではない魅力が備わっている点も、人気の秘密だろう。


 
root権限取得済みでいろいろ楽しめる!
クセはあるが使いこなしでカバー可能?


Google Playストア搭載ながら、Facebookなどインストールできないアプリもいくつかある。こういったアプリは、他のタブレットやスマホを利用して入手したAPKファイルを転送してインストールすればいい

出荷状態でroot権限が取得済み。要rootアプリも問題なく動作する

CPUのオーバークロックやフォントの変更なども簡単に行え、かなり深いところまでカスタマイズして楽しめる。

root権限を使ったカスタマイズは自由度が高いが、設定を誤るとハングアップしたり、最悪、二度と起動しなくなったりするといったリスクもある
 標準搭載のアプリはあまり多くないものの、中華タブレットとしては珍しく、Google Playストアが標準で搭載されており、アプリのインストールは容易だ。

 ただ、実際に試してみたところ、Twitter純正アプリやFacebook、LINE、Chromeなどは「お使いの端末はこのバージョンに対応していません。」と表示される。このほかにもインストールできないものがいくつか確認できた。

 もちろん、これは対処可能で、他のタブレットやスマートフォンで、「AppMonster」などのアプリバックアップツールを使ってパッケージファイル(APK)を保存、USBケーブルやSDカードを利用してKT-i7A4.0に転送してインストールすればいい。少々面倒ではあるが、この方法なら直接インストールできなかったアプリもKT-i7A4.0で利用できた。

 そして、冒頭でも紹介しているように、KT-i7A4.0には、標準でroot権限が取得済みという、他のタブレットにはない大きな特徴がある。これによって、標準でファイルシステムを含めたフルカスタマイズが可能となっているのだ。

 例えば、root権限を取得していなければ利用できない、ファイルシステムを含めたフルバックアップが行えるツールや、CPUのオーバークロックツールなどもインストールすれば利用できる。実はこの点も、KT-i7A4.0が注目を集める要因のひとつなのだ。

 root権限を活用することでカスタマイズの自由度が大きく高まる反面、使い方次第では起動しなくなるなどのトラブルも起きかねない。暗中模索のようなかたちで設定していくのは躊躇する読者も多いだろう。

 そこで次回以降、root権限を活用したカスタマイズや便利な使い方などを紹介していこうと思う。短期連載として数回を予定しているのでご期待頂きたい。


□製品情報
http://www.kingtech.co.jp/products/tablet/kt-i7a.html

□関連記事
【2012年8月9日】 キング・テック「IMPRESSION KT-i7A4.0」 〜12,980円で技適準拠の7型Android 4.0タブレット(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20120809_552184.html
【2012年5月19日】格安タブレットの入手性改善?ドスパラでも販売開始、13,980円
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20120519/etc_leader.html

IMPRESSION KT-i7A4.0

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。


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