1998年4月25日号


アキバでもキャッシュなしPentiumII「Celeron 266MHz」販売開始
同時にMicroATXマザーボードのサンプル品展示始まる

CeleronCeleron用クーラー
GA-6EMHGA-6EM

 2次キャッシュなしPentiumII「Celeron 266MHz」の販売がアキバでもスタートした。現在販売しているのはパソコン工房秋葉原1号店のみで、ヒートシンクなしの状態で価格は26,800円。台湾AAVID製のCeleron用ヒートシンクも別に販売中で、こちらは同3号店と含めて2店が扱っている。価格は1,580円。面白いことに、別々に取り寄せたところ、Celeronの入荷量が予定より少なくなってしまい、ヒートシンクのほうが在庫量が多くなってしまったそうだ。

 現在販売中のものはIntel純正リテールパッケージではなく、もちろんバルク品。Celeronはアメリカの通販ショップでも取り扱い店が増加中で、440EXチップセットのマザーボードも出ていないのにCPUだけが先に出まわるという状態になっている(Intel製CPUの場合はよくあることだが)。ただ、国内では流通関係者が「売れない」、もしくは「まったく予想できない」と判断していることが多く、現状は極めて流通量が少ないようだ。実際、最新製品が集結するアキバでもCeleronを扱うショップはこれがはじめてで、国内で扱っているショップをすべて合わせても片手で数える程度しかない。

 440EXチップセット関連では、T-ZONEミナミがGIGABYTEの最新カタログを配布中で、その中にATXフォームファクタのGA-686EX、MicroATXフォームファクタのGA-686EMという440EX搭載マザーボードが含まれている。また、同店では440EXではないが、440LXチップセットを搭載したGA-686EMHというMicroATXマザーボードのサンプル品を展示中だ(TWO-TOP秋葉原1号店5Fにも展示あり)。MicroATXは、Celeronと440EXも含めてIntelの低価格PC戦略に組み込まれている規格で、言ってみれば小型版ATX。「BabyATならぬBabyATX」と言ったほうが、わかる人にはわかるかもしれない。たとえば、カタログによるとGA-686EMは24.5cm×20cmという小型サイズになっている。そのかわり、DIMM×2/PCI×1/(ISA/PCI)×1/ISA×1とスロット類が極端に少なくなっているのが特徴。MicroATXも440EXも関連製品の販売が始まっているわけではないが、確実に動きは出はじめている。

 ひとまずCeleronが登場し、アキバではどういう反応がおきるのか興味深いところ。Celeronはベースクロックが公式には66MHzになっているものの、0.25ミクロンルールによる製造品であることから、100MHz×4にクロックアップするという「遊び」も海外のマニア達では行われており、アキバで売れるとすれば、まずはこうした「人柱」需要からスタートすることになりそう。

[撮影協力:パソコン工房秋葉原1号店T-ZONEミナミ]


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