1998年5月1日号


衝撃の問題作!?携帯型mp3プレーヤー「mpman」販売開始
mp3音楽データを最大64MBメモリに格納して再生

mpman液晶部
【mpman】【液晶部】
ドッキングステーション操作ボタン
【ドッキングステーション】【操作ボタン】
ガム電池は2本mpmanロゴ
【ガム電池は2本】【mpmanロゴ】

 mp3と聞いてピンとくる人がいれば、きっと「mpman」のこともご存知のことだろう。韓国のセハン情報システムが世界で初めて発表した携帯型mp3プレーヤーのことだ。この衝撃の問題作(?)が、いよいよアキバに登場する。

 まず、mp3について簡単に説明すると、これは一部マニアの間で熱狂的な支持を得ている音声データフォーマットで、ほかを圧倒するほどの高圧縮/高音質であることがなによりの特徴。基本的には動画データでおなじみのMPEG圧縮で記録するもので、CD並みの音質を保ちつつデータサイズを小さくでき、単純に言うと1分の音を1MB程度のデータファイルに圧縮することができる(実際には条件によって大きく異なるが)。音楽1曲が3分とすれば、3MB〜4MB程度のデータに入ってしまうわけだ。Windows標準のWAVE形式で記録した場合には当然こうはいかない。マニア達の間では、mp3エンコーダーのソフトを入手して自分で好きな曲をmp3化し、好みの曲順に並べてHDDやCD-Rに記録、再生することが日常的に行われてきた。

 そして、そのmp3化したデータファィルを携帯ラジオサイズの本体で気軽に持ち歩き、再生してしまおうというのが、この「mpman」。mp3に限らず、この手のPC用音楽データファイルが持つ最大の問題は再生時に必ずPCが必要になることだったが、mp3はCD並の音質のままデータが小さくなるため、デコーダーを内蔵してさえやれぱ、CD 1枚程度の曲データを全てメモリに記録させて再生する小型の専用装置が技術的には簡単にできる。それを実現したのがまさにmpman、というわけ。

 mpmanはデザインも大きさも、まさに携帯ラジオそのもので、一見するとAIWAかSONYの携帯ラジオと見間違えてしまうほど。操作ボタンなども同様で、ボリュームの+-ボタン、曲の送りと戻し、曲の再生/停止、ボタン操作を無効にするHOLDスイッチ、低音アンプの3段階切り替えスイッチ、REPEATやSHUFFLEなどの再生モードなどを切り替えるMODE、メモリ状況を調べるINFO、といったボタン類が用意されているのみでシンプル。ボディーカラーは黒/青/ゴールド/ピンク/シルバーの全5色があり、選ぶことが出きる。電池はWALKMANなどと同じガム電池で、2本で7時間程度の連続再生が可能。搭載しているフラッシュメモリは16/32/64MBの3タイプがあり、オプションで増設メモリも用意されている。付属しているパラレル接続のドッキングステーション経由でデータの転送などを行い、Flash ATAやコンパクトフラッシュなどの差し替え可能なメモリが利用できないのが少し残念なところ。スピーカーはなく、音を聞くにはインナーイヤータイプのヘッドホンを使用する。

 このmpmanを扱うのは、アジア産の珍しい製品や格安CD-Rの販売で知られる「あきばお〜」で、販売開始は2日(土)から。mpmanの情報が流れてから、すぐにメーカー側と直接コンタクトをとっていたそうだ。価格は独自の3ヶ月保証もついて32MBタイプが39,800円、64MBタイプが59,800円。16MBタイプと増設32MBメモリは近いうちに取り扱う予定があるとのこと。店舗での販売のほか、通信販売も受け付ける。同店は国内の代理店権を取る方向で動いているそうで、うまくいけば全国的に出まわる可能性もありそう。

 ただ、mp3自体はその便利さゆえ、市販の最新CDや楽曲がmp3化されてインターネット上で非合法に配布されているという問題もあり、今のところかなりアンダーグラウンド色が濃い。mpman本体に製品情報のURLがプリントされているあたり、インターネットとの密な関係がうかがえるところだ。mpman自体は直接的な問題はなく、セハン情報システムも合法的なmp3化データの販売戦略もあるそうなのだが、今のところは著作権問題をクリアしたmp3データ販売のWebサイトからデータを購入するか、あくまでも個人的な利用範囲で自ら編集するかしか、合法的な利用方法はない。mp3自体は音楽業界を大きく変える可能性を秘めた技術ながら、今はまだ「知る人ぞ知る存在」に過ぎない。このまま発展すれば、mp3対応のCDプレーヤー(ノートPC用CD-ROMドライブにmpデコーダーを内蔵すれば完成)が出る可能性もないとは言えない。そうすれば、普通のCDも再生できるほか、640MBものmp3データが入ったCD-ROMやCD-Rも再生できてしまうわけだ。世界初のmp3対応家電品として登場した「mpman」が衝撃の問題作といわれるゆえんは、このあたりにある。

 この「mpman」、今後のことを考えればエポックメイキングな製品となることは間違いない。ほとんど宣伝をしていないにもかかわらず、すでに同店には問い合わせが相次いでいるというから、その注目度がわかろうというもの。こういう製品がいち早く入手できるというところは、まさにアキバの面白いところではある。「mpman」が今スグ欲しいという人がいれば、もはやアキバに走るしかないだろう。

□mpman
http://www.mpman.com/
□あきばお〜
http://www2.tky.3web.ne.jp/~akibaoo/
・mpman日本上陸決定!
http://www2.tky.3web.ne.jp/~akibaoo/mp_man.htm

[撮影協力:あきばお〜]


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