1998年8月15日号
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Pentium II Xeon 400MHzが登場!性能も高いが背も高い
背の高さはPentium IIのほぼ2倍、価格は208,000円
【208,000円】 | 【Xeonバルク】 |
【手のひらに収まらないXeon】 | 【Xeonを上から見ると】 |
【Xeonの中身】 | 【高さはPentium IIの2倍】 |
Pentium II Xeon 400MHz(512KBキャッシュ版)を販売しているのはUSER'S SIDE秋葉原店。法人向けのサーバーを得意とする同店だけに、取引きのあるサーバー向けマザーボードメーカー本社から直接仕入れることができたのだそうだ。入荷したのは全部で5個。そのうち、3つはすぐに予約で押さえられてしまったというから、一体全体このアキバという街はどうなっているのか…。バルク品として入荷したため、CPUクーラーは付属していないものの、後日Xeon対応のCPUクーラーが入荷する予定もあるそうだ。現在、店内ではCPU単体としては前代未聞の「\208,000」という高値を表示しつつ、実物を展示中。
Xeonの性能的な特長は、2次キャッシュがコアと同クロックで動作すること(Pentium IIはコアの半分)、4GB超のメモリに対するアクセスが可能になっていること、450NXチップセットとの組み合わせで4CPUのマルチプロセッサが可能、などといった点が挙げられる。基本的にパーソナルユース向けではなく、サーバーやハイエンドワークステーションで使うことを前提にしたCPUで、Pentium Proの後継とも言われている。マザーボード側のCPUスロットも、Pentium IIの Slot 1に対して、Slot 2というピン数が大幅に増えたまったく新しいものに変更されており、アキバではXeonが出るより先に、SUPERMICRO製のSlot 2対応マザーボード(440GXチップセット)が複数のショップに出回っていた。同店でも先週からデュアルSlot 2のマザーボードSUPERMICRO S2DGRを販売開始したものの、こちらはすぐに完売してしまったとのこと。
さて、Xeonの実物の話をしよう。実際に手にとって見た印象からすると、とにかく「デカい」の一言に尽きる。Pentium IIと比較すると、厚みが若干増しているほか、高さがほぼ2倍になっている。一見すると、Pentium IIを単純にそのまま上に引き伸ばしたようなイメージ。広げた手のひらに寝かせると、ほとんど全てが覆われてしまうほどの巨大さ。Socket 7のPentiumからSlot 1のPentium IIへと移行した際には「こんなのCPUじゃない。巨大なファミコンカセットのようだ」と揶揄されたものだが、Xeonの場合は一体なんと例えればよいのだろう…。大きさ以外でPentium IIと違うのは、放熱の役割を持っている背面の金属部分の色が黒から素材そのままの銀色になっている点が大きく違う(塗装されていない)。ほかにも細かいところで違うところが見られた。コネクタ部分からは中身が見える構造になっているが、残念ながら細部までは確認できなかった。ちなみに、製品型番などが記された本体のマーキングには「400/512/100 S2 48250002-0068 A4 i(m)(c) '94'97 S L2RH」と書かれてあった。
Xeon 400MHzにはさらに高価で高性能な2次キャッシュ1MB版もあるが、同店ではさすがに約50万円にもなるCPUを仕入れるわけにもいかず、今回は見送ったそうだ。もし、どうしても欲しいという奇特な人がいるのなら、同店に相談してみるといいだろう。高価でとても買えないという普通の人ならば、ひとまず実物を拝んで満足というところか。
□Intel
http://www.intel.com/
・Pentium II Xeon Processor
http://www.intel.com/PentiumII/xeon/home.htm
[撮影協力:USER'S SIDE秋葉原店]