1998年12月5日号 |
早くもUltra ATA/66対応のHDDが発売に
Western Digital 8.4GB新タイプが30,000円前後で販売中
【29,800円】 | 【Ultra ATA/66】 |
【Caviar28400表】 | 【Caviar28400裏】 |
●HDD本体に対応の記述なし
Ultra ATA/66対応の製品として出回り始めたのは、Western Digitalの「Caviar AC28400」という型番の製品。容量は8.4GB、回転数は5,400rpm、プラッタ構成は2枚。同社の8.4GB IDE HDDというと、AC38400という製品が以前から市場に出回っているが、こちらはUltra ATA/33のインターフェイスで、プラッタは3枚構成というスペックになっている。
ただ、HDD本体を見る限りはどこにもUltra ATA/66対応の文字や設定のようなものはなく、コントローラー基板に載ったチップもバラさないと見えない状態になっており、目視で確実な証拠は見つけられなかった。頼りは、代理店がオリジナルリテールパッケージに貼りつけた「U-ATA/66」と書かれたシールと、Western DigitalのWeb上に掲載されている製品情報。Web上では確かに「Ultra ATA/66」「Maximum Transfer Rate 66.6MB/s(Mode4 UDMA)」と記されている。ただし、同社がWeb上に掲載しているUltra ATA/66対応HDD用設定ツールの説明を見ると、現在出荷中のUltra ATA/66対応HDDはUltra ATA/66の機能がDisable(無効)になっているため、機能を生かすためにはこのツールでEnable(有効)にする必要があるという。
●期待料込みで購入するかどうか
当たり前のことだが、現状ではUltra ATA/66対応のチップセットが出ていないため、このHDDを買っても誰もその最高性能を引き出すことはできない。もちろん、Ultra ATA/66対応といっても、このHDDはほかにUltra ATA/33やMode 2 DMA、Mode 4 PIOといった従来のインターフェイスにも対応しているので、今購入してもそれらのインターフェイスで問題なく使うことはできる。
現状では最高の性能を発揮できないとはいえ、将来的に対応チップセット搭載マザーボードが出てきたときなどは、そのまま移行できてしまうという点はメリットとして挙げられる。今、8.4GBクラスのHDDを買おうとしている人がいるならば、この「Caviar AC28400」を考慮してみるのもいいかもしれない。
□Western Digital
http://www.wdc.com/
・WD Caviarョ 8.4 GB EIDE Hard Drive AC28400
http://www.wdc.com/products/drives/AC28400.htm
・WDATA66 Hard Drive Utility
http://www.wdc.com/fitnesszone/wdata66.html
[撮影協力:ツクモパソコン本店II]