1999年6月5日号

WinChip 2のRev.Aが登場、FSB 100MHz対応も間近
第一弾は66MHz×3=200MHzのWinChip 2-200

WinChip 2-200 3.52V版4,800円
【WinChip 2-200 3.52V版】【4,800円】
WinChip 2-200 3.3V版WinChip 2-300は発売中止
【WinChip 2-200 3.3V版】【WinChip 2-300は発売中止】

 '98年11月のWinChip 2登場から7ヶ月が経過して、ようやくIDTからWinChip 2の最新版であるRevision A(Version A)が発売された。Rev.Aは従来のWinChip 2を改良した製品で、第一弾として出てきたのは66MHz×3=200MHzで動作するWinChip 2-200。

 動作電圧の違いによって3.3V版と3.52V版があり、実売価格はいずれも5,000円前後。これは従来のWinChip 2 200MHzより若干高い(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

Rev.Aとは?

 Rev.Aは、0.25ミクロンプロセスによる製造のほか、性能表記にCyrixなどのPR表記に似たスピードグレード(speed grade)の採用、今までサポートされていなかったクロックの0.5倍率設定を持つなどの特徴がある。倍率設定には、予約分も含めて2.33倍/2.66倍/3.33倍といったWinChip 2 Rev.A特有の設定もあり、この倍率はそれぞれマザーボード側で5倍/5.5倍/2倍の設定にしたときに適用される。現時点でのロードマップでは、66MHz×3=200MHzのWinChip 2-200、66MHz×3.5=233MHzのWinChip 2-233、100MHz×2.33=233MHzのWinChip 2-266という3モデルがラインナップされており、同時に省電力化されたBGAパッケージのRev.BもOEM向けに出荷される。スピードグレードの採用によって、CyrixのM IIなどのように、FSB 100MHz対応版から実クロックと製品モデル名とが一致しなくなる点に注意が必要だ。

 WinChipシリーズのロードマップは現在も頻繁に書きかえられているので(最新更新日は'99年5月24日)、気になる人は日本IDTのWinChip製品情報ページをいつもチェックしておくといい。なお、WinChipシリーズのロードマップには、つい先日までWinChip 2 Rev.Aの最上位モデルとして100MHz×2.5=250MHzのWinChip 2-300も掲載されていたが、今では削除されており、図に掲載されているイラストにも300の文字に打ち消し線が引かれている。

見分け方は「W2」か「W2A」か

 現在出回っているWinChip 2-200は、200MHzで動作させるための仕様という意味では、動作電圧もクロック設定も、これまでのWinChip 2 200MHzとまったく変わらない。正規の仕様以外で使うのでもなければ、どちらを買っても同じで、見た目もほとんど変わっていない。

 あえて200MHz動作のRev.Aを購入したいと考えている人は、ショップの値札でしっかり確認するか、CPU表面のマーキングをよく確認しよう。従来のWinChip 2 200MHzは「W2-3D...」と続く型番がついており、Rev.AのWinChip 2-200には「W2A-3D...」と続く型番が記されている。つまり、頭の「W2」か「W2A」かで識別できるというわけだ。

 COMPUTEX TAIPEIでの取材では、気になるFSB 100MHz対応版WinChip 2-266は7月にも発売される予定とのことで、フジオン パート4店頭でも「7月中旬」発売予定と書かれた貼り紙が出ている。K6-2/K6-IIIに続いて、3DNow!とFSB 100MHzをサポートしたCPUがまた7月に増えることになる。今回発売されたWinChip 2-200は、その「予告」ととらえることもできそうだ。

□【'98/11/14】第2の3DNow!対応CPU「WinChip 2」の販売スタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/981114/winchip2.html
□WinChipファミリ(日本IDT)
http://www.idt.co.jp/WinChip/WinC.html

[撮影協力:BLESSフジオン パート4]


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