【 1999年7月10日号 】

Micron生産トラブル説でメモリ価格が一転して急上昇へ

値上がり傾向最安値
メモリ価格メモリ価格

 これだからメモリの値動きは予想できない。まだしばらく落ちる一方だと思われていたメモリの価格が急反転した。これまでアキバ最安値を争っていたショップでさえも、先週から2,000円も値上げしている例が出ている。

 ただし、値上がりといっても、アキバ全体を通せばこれまでの在庫分があるため、PC100 SDRAM 128MB(CL=2)を例に取ると、まだアキバ最安値は先週比500円高の8,750円にとどまっている(詳細は「メモリ最安値情報」参照のこと)。9,000円以下の値を付けるショップが激減したとはいえ、10,000円以下の価格をつけるショップはまだ30店以上あり、ひとまずこの週末は確実に10,000円以下で買うことができそうだ。しかし、卸し筋での価格は確実に上昇しており、商品の回転が早いショップでは早くも店頭価格が急上昇している。これまでアキバ最安値店の座を争っていたいくつかのショップを例に取ると、先週から1,000円〜2,000円上昇している例もある。メモリの価格で勝負しているショップは、リアルタイムの時価でどんどん商品を回すため、価格が下がる時の変化も早いが、価格が上がるときの変化も同様に早い。

 今回のメモリ上昇の原因はわかりやすい。ドレスナー・クラインオートベンソン証券会社が「Micronが深刻なDRAM生産トラブルを起こし、これからメモリ供給不足が起こる」とするレポートを発表したのが発端。これで業界は大騒ぎとなり、DRAMチップ相場も敏感に反応したもの。ただし、この発表内容についてはMicron側は否定しており、Micron陣営の神戸製鋼所は「事実誤認であり強く抗議する」との文書を出し、証券取引等監視委員会に「風説の流布にあたる」と調査依頼を出したこともあって、逆にレポートの信憑性に疑問を持つ向きもある。いずれにしても、第三者にとっては裏付けのハッキリしない話であり、しばらくの混乱は避けられそうにない。

 現時点で言えることは、実際にアキバでのメモリ価格が急反転の動きを見せているということ。先の例のように大幅に価格を上げたショップもあれば、店先に「SDRAM値上がり傾向 買うなら今のうち」と張り紙をするショップも現れている。

 メモリの価格がこのあとどうなるかは、今のところ誰にも予想できない。とりあえず、今メモリ増設の必要に迫られているという人は、迷わずすぐ買っておくのが良さそうだ。

□ドレスナー・クラインオートベンソン証券会社レポート(日経エレクトロニクス)
http://ne.nikkeibp.co.jp/NEWS/990705micron.html

[撮影協力:ソフトアイランドギガパレス]


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