【 1999年7月17日号 】

FSB 133MHz対応?のApollo Pro133搭載マザー登場
第一弾はAOpen AX63 Pro、FSBとメモリのクロックは独立

AX63 Pro入荷しましたAOpen AX63 Pro
【AX63 Pro入荷しました】【AOpen AX63 Pro】
ノースブリッジサウスブリッジ
【ノースブリッジ】【サウスブリッジ】
FSB 133MHz対応FSB 133MHz対応
【FSB 133MHz対応】【FSB 133MHz対応】

 AOpenからVIAの最新チップセットを搭載したマザーボード「AX63 Pro」が登場した。AOpen側の資料によると、チップセットの名前は「Apollo Pro133」。FSBとメモリのクロックが独立して設定できるという特徴があるほか、Ultra ATA/66にも対応している。また、ショップによっては動作保証範囲の中にFSB 133MHzをあげているところもある。

 なお、VIAの新型チップセットについては、公式なデータが一般に公開されていないうえ、名称や仕様についても様々な説が飛び交っている状況のため、ここではAOpenの製品資料をもとにして記述する。

謎の多いVIAの最新チップセット

 AX63 Proは、Apollo Proチップセットを搭載したAX63の上位バージョンにあたり、基板上の部品配置や、拡張バスのスロット数などのデザインもそのまま引き継がれている。違っているのはチップセットで、AX63 Proでは最新の「Apollo Pro133」が搭載されている。AOpen側の資料によれば、AX63 ProはFSBが66MHz〜155MHzの範囲で設定できるほか、FSBとは独立してメモリのクロックを66/100/133MHzの中から条件付きで設定でき、さらにUltra ATA/66対応やCPUコア電圧の調整が可能という特徴を持っている。また、複数のショップが店内に掲示している仕様によると、動作保証の条件の中にはFSBとメモリクロックの133MHz対応も含まれている。これが事実とすると、初めての100MHzオーバーのバスを公式に動作保証した画期的なマザーボード(チップセット)ということになる。

 これに関しては、少なくともVIAが「PC133」と呼ぶ133MHz対応のメモリにチップセットが対応していることは確かで、一貫してこの仕様に関しては過去から今に至るまで情報に揺らぎはない。しかし、6月のCOMPUTEX TAIPEI'99で、VIAの人間はApollo Pro133でのFSB 133MHz対応は見送ったと証言し(FSB 133MHz対応はその次のチップセットでサポート)、さらにこのときにはチップセットの名称も「Apollo Pro133」から「Apollo PC133」に変更になったと語っており、これとAX63 Proの仕様との関連がどうなっているのかがわからないところ。また、これまでApollo Pro133(あるいはApollo PC133)は、展示会などでの参考出品の実績からノースブリッジのチップ型番はVT82C693Aになると見られていたものの、実際にAX63 Proに乗っているノースブリッジのチップを見てみるとVT82C693になっている。このVT82C693というのは、従来からApollo Pro Plusで使用されていたチップと同一型番(リビジョンが異なっている可能性はある)。ただし、サウスブリッジはApollo Pro Plusで一般的に使われていたVT82C596Aとは異なり、VT82C596Bという新チップに切り替わっている。こうした一連のチップセットとしての仕様は、いまだVIAから正式発表がない以上、なんとも謎というほかない。

クロックアップ目的の人柱用?

 AX63 Proのマニュアルを見ても、FSBについては表記が微妙で、もっとも象徴的なところでは「Suport 133MHz FSB and Clock Generator Up to 155MHz for Overclocker.」といった表記がある。133MHz FSBを正式サポートしたうえで、さらに「Overclocker」用に155MHzまでクロックが上げられるということなのか、FSB 133MHzと最大155MHzまでの対応のどちらも「Overclocker」用として動作保証せずに用意しているという意味なのか、いまいちハッキリしない。もちろん、FSB 133MHzをマザーボード(チップセット)が動作保証しているかどうかというのは、現状でFSB 133MHz仕様のCPUが存在しないことを考えれば、本来ほとんど意味のないことなのだが(VIAがFSB 133MHz対応であることをうたうのを現状で見送った理由もこの点にあるという)。

 謎な部分が多い新チップセット搭載マザーボードという意味では、いわゆる「人柱」達にとっていろいろと試し甲斐のある製品と言うことはできるかもしれない。FSBとメモリのクロックを、使用しているCPUとメモリのクロックアップ耐性に合わせて別々に設定することが可能で、CPUのコア電圧さえいじることができる。さらに、現在出まわっている製品版で動作保証されているのかどうかは不明とはいえ、AOpenの製品情報ページ上にあるDRAM Compatibility Testの中で、メルコのVC SDRAMのテストを行ってパスしているとの記述もあり、すでに販売中の新規格の133MHz対応メモリVC SDRAMが使えるのではないかという期待も沸くところだ。

 少なくとも、現状でまだ誰も使ったことのない仕様のマザーボードであることは確かだ。AX63 Proの実売価格は約17,000円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。マニュアルは英語版のままだが、日本エイサーの保証書がついている。

□COMPUTEX TAIPEI'99レポート(PC Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/990601/taipei02.htm
□AX63Pro(AOpen)
http://www.aopen.com.tw/products/mb/ax63pro.htm

[撮影協力:俺コンハウスUSER'S SIDE本店]


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