西和彦氏も出席する「MSX電遊ランド」開催中
このイベント、今もユーザーらの手によって進化が続いている「世界統一規格ホームコンピューターMSX」の'今'が濃縮されたディープな内容になっている。基本的には、MSX用に開発された世界各国の周辺ハードやソフトのアマチュア作品を一堂に集めた即売会系イベントで、雑然とした中での熱気あふれる会場の雰囲気は、限りなくコミケに近い。会場ではさまざまなサークルが製作した同人誌的な冊子、ソフト、ハードが所狭しと並んでいる。とにかく出品されているのはディープなものが多く、例をあげるとMSX用のSCSIカートリッジ、高速RS-232Cカートリッジ、プレステ用パッドアダプター、MSX用DSPシステムによる各種エミュレーション、インターネットへの接続システム、「ギャルゲー」系のオリジナルゲームや開発ツールなどなど。中には、長年にわたって発行を続けているフロッピー・マガジンを256枚まとめてボックスにして予約販売している例も。
規格が発表された当初は、世界の家庭にパソコンを普及させるための完全コンシューマー向けだったMSXも、今ではすっかり世界が様変わり。現在は愛好者らを中心に、MSXを利用したアマチュアレベルでのさまざまな開発が世界各国で行われているそうで、日本を筆頭に、韓国やスイス、ブラジルなどでもかなり活発な動きになっているとか。しっかりとしたコミュニティが形成され、システムの拡張なども誰かが規格を提唱すれば、多くの人たちがそれを題材に議論しあい、オープンな環境で開発が進められていくという。
22日(日)にはMSXの規格提唱に大きくかかわったアスキーの西和彦氏による講演も行われる(ただし整理券が必要で、すでに残りは少ないそうだ)。MSXのディープな今を知りたいという人も、単に「MSXって懐かしい」という人も、一度足を運んでみるといい。きっと大きな刺激を受けるに違いない。
□MSX電遊ランド
http://www.sh.rim.or.jp/~syntax/ev/index.htm
[撮影協力:MSX電遊ランド実行委員会]
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