2字違いのabaptek SCSIカード


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【解説】

 「偽物が出てくるようになれば、そのブランドも本物だ」なんて話がある。その意味では、あのSCSIカードの定番ブランド「adaptec」もようやく本物になったと言えるのかもしれない。

 驚くべきというか、笑うしかないというべきか、Flip-Flapでは海外から直接仕入れたという「abaptek」ブランドのSCSIカードを販売中だ。abaptek is not adaptec。よーく見比べて欲しいのだが、名前は「adaptec」にそっくりだが、実はdがbにcがkに、と巧妙(か?)に2文字が変えられてある。ほとんど、SONYがSOMYになっていた、みたいなもんである。で、この紛らわしさの証明ともなってるのが店内の値札で、「adaptecではありません」という注意はもちろんのこと、abaptekと書くべきところをababtekと、さらにpがbに1文字間違って書かれているという混乱ぶり。

 「adaptec → abaptek → ababtek

 もはや伝言ゲーム状態。面白すぎるっ!。で、海外のサーチエンジンで調べてみると、残念ながらこのabaptekについては自社ホームページはもちろん、実際の購入者によるレポートなどもどこにも掲載されていない状態。ただ、NewsGroupでは話題になっていて、「このカードの中身は、実はxxx社のものではないか」、「いやここだ」みたいな話が散見された(結論は出ていないようだが..)。

 販売中の製品は2種類で、IOI-4204UWがUltraWideSCSI対応のカードで、高速廉価SCSIカードとして人気のTEKRAMDC-390シリーズと同じ、SYMBIOSのチップ(SYM53C875)を搭載している。写真のように、カードの基盤が青いところが妙にオリジナリティを感じさせる。もう1つのIOI-4203Uは、UltraSCSI対応カードで、チップは定番adaptec aha-2940auカード(AIC-7860チップ)よりも速いというinitio製のinic-940P。いずれにしても、コントローラーのチップは意外と(?)まともなので、実はベンチマークを取るととっても速いのかもしれない、なんて期待もできないわけではない。値段も、IOI-4204UWが\12,800、IOI-4203Uが\6,800とかなり安くて魅力。

【追記】後日、メーカーはIOI Technologyと判明。また、しばらくしてこの「abaptek」のパッケージは廃止されてオリジナルのものに変更になった。今では、このカードは廉価SCSIカードの定番で、「元abaptek」というのが通称。

【販売店】

Flip-FlapでIOI-4204UWが\12,800、IOI-4203Uが\6,800。

[アキバHotline!(1997/8/30号)より]


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