アキバスポットガイド

改造バカ、数百丁の銃器に囲まれる! トイガン&ミリタリーグッズ専門店に潜入!!

不定期連載 ~ 秋葉原オタクスポットガイド ~ text by 高橋 敏也

 秋葉原と言えば言わずと知れた「オタクの街」だが、一口に「オタク」といっても千差万別、ジャンルが違えば目的地も異なる。何の変哲もない雑居ビルの一室が、あるジャンルのオタクにとっては聖地だったりする。そこで、秋葉原歴うん十年、改造バカこと高橋敏也氏が秋葉原内のさまざまなスポットを訪問し、そのディープで雑多な魅力をとことんレポートするのがこの企画。2次元&アイドルだけがアキバじゃないのだ!

GUN&MILITARY ECHIGOYA 秋葉原店

 GUN&MILITARY ECHIGOYA(以下、ECHIGOYAさん)の最寄り駅は東京メトロ銀座線、末広町駅である。一応、Googleマップでルート検索をすると末広町駅からECHIGOYAさんまでは徒歩2分と表示される。ちなみにJR秋葉原駅からでも徒歩10分以内で到着できるのだが、純粋にECHIGOYAさんへ行きたいというなら末広町駅を使うのがいい。

 末広町駅を出たら蔵前橋通りを妻恋坂方向に歩き、ビルの2階部分に注目していればいい。窓一面に貼られたイエローのサイン、そして「ECHIGOYA」のロゴが目に飛び込んでくる。その昌徳ビル1階のエントランスから入り、階段を巻くようにして登るとECHIGOYAさんに到着である。

東京メトロ銀座線、末広町駅からマジ徒歩2分(急げば2分もかからない)でGUN&MILITARY ECHIGOYA到着。ビル2階、目印は窓の黄色いサイン
正面入り口から入って向かって左にある階段を昇る
関東随一の品揃えを誇るECHIGOYAさんに強行突入!
ちなみにこの女性はECHIGOYAイメージガールの「ちゅちゅ」さん

数百丁の銃器に圧倒!サバイバルゲームアイテムなら何でも揃う

 初めてのECHIGOYAさんなら、多くの人は入り口から圧倒されるに違いない。左上を見ればズラリと並ぶ長物のトイガン、右のショーケースを見れば整然と並べられた数百丁(おおげさかな?)のハンドガン。ミリタリー好き、トイガン好きなら圧倒された後は大興奮間違いなしの店内だ。

 店舗名からも分かるとおり、ECHIGOYAさんはトイガン、ミリタリーアイテム、そしてサバイバルゲーム(以下、サバゲ)用品の店である。関東近辺でも随一の品揃えを誇る規模の店であり、ざっくり言ってしまうとここに行けば何でも揃う。と言うかスタッフさんに「サバゲ行きたいんだけど何も持ってない。予算はこれぐらいなんだけど、一式見繕ってくれる?」と言えば、全部キッチリと揃えてくれるのだ。

 初心者じゃなくても、ECHIGOYAさんは頼りになる。たとえば「デルタ上がりのPMC社員が砂漠で護衛任務に就くような格好と装備でサバゲに参加したい(何を言ってるか分からないと思いますが、要するにマニアックなことです)」という相談にも、ちゃんと応えてくれるスタッフさんがいる。そんなお店なのだ。

広い店内なのだが、それを感じさせない商品の豊富さ。マニアにとってはまさに天国
圧倒されるハンドガンの品揃え。自分にピッタリの一丁を見付けよう
入ってすぐ、左上にディスプレイされた海外製トイガン。いつまでも見ていたい光景だ
サバゲ用なら安心の東京マルイだろう。長物一丁から始めてもいいと思う
サバゲ初心者には小型軽量で取り回しのいいサブマシンガンも適している。迷ったらスタッフさんに聞いてみよう。適切なアドバイスがもらえる
「般若マスク」はフェースガード。BB弾が当たっても痛くない……というより威嚇に使えるか?

最初はECHIGOYA1軒からスタートし、今や秋葉原はミリタリーの聖地となった

 スタッフの松尾さんにお話をうかがったが、もともとECHIGOYAさんは九州は福岡で平成9年にオープンしたのだと言う。取材した秋葉原店がオープンしたのはその少し後、現在は秋葉原、新宿、横浜、そして北九州(福岡県小倉)の4店舗を展開している。秋葉原店は関東随一の品揃えということで、ECHIGOYAさんでもメインの店舗になっているということだ。

 さて、秋葉原というのはいろいろな意味で特殊な場所である。ECHIGOYAさんの客層にも特徴があるのだろうか? 「17、8年前に私たちがここに来たときの秋葉原と、今は様相が変わっていると言うか、今は以前の秋葉原よりも幅広く聖地化している感じがするんですよ。当初、ミリタリー関係はうちだけしかなかったのが、今は20軒近くあるんです。ということは、ある意味でミリタリーの聖地的な部分もあるんじゃないですかね」と松尾さん。

 なお、秋葉原限定というわけではないと思うのだが、松尾さんによればPUBGやコール オブ デューティのようなFPSゲームに影響されて、トイガンに興味を持つ人も多いようだ。また、バイオハザードとコラボした限定トイガンなどは予約だけで売り切れるほどの人気だと言う。ゲームやアニメといったところを情報の窓口として、トイガンやミリタリー系に走る人も決して少なくないのである。

 もちろん秋葉原という土地柄、外国人観光客も多数訪れると言う。と言うか松尾さんによれば、どちらかというと外国人に人気のスポットに最近はなっているのだそうだ。もっとも日本のトイガンはリアル過ぎで、買って母国に持ち帰るのはハードルが高過ぎるらしいのだが。

マニアックなショットガンから……
スナイパーライフルまで揃う!
トイガンの弾薬、6mm BB弾。屋外のサバゲフィールドはレギュレーションで、土に還るバイオBB弾の使用が義務付けられているところがほとんど
時代は電動ガン。各種バッテリがズラリと並ぶ
「エチゴヤコンプリートガンシリーズ」。東京マルイの電動ガンに、カスタムパーツを組み込み完成状態で販売している。手軽にカスタムトイガンを手に入れることができる
カスタムパーツも充実。自分で組み込んでもいいが、パーツを買ってECHIGOYAさんで組み込んでもらうことも可能(有料)

マニアックな品揃えを誇りつつ初心者向けのサービスも充実

 先ほど「何でも揃う」と書いたが、誇大表現ではない。トイガン本体は長物からハンドガンまで豊富に揃っているし、上から下までサバゲやミリタリー系装備も揃う。そしてトイガン用のカスタムパーツは、内部的なものから外装を飾るものまで、そうとうにマニアックな品揃えである。

 うれしいのはカスタムパーツを組み込んだトイガンが完成品として販売されていること。カスタムはしたいが作業に自信がなかったり、やっている時間がないという人にはありがたい話だ。また、ECHIGOYAさんで購入したカスタムパーツを有料で組み込んでもらえるサービスもある。

 ちなみに私がネット配信やイベント登壇の際に着用している迷彩服は、ほとんどこのECHIGOYAさんで購入している。もちろんトイガンもECHIGOYAさんだ。事務所が近いということもあるのだが、何より品揃えのよさが私にとって最大の魅力である。

もともとPC系の編集者、シリコングリス(CPUクーラーでおなじみ)に激しく反応。ただしこちらは電動ガンのギアなどに使用するものだ
編集者が謎に思ったカスタムパーツ。これはトイガンに組み込んで、ホップ(BB弾を回転させて飛距離を伸ばす)機構のカスタムを行なうパーツだ
スコープ、ドットサイトの中には実銃向けのものもある(もちろん合法)。取り付けるのはトイガンだが、雰囲気は味わえる
サイトやサイレンサーといったカスタムパーツ。下にはドラムマガジンも見える
いわゆるレイルシステムが組み込まれたハンドガードなどなど。これだけの品揃えというのは、もはや驚異的
サバゲと言ったら迷彩服。本格的なレプリカが揃う
このデジタルカモのパンツ、いいじゃん。膝パッドが付いてるし
新しいタクティカルベスト、欲しいなあ……
ワッペンのような小物も揃っている。迷彩服に貼って楽しむ
ミリタリー気分でカジュアルに着こなせるジャケットなどもあった
女性にもサバゲが普及している証拠、小柄な女性にも対応できるサイズの迷彩服
編集者が激しく反応したミリタリー風のミニスカ! サバゲ用というよりファッションなんだろうなあ
レプリカのコンバットブーツはそれほど高くない
サバゲの必需品、ゴーグル兼フェースガード。ゴーグルのみという手もあるが、フェースガードの装着も推奨します

かつてこの場所で働いていた!? 改造バカが初めての告白

 最後に余談なのだが、実はECHIGOYAさんが入っているフロア、以前私が会社勤めのデザイナーをしていたときの勤務場所なのである。今からもう30年近く前の話だが、そんな奇妙な縁があるので、ECHIGOYAさんに行くと楽しいだけでなく「懐かしい」という感情も湧いてくるのだ。

 なお、ECHIGOYAさんの閉店時間は日曜・祝日を除いて22時。会社帰りに寄ってあれこれ物色するというのもアリ。そしてECHIGOYAさんの近辺は現在ラーメン激戦区となっている。ECHIGOYAさんでミリタリー成分をたっぷり吸収した後は、ラーメンで締めるというのも悪くない。あるいは秋葉原を散策するという手もあるのだが。

[制作協力:GUN&MILITARY ECHIGOYA 秋葉原店]

【Shop Information】

店名:GUN&MILITARY ECHIGOYA 秋葉原店
住所:東京都千代田区外神田3-8-9 昌徳ビル2F
営業時間: 月曜~土曜11時~22時、日曜・祝祭日11時~21時
定休日:年中無休
TEL:03-5289-7009
Webサイト:https://echigoya-tokyo.jp/