石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』
ポータブルゲーミングPCをSwitchのようなゲーム機として使うには?「ROG XBOX Ally X20」で試してみた
2026年10月16日 09:05
ASUSのポータブルゲーミングPC「ROG XBOX Ally X20」が10月16日に発売される。マイクロソフトのお墨付きモデルの最新型で、気になっている方も多いのではないかと思う。
ただ、ROGの20周年記念モデルということもあり、価格は258,800円と高価だ。昨今のメモリ高騰はあるとはいえ、ノートPCの高級モデルにも手が出る価格帯。実際、Zen 5アーキテクチャを採用したRyzen Z2 Extremeを搭載する高性能機で、ゲーム機としてだけ使うのはもったいない。
では、本機をNintendo Switchのように、据え置きのゲーミングPCとしても使ってみたらどうだろう? 手持ちでも据え置きでも遊べて、デスクトップPCも要らない環境にできれば便利なのでは。
本機に限らず、ポータブルゲーミングPCを据え置き機、あるいはデスクトップPC代わりに使う時にどんな対応が必要になるのか、確認していこう。
XBOXモードとデスクトップの切り替え
まずはソフトウェア側の話から。「ROG XBOX Ally X20」は、起動するとゲームパッドでの操作を前提にしたXBOXモードが表示される。ゲームだけでなく、普通のPCとしても使いたい場合は、やはりデスクトップを表示させたい。
単純にデスクトップに移行するには、本体左上部にあるXBOXボタンを長押しし、画面下部にある「Windows デスクトップ」を選択するだけでいい。またキーボードを使用する場合、[Windows]+[F11]キーでも相互に切り替えられる。通常のWindows PCでも同じ挙動なのでお試しいただきたい(あらかじめXBOXアプリのインストールが必要だと思われる)。
ただ、毎回切り替えるのも手間がかかるので、最初からデスクトップを表示するように変更する。設定の[ゲーム]-[XBOX モード]から、[ブートストラップ時にXBOXモードに入る]をOFFにする。これで次の起動からはXBOXモードではなくデスクトップが表示されるようになる。
なおXBOXモードで起動すると、デスクトップ向けのリソースをカットできるため、ゲームのパフォーマンスを最大化できる。ゲームと一般用途のどちらを主とするかによって使い分けるといい。
足りないUSB端子をどうするか
次にハードウェア側の話。ポータブルゲーミングPCはサイズが小さいがゆえに、拡張性に乏しい。「ROG XBOX Ally X20」の場合、USB端子はType-Cが2つあるが、どちらか一方は給電に使用することになる。
キーボードとマウスを有線接続しようと思うと、そのままでは端子が足りない。対策はいくつかあり、1つはBluetooth機器を使うこと。Bluetooth機能は本体にほぼ確実に搭載されているため、キーボードやマウスを無線接続するなら問題はない。
USB Type-Cのハブやドックを使う手もある。「ROG XBOX Ally X20」には、「ROG Bulwark Dock DG310」という純正ドックがあり、本体への給電に加え、3つのUSB端子やHDMI端子、有線LAN端子を使えるようになる。ただしNintendo Switchのドックのように置いて充電という形にはならず、USB端子を繋ぐ必要がある(これはポータブルゲーミングPCの製品によって異なる)。
映像出力もUSB Type-C端子を使うことになる。ディスプレイ側がUSB Type-Cによる映像入力とUSB PDによる給電に対応した製品なら、USBケーブル1本で映像出力と給電が可能になる。ASUSだと例えば「ROG Swift OLED PG27UCWM」には、USB Type-C端子があり、90Wの給電が可能とされているので、「ROG XBOX Ally X20」にもマッチする。
USBケーブルを接続すれば、すぐさま給電され、映像が外部ディスプレイに移る。USBケーブルを抜けば給電が止まり、映像が本体側のディスプレイに戻ってくる。据え置きかハンドヘルドか、用途によって切り替えるなら、これが一番手っ取り早い。
「ROG XBOX Ally X20」を唯一のPCとして活用するのであれば、筆者なら「ROG Bulwark Dock DG310」を購入する。USB端子でキーボードやマウスは自由に選べるし、HDMI端子で外部ディスプレイも選ばない。ゲームパッドをUSB接続して、据え置き機としてゲームを動かすことも可能だ。
『ポータブルゲーミングPCを仕事や勉強に使うなんて嫌だ』という抵抗感はあるかもしれない。しかし中身はあくまでPCだ。外に持ち出してモバイルPCとして使うのは難しいが(Bluetoothデバイスと組み合わせれば不可能ではない)、自宅作業用のPCとして扱うなら、場所も取らない上、ハンドヘルドなゲーム機としても使える。
画面とゲームパッドを内蔵したミニPCだと思って使うのも結構アリだと思うのだが、どうだろうか?

1977年生まれ、滋賀県出身。金沢工業大学 工学部情報工学科卒。
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜で連載『石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』』(AKIBA PC Hotline!に移動)、『使ってわかるCopilot+ PC』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/
PCゲームに関する話題をコラム形式でお届けする連載「石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』」。PCゲームファンはもちろん、普段ゲームを遊ばない方も歓迎の気楽な読み物です。








